専門用語の解説
あ行
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アイソレータ
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スマートフォンなどの無線通信機器や基地局などにおいて、アンテナから入射する信号の一部は、内部回路で反射して逆流します。この逆流成分を分離(アイソレート)して除去し、回路を保護・安定動作させるのがアイソレータの役割です。ファラデー回転と呼ばれるフェライトがもつ電波の非可逆性の原理を応用したもので、アイソレータには磁石の磁界と特殊なフェライトが使われています。
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アイ・パターン
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USB、IEEE1394、HDMIなどのデジタル高速インタフェースの差動信号が、きれいな波形で転送されているかを確認する方法。伝送波形と中央の赤い六角形のパターンが目のように見えるので、アイ・パターンと呼ばれます。コモンモードフィルタなどのノイズ対策部品を挿入した場合、信号波形が六角形のエリア内に入り込まないことが求められます。
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アキシャルリード/ラジアルリード
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電子部品には配線用のリード(足)をもつタイプと、表面実装に対応したリードをもたないSMDタイプがあります。リードは2つの種類に分けることができ、電子部品の両側(中心軸方向)に左右2本のリードをもつものをアキシャルリード、2本の平行リードをもつものをラジアルリードといいます。
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アクチュエータ
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何らかのエネルギーを機械的動力に変換する装置の総称。電気・電子機器の世界では、電気エネルギーから往復運動やロック解除といった機械的運動を得る電気アクチュエータを指し、往復運動を得るものは特にプランジャとも呼ばれます。小型でも磁気パワーの大きなネオジム磁石とコイル、スプリングを利用したアクチュエータは、微小電流で高速応答性にすぐれ、パソコンやDVDレコーダのディスクトレイのロック機構などに使われています。
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アコースティックフィルタ
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圧電アクチュエータ
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変位精度や応答速度にすぐれた圧電体の特性を利用したアクチュエータ。インクジェットプリンタのプリントヘッド、HDDのトラックを高精度で追従するための磁気ヘッドのサーボ機構のアクチュエータほか、超音波モータ、各種マイクロマシンなどへの応用も広がっています。
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圧電スピーカ
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圧電セラミックス
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圧電体
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外力を加えると電圧が発生し(圧電効果)、電圧を加えると外形がひずむ(逆圧電効果)性質をもつ材料のこと。水晶(クォーツ)などの結晶ほか、ある種のセラミック材料にもみられ、圧電セラミックスと呼ばれます。交流電流を加えると振動するので、圧電ブザーや超音波発生装置の振動子などに用いられます。圧電レシーバ、ハプティクスデバイス、超音波加湿ユニット、セラミックレゾネータなども圧電セラミックスを利用した電子部品です。
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圧電着火素子
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圧電効果によって発生した電圧で火花を発生させる素子。ガスライターやガスレンジなどに広く利用されています。
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圧電トランス
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1次側の交流電圧を圧電体の振動に変え、2次側でその振動を電気信号に戻す変換器。構造がシンプルで小型・薄型化が容易。高周波化しても電磁ノイズを発生しないなどの利点があります。
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圧電ブザー
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交流電圧を加えると外形がひずんで振動する圧電セラミックスを振動子とした発音体。電子機器のアラーム音などの発音部品として多用されています。電子ブザーとしては圧電ブザーのほかに磁石とコイルを利用した電磁ブザーも使われます。
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圧電レシーバ
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圧電スピーカなどともいいます。圧電体の振動子を用いた発音体。電話の受話器、情報機器の音声やメロディ音、アラーム音などに用いられています。スマートフォンでは、ディスプレイパネルを振動させるタイプのものもあります。
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厚膜技術
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薄膜技術に対する用語。積層セラミックコンデンサや積層インダクタなどを製造する積層工法の一種。
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厚膜印刷工法
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積層タイプの電子部品を製造するための工法として、厚膜印刷工法とシート工法があります。厚膜印刷工法は、フェライトや誘電体セラミックス、金属導体などの材料をペースト状にし、スクリーン印刷と似た方法で基材や内部電極を印刷して積み重ねていく工法です。
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圧力センサ
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物質(気体、液体、固体など)間に作用する圧力を測定するセンサ。圧電体を用いたものや半導体を用いたものなどがあり、圧力ほか、重量、トルクなどの検出に使われています。MEMS技術を利用したものはMEMS圧力センサと呼ばれます。
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アモルファス
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結晶構造をもたないまま固体になった非晶質状態のこと。ガラスは代表的なアモルファス物質です。
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アモルファスコア
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鉄、ニッケル、コバルトなどの鉄族元素と少量の添加元素を溶かし、急速に冷却することで製造されるアモルファス合金の薄帯(リボン)を用いたコア(磁心)。透磁率が高く、耐磨耗性にすぐれ、特殊なトランスコアなどに使われます。
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アモルファスシリコン太陽電池
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非晶質シリコンに水素を結合させたアモルファスシリコン半導体を利用した太陽電池。単結晶シリコンや多結晶シリコンよりもエネルギー変換効率が劣りますが、蛍光灯の波長に対して高感度であるため、ソーラー電卓やソーラー腕時計などに使われます。薄くフレキシブルで自由な形状に加工できるのが特長です。
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アルゴリズム
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問題解決や目的達成の計算方法や処理手順のこと。コンピュータで処理するアルゴリズムを特定の言語で記述することをプログラミングといいます。
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アレイ
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単体の部品を複数まとめ、小型・軽量・省スペース化と低コスト化を図ったもの。コンデンサアレイ、チップビーズアレイ、3端子フィルタアレイ、コモンモードフィルタアレイなどがあります。
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アレスタ/サージアレスタ
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雷サージなどの過電圧・過電流から電子機器や設備を保護するデバイス。封入ガス中のアーク放電を利用しているためガスアレスタともいいます。
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アンテナスイッチ
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スマートフォンなどの無線通信機器において送信と受信の切り替えを時分割でおこなう素子。
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アンテナスイッチモジュール
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スマートフォンなどの無線通信機器のアンテナスイッチ素子と周辺の高周波部品を一体化させたもの。アンテナスイッチ部とフロントエンド部を一体化させたものがフロントエンドモジュールです。
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イオンミリング
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真空中で高速のイオンビームを用いて材料表面に微細なパターンを形成させる技術。半導体集積回路やHDD用ヘッド、MEMSデバイスなどの製造において利用されます。
