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[ 2001年3月期 通期 連結決算説明会 ]記録メディア事業について

常務取締役 記録メディア・システムズ事業本部長 岩﨑 二郎

常務取締役 記録メディア・システムズ事業本部長 岩﨑 二郎

前期は営業利益△90億というたいへんな赤字を出してしまい、関係者にご迷惑をおかけしたことを残念に思っております。

前回の説明会でも申し上げましたが、前期にリストラを実行いたしました。その結果でございます。
既存のメディアが中心ですが、まずオーディオテープは、日本、米州、欧州、アジアと4拠点ございますが、総需要が落ちている中で、シェア自体は上がっていますが、各拠点が100%稼動でなくなっている状況に鑑みまして、アメリカのカリフォルニア工場を閉鎖しました。その結果、欧州はドイツの工場、アジアのタイ工場はフル稼動を行っております。
ビデオテープについては国内、三隈川工場、甲府にあるメディアテックという会社で前工程をやっておりましたが、いわゆるパンケーキの製造をメディアテックは中止いたしました。ルクセンブルグは効率のいい工場ですので維持しております。また、米国ジョージア州にある後工程のアッセンブリ工場は、不採算につき中止いたしました。ビデオテープの不足分は、他社からOEM等の形で購入させていただいております。
CD-Rにつきましては、日本、欧州、米州と、一貫工場が3カ所ありましたが、ジョージア工場、千曲川工場での生産を中止し、一番効率の良いルクセンブルグの工場1カ所を残しています。この過程におきまして、連結総人員4700名のうち800名を削減して3900名体制を整え、結果として、固定費79億円の削減を実現しております。第2四半期には黒字基調になれるよう事業を進めております。

メディアとして、何に力を入れていくかという話しです。今、配信をはじめ、非常な勢いでデータ、インフォメーションのボリュームが進んでいます。また、配信ビジネスの大変な進歩、拡大により、アーカイブする、あるいはハードディスク、バックアップテープ用途が減るという考えもありますが、莫大なデータ量の拡大によって、ストレージする率は減るかもしれませんが、絶対量は増えていくというのが私どもの見方です。
中でも、運べるメディアの代表としてDVD、私どものDVRブルーが今後の主流になると認識しております。また、コンピュータのバックアップ用データテープの需要は、今後とも衰えることはないと認識しています。2005年にはDVRブルーの総需要は年間3億5000万枚とみております。その場合、1枚の容量は100 GのDVRブルーディスクと想定しています。また、コンピュータテープの世界需要は、2005年に7500万巻。1巻あたりのキャパは300 Gと考えています。

今後力を入れていく分野として、アドバンストオプティカルメディア、データストレージメディア。それに加え、アドバンストオプティカル・レコーディングシステム、また、買収した米国のソフト開発会社によるデジタルコンテンツ。この4領域を私どもの今後のビジネスとして育てていきたいと考えています。我々のビジネスドメインとしては、記録再生のソリューションプロバイダと認識しておりますが、この4領域をすべて、ソリューションプロバイダとしての仕事だと思っております。
アドバンストオプティカルメディアは、前回ご説明申し上げました、多値記録のCD-R(MLCD-R:マルチレベル=多値記録)、およびDVD、特にDVRブルーと捉えております。このMLCD-Rについては、すでにドライブメーカーとグループづくりに入っておりますが、今、第4四半期には発売したいと計画を立てております。
また、アドバンストオプティカル・レコーディングシステムにつきましては、前期、アメリカで始めました。マーケティングに力を入れまして、オーディオにフォーカスしたドライブを始めたところ、一つの手応えを感じまして、今後は、アドバンストオプティカルメディアをのせるドライブという方向で、ビジネスの一つの柱にしたいと思っております。
また、データストレージメディアについては、過去2年間、非常に注力してまいりました。かなりの進捗があったと、手応えを感じております。現在、製品化して事業化しているのは、DDS 1、2、3、4のテープ、マンモス1、2のテープですが、蒸着テープであるマンモスについては、メインサプライヤとなっています。次のマンモス3につきましても、すでに開発に着手しております。
当面、コンピュータテープのメインとなるのは、ご存知のとおり、LTOテープ、SDLTテープといわれていますが、LTOテープにつきましては上期中に商品化して、ビジネスを開始します。具体的にお客様からいろいろな引き合いもいただいております。SDLTテープについても、下期中には商品化する計画で進めております。
デジタルコンテンツでは、前期すでにゲームソフトを3本出しました。今期も約10本程度の発売を目指し開発を進めております。これは、子供向け、家族向けの製品でございます。