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異材質同時焼成技術
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誘電率の異なるシートなどを積層して同時焼成するTDK独自の技術。高い寸法精度の確保、熱膨張係数の違いによる反りの問題の回避など、材料設計や焼成工程にきわめて高い技術とノウハウが要求されます。
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位置センサ
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イナーシャルセンサ
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異方性磁石/等方性磁石
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磁石材料の結晶粒は、磁化されやすい方向(磁化容易軸)をもちます。結晶粒の磁化容易軸がばらばらのまま成型すると、どの方向からも同じように着磁できる等方性磁石となります。これに対して、磁界中で成形すると結晶粒の磁化容易軸がそろい、特定の方向にのみ強く着磁される異方性磁石となります。強力な磁石はほとんど異方性磁石として製造されます。
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インダクタ
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インダクタには導線をコイル状に巻いた巻線タイプ、コイルパターンをシートに印刷して積み重ねる積層タイプ、薄膜プロセス技術によりウエハ上にコイルパターンを形成した薄膜タイプに大別されます。また、その用途から、電源系、一般信号系、高周波系に分類されます。大電流が流れる電源系では、銅線を用いた巻線タイプが主流。一般信号系のインダクタは、特定の周波数だけをより分けるLCフィルタや共振回路などに用いられ、小型・薄型化が要求されるので積層チップタイプが主流です。高周波系インダクタは、高周波回路におけるインピーダンス・マッチングなどが主用途です。
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インダクタンス
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コイルは直流電流をスムーズに流しますが、交流電流のように変化する電流に対しては、電磁誘導の作用により、電流変化をはばむように逆向きの電圧を発生し、抵抗のようにふるまいます。これをインダクタンスといいます。インダクタンスは交流の周波数に比例するため、巻数が少ないコイルでも高周波領域では抵抗成分(インピーダンス)が大きくなります。
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インダクティブデバイス
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インダクタやトランスなど、コイルの性質を利用したデバイスのこと。
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イントラネット
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インターネットと同じような環境を企業や研究所内で構築し、データ伝送や電子メールなどを通じて情報を共有するネットワーク。
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インバータ
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直流から任意の電圧あるいは周波数の交流に変換する装置。xEV(電動車)や産業機器のモータ、エアコンや冷蔵庫のコンプレッサ用モータの回転数制御、LED電源などに使われます。
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インピーダンス
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交流回路における電気抵抗のこと。交流においてはコンデンサやインダクタも周波数に応じたインピーダンスをもちます。
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インピーダンス・マッチング
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信号を送り出す側と受け取る側のインピーダンス(交流における電気抵抗)を同じにして整合(マッチング)させること。信号源のインピーダンスと負荷側のインピーダンスが不整合のままでは、信号の反射や損失が起きるので、インダクタやコンデンサなどを挿入してインピーダンスをそろえます。これをインピーダンス・マッチングといいます。高周波回路ではとくに重要になります。
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渦電流
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金属などの導電性物質に加わる磁界が変化したとき、電磁誘導により発生する渦状の電流。高周波の磁界を加えると、渦電流のジュール熱により金属は発熱します。電磁調理器やIHジャーはこの現象を利用したものですが、トランスなどでは渦電流損というコアロス(熱損失)となります。
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ウルトラワイドバンド
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永久磁石
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エクナス(EXNAS)
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TDKの磁気ネックレスの製品名。
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エッジコンピューティング
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データセンターのサーバにデータを伝送して集中処理するクラウドコンピューティングでは、急増する情報量に対して、データ処理能力が追いつかなくなる懸念があります。この問題を解決するネットワーキングの手法で、ユーザーの端末に近いシステム末端(エッジ)にサーバを分散配置してデータを処理します。
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エッチング
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材料表面に微細なパターンを形成させる方法。酸その他の腐食剤を用いるウェットエッチング、プラズマを用いるドライエッチング、イオンビームを用いるイオンミリングなどの種類があります。ICやLSIなどの半導体集積回路、MEMSデバイス、HDD用ヘッドなどの薄膜プロセスに不可欠な技術です。
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エナジーハーベスティング
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環境発電ともいいます。身の回りの熱や光、振動などのエネルギーを収穫(ハーベスト)し、電力に変換して利用する技術です。
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エレクトロセラミックス(電子セラミックス)
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電磁気特性をもつファインセラミックス材料。トランスコアや磁石材料となるフェライト、コンデンサに使われる誘電セラミックス、振動子やフィルタなどに使われる圧電セラミックス、温度センサやバリスタに用いられる半導体セラミックスなどは、エレクトロセラミックスの仲間です。材料設計、成型、焼成などに高度な技術が求められます。
か行
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回転センサ
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エンジンやモータなどの回転数を検出するセンサ。光学式、電磁ピックアップ式ほか、ホール素子やMR素子を用いたものなど、多くの種類があります。
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回路保護素子
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静電気放電(ESD)やサージなどの過電圧や、過電流、温度などから回路を保護するデバイス。電圧保護素子、電流保護素子、温度保護素子などがあります。
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化学蒸着法
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角速度センサ
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角度センサ
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回転にともなう角度や傾きなどを検出するセンサ。光学式のエンコーダほか、ホール素子や磁気センサ(TMRセンサなど)を利用した各種タイプがあります。
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カスタムIC
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特定の用途・製品のために特別に設計・製造されるIC。部分的に標準的な設計を用いるものをセミカスタムICといいます。ASICとも呼ばれます。
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加速度センサ
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回転運動や運動速度の変化などにともなう加速度を検知するセンサ。半導体のほか圧電素子も利用されています。スマートフォンなどのモーションセンサには、MEMS工法によるMEMS加速度センサが利用されています。
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カプラ
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可変出力型電源
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出力電圧・出力電流が自由に設定できる電源。試験や研究用などに使われます。プログラマブル電源、CVCC(定電圧・定電流)電源などともいいます。
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カメラモジュール用レンズアクチュエータ(CMA)
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スマートフォンなどに搭載されるカメラレンズモジュールにおいて、レンズを前後に動かしてピントを合わせるための駆動機構。
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感温リードセンサ(サーマルリードスイッチ)
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磁石と感温フェライト、リードリレーを組み合わせた有接点の温度センサ。フェライトはキュリー温度以上で強磁性体としての性質を失います。感温フェライトはこのキュリー温度を常温近辺まで低くしたフェライト。動作温度を境にしてリードリレーの接点が開閉します。炊飯ジャーの保温ヒータやエアコンの室外機、温水洗浄便座などの断続温度制御に広く利用されています。
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環境発電
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慣性航法システム(INS)
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飛行機や船舶などにおいて、慣性センサ(ジャイロセンサと加速度センサ)やGNSS(全地球航法衛星システム)などの情報をもとに、姿勢、方向、速度、位置をはじめとしたあらゆる情報を算出して自動航行するシステム。カーナビゲーションはこのシステムを自動車用に開発したもの。
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慣性センサ
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イナーシャルセンサ。静止あるいは等速直線運動する物体に、外力が加わると、慣性の法則にしたがって慣性力が作用します。これを検知するのが慣性センサで、加速度センサとジャイロセンサ(角速度センサ)で構成されます。
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貫通型コンデンサ
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低ESL(等価直列インダクタンス)化を図って高周波特性を高めたコンデンサ。コンデンサはわずかながら内部電極や端子電極にインダクタ成分を有していますので、デジタル機器などではデジタル信号に含まれる高調波成分(基本波の整数倍の周波数成分)がノイズとなって放射されます。この問題を解決するため、内部電極をはさむかたちでアース電極を設け、3端子構造としたのが貫通型コンデンサです。
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ギアトゥースセンサ
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回転センサの一種。ホールセンサなどを用いて、回転する歯車の突起(ギアトゥース)に応じて、磁石からの磁界が変化することを利用したもの。自動車エンジンの回転数やクランク角、カム角などの測定などに用いられます。
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気圧センサ
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大気圧はじめ、自動車の吸気圧や排気圧など、気体の圧力を検出するセンサ。高度計などとしても使われています。MEMS技術によるMEMS気圧センサなどがあります。
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ギガスパイラインダクタ
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従来構造のチップインダクタは、端子電極と内部導体の間に浮遊容量(コンデンサ成分)が発生し、高周波領域では自己共振周波数(SRF)の低下をもたらします。この問題を解決するため、端子電極とスパイラル状の内部導体を長手方向に積層し、浮遊容量の低減とともに、上下左右の方向性もなくした構造のインダクタです。
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希土類磁石
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サマリウム、ネオジムなどの希土類元素(レアアース)と鉄族元素(鉄、ニッケル、コバルト)の化合物からなる永久磁石。粉末原料を成型・焼成して製造されます。最も強い磁力(エネルギー積)が得られるのは、ネオジム磁石(ネオジム・鉄・ボロン磁石)で、TDKではNEORECシリーズとして製品化しています。
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機能性フィルム
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基材となるプラスチックフィルムの表面に、コーティングや真空蒸着、スパッタリングなどにより、さまざまな機能をもつ薄膜を形成したフィルム。ITOフィルムなどの透明導電性フィルムは、タッチパネルなどに使われています。
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揮発性メモリ
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"外部から給電しているときのみデータを記憶し、給電がとだえると記憶データが消えてしまうメモリ。DRAMなど。 不揮発性メモリ>"
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キャリアテープ
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"マウンタ(チップ部品実装機)によりチップ部品を自動実装するテープフィーダ方式に使われる紙やプラスチックのテープ。テーピング機によってリール状に巻き取られてパッケージされます。 バルク実装方式>"
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キュリー温度(キュリー点)
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鉄やフェライトなど強磁性体を加熱すると、ある温度を境として磁性を失ってしまいます(常磁性体への転移)。この温度がキュリー温度(キュリー点)です。永久磁石もキュリー温度以上にまで加熱すると磁力を失います。これを熱消磁といいます。
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強磁性体
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単に磁性体あるいは磁性材料とも呼ばれます。強磁性体は磁石やコイルなどからの磁界を取り去っても磁化を残す硬磁性(ハード磁性)材料と、磁界を取り去ると元の状態に戻る軟磁性(ソフト磁性)材料に大別されます。永久磁石材料である磁石鋼やハードフェライトなどは硬磁性(ハード磁性)材料、軟鉄やトランスコアなどに使われるケイ素鋼板、センダスト、パーマロイ、ソフトフェライトなどは軟磁性(ソフト磁性)材料です。一般にフェライトというとソフトフェライトを指します。
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巨大磁気抵抗(GMR)効果
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近距離無線通信
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空心コイル/空心系インダクタ
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磁性体のコア(磁心)をもたないコイルを広く空心コイルといいます。電磁石は鉄などの強磁性体がコアとして用いられますが、鉄はコイルに流す電流の増加とともにやがて磁気飽和してしまうので、大電流を流す超電導磁石では空心コイルが用いられます。また、電子機器のトランスやアンテナコイルのコアにはフェライトが使われますが、GHz帯の高周波になると磁性体のフェライトコアは損失が大きくなってしまいます。このため高周波回路などでは空心系インダクタが使われます。非磁性体で誘電率の小さな誘電体セラミックスをコアに用いたものも空心系インダクタに含まれます。
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組み込みマイクロコントローラ
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ブラシ付きDCモータ、ブラシレスDCモータ、ステッパなどの駆動・制御用に使われる組み込みタイプの小型モータコントローラ。
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クラウドコンピューティング
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データやアプリケーションソフトなどを端末(パソコンやスマートフォンなど)側ではなく、インターネット上のクラウド(大規模なデータセンター)側で保存・処理するネットワーキング。
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クランプフィルタ
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ケーブルをはさむように装着してノイズを除去するEMC対策部品。円筒型のフェライトコアを縦割りにした構造となっています。
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グリーンシート
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シート工法による積層チップ部品の製造において、電極や導体パターンを乗せる基材となる薄いシート。グリーンシートとは焼成前の生のシートという意味。積層セラミックチップコンデンサの製造においては、誘電セラミックスの粉末にバインダなどを加えて泥状のスラリーとし、これをキャリアフィルムなどの上に薄く延ばして乾燥させてグリーンシートとします。
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コア
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トランスやアンテナコイル、チョークコイルなどに磁心のこと。ケイ素鋼板やアモルファス合金、フェライトなどの軟磁性材料が使われます。高周波領域ではフェライトコアは不可欠のコア材料です。