我々の過去を振り返りますと、既存メディアは、特にオーディオテープ、ビデオテープ、CD-Rにしても規格品です。自社で規格したものではなく、他が規格したものです。これを、自ら開発し、自ら大量生産を行い、自らの流通チャネルで、大量宣伝、大量プロモーションとともに、コンシューマーマーケットに大量に売る。しかも、このモデルで一時大成功を収めたということで、これに引っ張られてきたというのが事実です。共同開発、アライアンス、他と組むことはなく、すべて自己完結してきたのが事実であります。

しかしながら、先ほど申し上げました今後のビジネスドメインは4つございます。アドバンストオプティカルメディア、アドバンストオプティカル・レコーディングシステム、データストレージメディア、デジタルコンテンツ。これらはすべて、ドメインによって違ってきます。規格品を全部自分でやるということはない。ドメインによってモデルを変えていかなければいけないというのが、我々、メディアグループの強い認識でございます。
今期の改善ポイントとしては、既存製品は、オーディオ、ビデオ、CD-R、MDとございますが、リストラによって、既存製品関係の固定費は79億円の減と、変動費の低減も進めております。ですから、コスト的には有利になったと思いますが、さらに生産のアライアンスなり、OEM、ODMの力をつけて、自社生産と外部からの調達の最適組み合わせを考えたいと思います。コスト対応力を強化するとともに、経営のフレキシビリティの確保が一番のテーマでございます。
また、今後、柱とする注力事業、アドバンストオプティカルメディア、アドバンストオプティカル・レコーディングシステム、データストレージメディア、デジタルコンテンツ。これらについては、マーケティング力の強化、経営資源集中によるコア技術の強化、IPマネージメント、戦略的アライアンス、この4つがキーワードです。
マーケティング力の強化といっておりますが、我々は規格品をコンシューママーケットに向けて、いかに売るか、いかに大量に流すかというマーケティング力については、自信があります。しかし、それはあくまで規格品を売るマーケティングでございます。独自技術プラスマーケティングで、新しくプロダクトを創出していく、マーケットをつくっていくというマーケティング力は決して強くありませんでした。特に今後、ドライブビジネスを始めるにあたりまして、そうしたマーケティング力が必要になると思います。コンシューマのみをフォーカスしないマーケット、技術のトレンド、あるいは他社の動向、アライアンスを組む、他社の力量を知る、それらすべてを含めたマーケティング力の強化です。

それから、我々のコア技術と申しますと、光メディアについては、高速、高密度のメディアをつくる技術でございます。特にDVRブルーにおきましては、世界の1、2の地位にあると思っております。また、当面の目標として多値記録技術がございます。データストレージにおいては、蒸着のデータテープをつくっている会社は世界で3社しかございません。薄膜塗布技術では、我々は世界のトップ3に入っていると思います。そういう意味では、光技術、蒸着技術、薄膜塗布技術にさらに力を入れて、非常に強いコア技術に育てたいと思っております。

IPマネジメントについて。既存メディアの時代、特に特許取得に力を入れてきましたが、IPを使ってアライアンスをつくる、あるいはIPの相互補完のアライアンスをつくるという観点を、今、入れておりまして、我々のIPマネジメントの方針は新しくなっております。
戦略的アライアンス。これはマーケット力、コア技術、優れたIP。しかも、優れたIPの使い方がなければ、良いアライアンス、あるいはパートナーシップは組めないと思っております。生産のアライアンスもございますし、新たなライセンサーグループを作るというアライアンスもございます。一番は、新しいフォーマットをつくるアライアンスだと思います。あるいは技術の補完もあります。それらはすべて、今申し上げたように、我々の力自体が強くなければ、良いアライアンスは組めません。アライアンスにつきましては、具体的にいろいろなことを進めております。

その結果、先期の実績で申し上げますと、既存メディアの売上高は全体の75%です。このまま推移しますと、中期計画の最終年度、2004年3月期には、既存メディアは40%。今、申し上げた新しいドメイン中心とする製品を60%にしたいと考えています。このような方向性で計画を立て、具体的に動いている次第です。私の説明はこれで終わります。ありがとうございました。

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