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コアロス(コア損失)
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トランスなどのコア(磁心)に磁界を加えたとき、その一部が熱として外部に放出されてしまう損失。コアが鉄心の場合は鉄損といいます。コアロスとしては、渦(うず)電流損失、ヒステリシス損失などがあり、加える磁界の周波数が高くなるほど大きくなります。特に渦電流損失は、コア材料の電気抵抗が小さいほど増加します。このため鉄系のコア材(軟鉄やケイ素鋼など)は低周波領域でしか使えず、高周波領域ではフェライトが不可欠となります。MnZn(マンガン・亜鉛)系フェライトよりもNiZn(ニッケル・亜鉛)系フェライトのほうが電気抵抗が高く、より高周波領域で使われます。トランスにおいては、コアロスと巻線の抵抗による銅損の合計が全体の損失となります。
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高温対応車載部品
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自動車のエンジンルームなどの温度にも耐える電子部品。高温対応積層セラミックチップコンデンサ、高温対応インダクタ、高温対応車載LAN用コモンモードフィルタ(ノイズ対策部品)など。
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硬磁性(ハード磁性)
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高周波
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周波数の高い交流または電波のこと。HF(high frequency)と略すこともあります。明確な定義はありませんが、一般に電力関係では数kHz以上、通信関係では数10MHz以上(超短波以上の高周波)のものを指します。
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高周波部品・デバイス
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スマートフォンをはじめとする通信機器の高周波回路などに使われる部品・デバイス。
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高調波
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基本波の整数倍の周波数成分。ノイズとなることもあります。
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交流(AC)
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商用AC電源のように、電流の流れが周期的に入れ替わる電流。パルス電流も広い意味の交流です。
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コジェネレーションシステム
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天然ガスやLPガス、石油などを燃料として、エンジンやタービンで発電した電力を利用するとともに、その際に生じた廃熱も回収して給湯や冷暖房などに利用するシステム。熱電併給ともいいます。エネルギーの利用効果が高く、またCO2削減にも効果的なシステムです。
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コモンモードノイズ
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電源ラインや信号ラインなどを通じて侵入する伝導ノイズには、ディファレンシャルモード(ノーマルモード)とコモンモードの2タイプがあります。信号電流と同様に、片方の導線を往路、もう片方の導線を帰路として流れるのがディファレンシャルモードのノイズ。床や地面などを通じて、2本の導線を同じ方向に流れるのがコモンモードのノイズです。
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コモンモードフィルタ
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デジタル機器の普及と高周波化により、ますます重要になっているのがコモンモードノイズ対策。コモンモードフィルタはディファレンシャルモードの信号には影響を与えず、コモンモードノイズだけを吸収して除去するEMC対策部品。USBやIEEE1394、HDMIなどの高速デジタルインタフェースでは、コネクタ部に装着され信号品質を守ります。TDKでは、巻線、厚膜、薄膜の3つの工法により、コモンモードフィルタを製品化しています。近年ではCAN、FlexRay、MOST、Ethernetなどの、車載LANにおける需要も拡大しています。
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コンデンサ
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キャパシタとも呼ばれ、抵抗器、インダクタ(コイル)と並ぶ3大受動素子の1つ。2枚の電極で誘電体(絶縁層)をはさんだ構造が基本。その容量(静電容量)は電極面積に比例、電極間距離に反比例、また誘電体の誘電率に比例します。コンデンサには直流電圧を加えると電流は通さずに電荷を蓄え、交流電流を通す性質があります。電荷を蓄える性質を利用して電源の整流・平滑回路などに、また交流を通す性質を利用してフィルタやインピーダンス・マッチング用、ノイズ対策用などに使われます。誘電体にチタン酸バリウムや酸化チタンなどの誘電セラミックスを用いたものをセラミックコンデンサといい、電極と誘電体を多数積み重ねた構造のチップタイプのものを積層セラミックチップコンデンサ(MLCC)といいます。
さ行
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サーキュレータ
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フェライトのもつファラデー回転と呼ばれる物理効果を利用し、進入してきた電波を必ず右(あるいは必ず左)の端子に誘導して循環させる回路素子。スマートフォンや基地局のアイソレータにも同じ原理が利用されています。
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サージ
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静電気放電(ESD)やスイッチの開閉、雷放電にともなう誘導雷など、瞬間的に発生して機器に侵入する過電圧や過電流。機器の故障や誤動作を防ぐため、バリスタやアレスタ(サージアレスタ)などの回路保護素子が使われます
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サーバ
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インターネットなどのネットワークを通じて、データを処理したり保管したりするコンピュータやストレージ(記憶装置)のこと。それらの機器を設置・収容する施設をデータセンターといいます。
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サーミスタ
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温度によって電気抵抗が変化する素子。サーミスタとは、熱(サーマル)と抵抗(レジスタ)を組み合わせた造語。温度上昇とともに抵抗値が減少する負温度係数(NTC)のNTCサーミスタ、温度上昇とともに抵抗値が増加する正温度係数(PTC)のPTCサーミスタがあります。NTCサーミスタは温度センサや体温計、回路保護素子などとして多用され、一般にサーミスタといえばNTCサーミスタを指します。PTCサーミスタは、回路保護素子や発熱体などとして利用されます。
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最大エネルギー積
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差動伝送方式
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単線(およびアース)による信号のデータ伝送ではなく、位相が180°異なる2つの信号を2線で伝送する方式。平衡伝送方式とも呼ばれます。USB、IEEE1394、HDMIといった高速デジタルインタフェースは、差動伝送方式を採用しています。ノイズの影響を受けにくいのが特長ですが、実際には差動信号の微妙なアンバランスなどによりコモンモードノイズが発生します。このため、高速デジタルインタフェースにおいては、コモンモードフィルタが使われます。
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サマリウム・コバルト磁石
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希土類磁石の一種。磁気パワーはネオジム磁石にやや劣りますが、耐食性にすぐれ、加工しても特性劣化しないのが特長です。
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3端子フィルタ
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インダクタとコンデンサを内部で組み合わせたEMC対策部品。入力、出力、グラウンド(アース)の3つの端子をもつため3端子フィルタといいます。単体のインダクタやコンデンサ、チップビーズよりも、大きな減衰効果をもち、すぐれたノイズ除去特性を示します。素子の組み合わせにより、L型、T型、π型、ダブルπ型、パルス応答型などに分類され、TDKではさまざまな周波数インピーダンス特性のものをラインアップしています。複数の3端子フィルタを1つにまとめた省スペース効果の高いアレイタイプもあります。
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残留磁束密度
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鉄やフェライトなどの強磁性体を磁化して飽和磁束密度まで達したあと、電流の大きさを弱めて加える磁界をゼロに戻しても、強磁性体には磁化が残ります。その磁束密度のことを残留磁束密度といいます。保磁力とともに、永久磁石の磁気パワーの大きさを示す指標となります。
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シート工法
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積層チップ部品を製造するための工法として厚膜印刷工法とシート工法があります。シート工法はグリーンシートと呼ばれる薄いシートに電極や導体パターンなどを乗せて積み重ねていく工法です。
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磁界共鳴方式
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ワイヤレス給電の方式の一つ。送電コイルと受信コイルにコンデンサを接続し、LC共振現象を利用して非接触で電力を伝送する方式。電磁誘導方式よりも伝送距離が大きく、受信コイルと送信コイルの間隔や位置がずれても効率よく電力伝送できるのが特長。
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磁気抵抗(MR)効果
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強磁性体に磁界を加えると、電気抵抗がわずかながら変化する現象。この現象を強磁性体の薄膜製品として実用化したのが、1990年代におけるHDD用再生素子の主流であったMRヘッドです。その後、特殊な多層薄膜を用いることで、より大きな効果が得られることが発見され、巨大磁気抵抗(GMR)効果と名づけられGMRヘッドとして製品化されました。さらには、トンネリング磁気抵抗(TMR)効果を利用したTMRヘッドも開発されました。現在、主流のHDD用ヘッドの再生素子はTMRヘッドです。MR素子は、磁気センサや角度センサなどにも利用されています。
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磁気ヘッド
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磁気テープや磁気ディスクなどの磁気記録媒体に、音声・映像・データなどの情報を記録・再生する素子。テープレコーダやVTRなどでは、フェライトなどの磁性材料を切削加工したバルク(塊)ヘッドが主に使われましたすが、HDD用ヘッドにおいては薄膜プロセス技術により、記録素子と再生素子をウエハ上に薄膜形成した磁気ヘッドが使われます。
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磁気履歴曲線
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シグナル・インテグリティ(SI)
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信号品質。パワー・インテグリティ(PI=電源品質)とともに重視されているEMC対策の考え方およびその技術。
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自己共振周波数(SRF)
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実際のコンデンサやインダクタには、回路図に現れないインダクタ成分やコンデンサ成分があり、高周波領域ではLC発振回路と同じようなふるまいをして、ある周波数においてインピーダンスが著しく減少もしくは増大します。この周波数のことを自己共振周波数(SRF)といいます。コンデンサやインダクタとして機能するのは自己共振周波数までの範囲です。したがって、高周波領域で使われるコンデンサやインダクタにおいては、自己共振周波数の高いものが求められます。
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磁石
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磁心
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システム・オン・チップ(SoC)/システム・イン・パッケージ(SiP)
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半導体製造技術やLTCC技術などを利用し、ICなどの能動素子とコンデンサやインダクタなどの受動素子を1チップに集積したり(SoC)、システムごと1つのパッケージにまとめたりしたもの(SiP)。
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磁性シート
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軟磁性金属の微細粉末を樹脂に混合して、フレキシブルなシートとして加工した電磁シールド材。自由な形状に裁断できるため、簡便で効果的な放射ノイズ対策部品として使用されます。
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磁性体
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外部磁界に変化しない非磁性体に対して、何らかの磁性を示す物質の総称。強磁性体、常磁性体、反磁性体などがありますが、一般に磁性体といえば強磁性体を指します。
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ジャイロセンサ
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角速度センサ。移動する物体に回転運動が加わると、コリオリ力という慣性力が作用します。このコリオリ力を測定することで角速度(回転速度)を算出するセンサです。慣性センサは加速度センサとジャイロセンサで構成されます。
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車載LAN
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自動車内の各種電装機器をネットワーク接続するシステム。駆動系(パワートレイン系)、ボディ系、安全系、マルチメディア系(情報通信系)に大別されます。主にボディ系にはCAN、駆動系や安全系にはCANやFlexRay、マルチメディア系にはMOSTやEthernetなどが使われます。
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焼成雰囲気
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フェライトコアや積層セラミックチップコンデンサなどを電気炉などで焼成するときの周囲の気体のこと。たとえば酸化を抑制するために窒素を送り込むときは窒素雰囲気と呼ばれます。温度制御とともに雰囲気制御はきわめて高度なノウハウと技術が求められます。
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蒸着
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金属その他の物質を真空中で加熱し、蒸発した原子・分子を基板に凝着させて薄膜を形成する方法。真空蒸着ともいいます。
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ショックセンサ
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機械的衝撃や振動を検出するセンサ。一般に加速度センサが用いられます。
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シリアルATA(SATA)
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HDD(ハードディスクドライブ)とパソコンを結ぶ規格。従来のATAはパラレル方式で伝送速度の向上に限界があるため、シリアル伝送方式により高速化を図ったもの。差動伝送方式であるためノイズ対策としてコモンモードフィルタが使われます。
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シリアル伝送
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1本の信号線とアースによって、信号をビットごとに順次伝送する方式。複数の信号線を用いて32ビットや64ビットなどのデータを、同期をとりながらまとめて伝送するパラレル方式に対する言葉。
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シリコンディスク
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磁歪(じわい)
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磁気ひずみとも呼ばれます。強磁性体に磁界を加えて磁化させると、外形がわずかながら伸縮してひずむ現象です。超磁歪素子は通常の強磁性体の約1000倍以上も寸法変化する新材料です。
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人工知能
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スイッチキャッチ
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スイッチング電源
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トランジスタのスイッチング動作(ON/OFF作用)を利用した直流安定化電源。スイッチングレギュレータなどとも呼ばれます。商用電源(AC100V/200V)あるいは直流電源から、所定の安定した電圧・電流の出力を得る装置。類似の装置であるリニア電源(シリーズ・レギュレータなど)のように重くかさばる電源トランスを必要としないため小型・軽量化が可能です。また、エネルギー効率にもすぐれるため、OA機器やFA機器、パソコンをはじめとする情報機器など、各種電子機器の電源として広く使われています。
回路方式の違いにより、フォワード式、フライバック式などがあり、外形や大きさ、用途の違いにより、ユニットタイプ、オンボードタイプ、モジュールタイプなどがあります。スイッチング電源はトランジスタの動作にともない、スイッチングノイズと呼ばれる高周波ノイズが発生するため、万全のノイズ対策が求められます。 -
スーパーキャパシタ
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金属箔ラミネートフィルムでパッケージングしたTDKの電気二重層キャパシタ(EDLC)。低抵抗で薄く軽量なため、モバイル機器の補助電源やエナジーハーベスティング、回生エネルギーの蓄電用などに最適です。
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スーパーハイビジョン(SHV)
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NHKが中心となって研究開発している超高解像度テレビの規格。水平解像度は7680ピクセル、垂直解像度は4320ピクセルで、いわゆる8Kテレビに相当します。
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スクリーン印刷
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積層電子部品などの製造で使われる印刷工法。印刷パターンを形成したスクリーンマスク(メッシュ)を通じて、ペースト状の誘電体やフェライト、金属などを印刷インクのように用いて印刷する技術。
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ステッパ
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半導体集積回路やHDD用ヘッドの製造におけるフォトリソグラフィ・プロセスで使われる露光装置のこと。
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ストレイ・キャパシタンス
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ストレージ
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データを保存する場所・装置のこと。HDDやSSD、USBメモリ、SDカード、光ディスク、磁気テープなど。パソコンやAV機器、産業機器などに使用されるストレージのほか、インターネットでクラウドなどに保存するオンラインストレージ(クラウドストレージ)などがあります。データセンターのサーバは、大容量ストレージと接続されています。
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スナバコンデンサ
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スイッチング電源など、スイッチングによって発生するノイズを吸収し、スイッチング素子を保護するコンデンサ。主にフィルムコンデンサが使われます。変電・送電施設では、パワーフィルムコンデンサと呼ばれるタイプが使われます。
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スパッタリング
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低圧気体中で金属などの材料に高速のイオンを衝突させ、飛び出す原子を基板に付着させて薄膜を形成させる方法。スパッタとは“ふりかける”という意味。イオンを衝突させる金属などの材料のことをスパッタリング・ターゲットといいます。
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スパッタリング・ターゲット
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スピントロニクス
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電子がもつ電荷とスピン(自転に似た運動)の双方を利用するエレクトロニクスの新分野。HDDのGMRヘッドは、スピントロニクスの応用の先駆けとなった製品です。コイルなしに磁気情報を電気信号に変換できることから、MRAMなどの不揮発性メモリとしての応用も進められています。
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スマートクリスタル™
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TDKが東北大学と共同開発した単結晶の蛍光素子。バルク単結晶から加工する従来法と異なり、チューブ状、板状、星形断面形状など、自由な形状で製造できるのが特長。自動車のレーザヘッドランプなどの用途に採用されることが期待されています。
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スマートグリッド
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太陽光発電や風力発電、およびスマートメータなどのICT技術なども利用し、発電・送電側と需要側の双方で電力を効率的にコントロールする次世代電力網。
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スマートスピーカ
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音声認識技術により、話し手の命令や指示、質問を理解して応答・実行する対話型のスピーカ。AIスピーカともいいます。
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スマートメータ
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ICT技術により通信機能をもたせ、ネットワーク化した新世代の電力量計。電力使用量をデジタル計測して、需要家の電気の使用量を“見える化”したり、地域の電力消費の効率化を図ったりと、さまざまな遠隔サービスを実現します。スマートグリッドやHEMSを支える重要機器です。
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スライダ
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HDDヘッドの主要部品。HDDヘッドの再生・記録素子は、薄膜技術によりウエハ上に多数形成されます。これを切断してチップ化したものがスライダです。スライダをサスペンション(支持ばね)に取り付けたものをHGAといいます。一般にHDDヘッドと呼ばれるのはHGAのことです。
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スループット
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コンピュータやネットワークにおけるデジタルデータの処理や転送の速度を数値化したもの。単位はbps(ビット/秒)。
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スルーホール
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プリント基板に穴をあけて、内部を銅めっきしたもの。リード付き電子部品を挿入したり、プリント基板の表面と裏面を電気的に導通したりするために設けます。スルーホールより小径の導通目的のものはビアホールと呼ばれます。
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静電容量
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電荷をどれだけ蓄えられるかの能力のこと。コンデンサにおいては、静電容量値は電極の面積が広いほど、電極間の距離が狭いほど、また電極間の絶縁体の誘電率が高いほど大きくなります。積層セラミックチップコンデンサは、多数の電極を積み重ねることで、実質的な電極面積を広くしています。
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積層型リード付きコンデンサ
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積層セラミックチップコンデンサ(MLCC)の外部端子に、2本のリードをはんだ接合して樹脂コーティングしたラジアルリードタイプのコンデンサ。リード線によって機械的・熱的ストレスが緩和されるため、モータなど振動や衝撃にさらされる部位などに用いられます。
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積層セラミックチップコンデンサ(MLCC)
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積層工法によって製造されるリード線をもたないSMD(表面実装部品)タイプのチップコンデンサ。薄い誘電体シートと電極となる導体ペーストを交互に多層積層して切断後、焼成して製造するシート工法が主流です。
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絶縁型DC-DCコンバータ
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トランスを用いて、1次側と2次側を電気的に絶縁したタイプのDC-DCコンバータ。
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セラミック過渡電圧サプレッサ
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サージや静電気などの高い過渡電圧を抑制する回路保護素子。
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セラミックス
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陶磁器と同様に、熱処理により製造される非金属・無機質の固体材料。高純度の原料を精密に調整、成型・焼成工程の高度な制御などで得られる高性能セラミックスのことをニューセラミックスあるいはファインセラミックスといいます。電子材料として用いられるのは、このうち、すぐれた電磁気特性をもつものはエレクトロセラミックスあるいは電子セラミックスと呼ばれ、電子材料として用いられています。
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セラミックレゾネータ
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全固体電池
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電解液のかわりに固体電解質を用いたリチウムイオン電池。液漏れや発火などの心配がなく、安全性が高いのが特長。TDKもCeraChargeⓇという製品を開発、販売しています。
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センダスト
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双方向DC-DCコンバータ
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降圧コンバータと昇圧コンバータを組み合わせた電源。蓄電池の充放電、モータの回生エネルギーの利用などに用いられます。
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ソフト磁性(軟磁性)
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ソレノイド
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ソレノイドコイル。円筒状の巻いたコイルのこと。
た行
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ダイ
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回路素子などを多数形成した円盤状の半導体ウエハを、縦横にダイシング(切断)して得られたチップのこと。サイコロを意味するダイス(dice)の単数形。ダイをリードフレームや基板に実装する装置をダイボンダといいます。
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ダイシング
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半導体ウエハなどをダイシングソーと呼ばれる精密な回転カッターで切断してチップ(ダイ)にすること。
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ダイプレクサ/トリプレクサ
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複数の方式の通話サービスを1台の端末で利用できるマルチバンド方式のスマートフォンなどにおいて、アンテナ回路の入口で電波をそれぞれの方式の周波数帯域に分離する役目をもつ素子。LPF(ローパス・フィルタ)やHPF(ハイパス・フィルタ)などを組み合わせたLC複合部品です。
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多結晶体
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多数の微細な結晶粒子の集合体からなる固体物質。セラミックスやフェライトは粉末原料を焼成して製造される多結晶体です。結晶粒の境界は粒界と呼ばれます。
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ダストコア
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センダストなどの軟磁性の金属粉末を圧縮成型して製造されるコア(磁心)。圧粉コア、圧粉磁心とも呼ばれます。金属材料であるため、フェライトコアと比べて電気抵抗が低いのが特徴です。
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脱バインダ
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単結晶
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どの部分においても、結晶軸の向きが同じ固体物質。
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タンジェント・デルタ(tanδ)
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損失係数。特に高周波領域において顕著となるコンデンサやインダクタ内部のエネルギー損失の度合。数値が小さいほど損失も小さくなります。コンデンサにおいては誘電正接とも呼ばれ、数値の逆数がQ値(品質係数)となります。
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チップバリスタ
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静電気などのサージノイズ対策部品として用いられるチップタイプのバリスタ。
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チップビーズ
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信号に含まれる高周波成分を吸収して熱に変換するフェライトの性質を利用し、回路に直列に挿入するチップタイプのEMC対策部品。もともとは穴のあいたビーズ形状のものを、リード線などに貫通させたことからビーズと呼ばれます。アース接続することなく簡便にノイズ除去できるため、電子機器の回路で多用されています。
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中耐圧チップコンデンサ
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小型で100~600Vほどの電圧にも耐えうるように設計されたチップタイプのコンデンサ。
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超音波加湿ユニット
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圧電セラミックスの両面に電極を設け、高周波電圧を加えると、圧電効果によって厚み方向に振動する現象を応用したもの。振動子が水中で超音波を発生すると、水面から霧が立ち上ります。霧粒の直径は自然界の霧よりも細かいのが特長です。家庭用加湿器ほか、吸入器などの医療用にも使われています。ネブライザーとも呼ばれます。
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超音波センサ
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人間の可聴周波数(約20~20,000Hz)以上の音波を検出するセンサ。圧電セラミックスの振動板を用いたタイプやMEMS技術により小型化を図ったMEMS超音波センサなどがあります。超音波の発信・受信により距離を測る距離センサなどとしても用いられます。
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超磁歪(ちょうじわい)素子
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鉄やフェライトなど強磁性体に磁界を加えて磁化すると、外形がわずかながら伸縮してひずむ現象を磁歪(磁気ひずみ)といいます。超磁歪素子は通常の強磁性体より、約1000倍も伸縮の度合が大きな材料です。圧電体も電圧によって似たような変形を示しますが、超磁歪素子は寸法変化が大きいだけでなく、高速応答・高エネルギー変換量という特長もあわせもっています。
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チョークコイル
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コイルは直流電流を流しますが、周期的に磁束変化する電流(交流など)に対しては、自ら反作用磁束を発生して、これを阻止しようとします(電磁誘導における自己誘導作用)。チョークとは“詰まらせる”という意味です。コイルに反作用磁束が生まれる結果、交流電流が流れるコイルには磁気エネルギーがたまります。この働きを利用したコイルをチョークコイルといいます。電子機器の電源回路やDC-DCコンバータなどに用いられます。
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直流(DC)
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乾電池や蓄電池のように、プラス極からマイナス極へ一方向に流れる電流。
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直流安定化電源
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変動して安定しない直流を、一定電圧の直流に安定化する電源。DC-DCコンバータは代表的な直流安定化電源。スイッチング電源は整流回路と直流安定化回路からなる電源です。
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直流重畳特性
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フェライトなどの磁性体のコアに巻いたコイルに流す電流がを大きくすると、コイルが発生する磁束密度は増加して、やがてコアは飽和状態に達し、コイルとしての性質を失います。コイルに流れる直流電流とインダクタンスの関係を表すのが直流重畳特性です。
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直流抵抗(Rdc)
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回路部品に直流(DC)電流を流したときの抵抗(R)のこと。
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チョッパ
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電流をスイッチング素子で切り刻み(チョップ)、平滑回路や安定化回路で、所定の電圧に変換する電源。一般に降圧型や昇圧型のシンプルなDC-DCコンバータはチョッパ方式です。トランスを用いないため、非絶縁型DC-DCコンバータとも呼ばれます。
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ツェナーダイオード
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定電圧ダイオードともいいます。一般的なダイオードは順方向の電流をスムーズに流し、逆方向の電流はほとんど流さないため、整流回路などに用いられます。ツェナーダイオードは、逆方向に電圧を加えると、ある電圧(ツェナー電圧)までは電流を流さず、その電圧を超えると急激に電流を流します。この性質を利用して、回路に定電圧の電流を供給したり、過電圧が加わったとき、電流をバイパスしたりする回路保護素子として使われます。サージやESD(静電気放電)対策に用いられるものはTVSダイオードとも呼ばれます。
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低温焼成多層基板
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抵抗器
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コンデンサ、インダクタ(コイル)とともに3大受動素子と呼ばれます。電子機器に使われる抵抗器は、表面実装技術(SMT)に対応して、厚膜チップタイプが主流になっています。
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ディスクリートトラック媒体
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DTM(ディスクリートトラックメディア)。従来のHDD用磁気記録媒体では、面記録密度が向上してトラック幅が狭くなるにつれ、隣接トラックからの磁気的干渉が大きくなるという問題をかかえていました。この問題を根本的に解消して、面記録密度の飛躍的向上を可能にするのがディスクリートトラック媒体です。磁性層にナノメートルオーダーの微細な溝を形成することで、記録トラックを物理的に分離して、隣接トラックどうしの磁気的干渉を低減します。
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ディスクリート部品
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コンデンサ、インダクタ、ダイオードなど、単体の電子部品。複数の部品を組み合わせたデバイスやモジュールなどに対する用語。
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ディファレンシャルモードノイズ
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信号電流のように、2本の導線のうち1本を往路、もう1本を帰路として流れるディファレンシャルモード(ノーマルモードともいう)のノイズ。一般に信号周波数よりも高い周波数領域に存在するので、コンデンサやチップビーズ、LPF(ローパスフィルタ)などがノイズ除去に用いられます。除去するノイズの周波数帯域と信号の周波数帯域が接近している場合は、急峻な周波数特性をもつ3端子フィルタが使われます。
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データセンター
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インターネット上の膨大なデータを集中的に処理・保管するためのサーバやストレージなどを収納する施設。
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テープフィーダ方式
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キャリアテープに保持されたチップ部品を取り出して、マウンタ(チップ部品実装機)で自動実装する方式。
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デカップリングコンデンサ
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電源ラインの電圧変動が大きくなると、IC・LSIの動作が不安定になったり、回路間の干渉が起きてノイズの原因になったりします。これを防ぐために用いられるコンデンサで、パスコンとも呼ばれます。
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鉄損
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デュプレクサ
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スマートフォンなどの無線通信機器において、受信と送信を1つのアンテナで共用させるためのキーデバイス。BPF(バンドパス・フィルタ)などを組み合わせてアンテナ素子を共通化し、送信波と受信波を分離する機能をもちます。従来は誘電体デュプレクサが使われてきましたが、圧電素子の振動を利用した、より小型・軽量なSAWデュプレクサやBAWデュプレクサが主流になっています。
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電圧制御発振器
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電解コンデンサ
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金属酸化物と電解質溶液あるいは固体電解質を用いたコンデンサ。プラス・マイナスの極性があり、大きな容量(静電容量)をもつのが特長。アルミ電解コンデンサ、タンタル電解コンデンサなどがあります。
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電解質
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水などの溶媒中で、陽イオンと陰イオンに電離して、電気を通しやすくする物質。電池では一般に液体の電解質が用いられますが、固体の電解質をもちいるのが全固体電池です。
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電気二重層キャパシタ
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活性炭電極を電解液に浸したコンデンサと似た構造のエネルギー貯蔵デバイス。無数の孔をもつ活性炭は、実質的な表面積が極めて広いため、一般の電解コンデンサ(マイクロファラッドオーダー)の100万倍(ファラッドオーダー)以上の大容量をもつことができます。xEV(電動車)の駆動モータに一時的な大電流を供給する補助電源ほか、太陽光発電や風力発電の出力のバラツキ調整など、広範な応用が考えられています。
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電源系インダクタ
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電源回路やDC-DCコンバータ用などに最適設計されたインダクタ。大電流が流れるために巻線タイプのものが主流。電子機器の多機能化にともない、ICを駆動させるための電源系インダクタが多用されるようになっています。パワーインダクタともいいます。
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電磁シールド材
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電磁気を遮断するための材料。TDKのフレキシールドは高透磁率の磁性材料を樹脂に混合、薄くフレキシブルで自由形状に加工できる複合電磁シールド材です。
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電子ブザー
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発音体あるいはサウンデューサとも呼ばれる小型の音響変換器。圧電素子を利用した圧電ブザーと、磁石を利用した電磁ブザーがあります。
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電磁ブザー
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磁石とコイル、振動板などを組み合わせた発音体。広い周波数と高い音圧が特長で、メロディを奏でさせることもできます。家電機器、OA機器、自動販売機などのアラーム音を発生させるデバイスとして多用されています。
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電磁誘導
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モータや発電機、トランス、誘導加熱装置などに広く利用される作用。たとえば、コイルに向かって磁石を出し入れすると、磁束変化にともなってコイルに起電力(電圧)が誘導され、電流が流れて磁束が発生します。これを電磁誘導といいます。このとき、コイルがどれだけ磁束を発生できるかを表す数値がインダクタンスです。
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電波暗室
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外部の電磁波から遮断され、内部も電磁気的に安定した空間。電子機器から放射されるノイズの測定や、電子機器のイミュニティ(外部からの電磁波に対する耐性)試験などに用いられます。電子機器からの放射ノイズの測定は野外のオープンサイトで測定するのが基本とされていますが、無線通信機器からの電波や、周囲の電磁ノイズや天候などによる影響を受けないことから、電波暗室の重要はますます高まっています。電波暗室は外部との電磁的に遮断するための金属製シールドルーム、電波暗室内で放射された電波を吸収するため壁面や天井などに設置する電波吸収体、試験実施のための設備などで構成されます。
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電波吸収体
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フェライトやカーボンなど、電波の電磁エネルギーを吸収して熱に変える材料を電波吸収材といいます。電波吸収体はそれらを発泡スチロールや発泡ポリエチレン、無機材料などの基材と組み合わせたものです。各種タイプがあり、用途や適用周波数に応じて使い分けられます。フェライトやカーボンなど、複数の電波吸収材を組み合わせた複合型は、広い周波数帯域においてすぐれた電波吸収特性をもつため電波暗室などで使われます。また、タイル状に焼結したフェライト電波吸収体は、ビル壁面などに取り付けて、電磁波障害対策に利用されます。高速道路の料金所でも、ETC用電波吸収パネルが用いられています。
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電流センサ
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スイッチング電源はじめ、各種装置の保護回路、制御回路の電流検出用センサ。自動車ではバッテリからの電流の管理用などにも用いられています。
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透磁率
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磁性体に磁界を印加したときの磁化の増加率のことで、磁性体における磁束(磁力線)の集めやすさのこと。高透磁率の磁性体ほど、磁束をよく集めます。記号μ(ミュー)で表され、フェライトのハイμ材とは高透磁率のフェライト材です。
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銅損
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トランスやコイルなどにおける、巻線の電気抵抗による電力損失。
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等方性磁石
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透明導電性フィルム
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機能性フィルムの一種。透明フィルムの表面に、スピンコートやスパッタリングなどにより、導電性の膜を形成した材料。タッチパネルの電極などに使われています。
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突入電流
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電源のスイッチをONにしたとき、瞬間的に流入する過大な電流のこと。ブレーカを落としたり、機器を故障させたりする原因となるため、保護素子や保護回路が設けられます。
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トナー濃度/残量センサ
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カラーコピー機において、忠実な色再現と安定したコピー品質を保つためのセンサ。トナー濃度センサは、高性能フェライトコアを用いた差動トランス方式のセンサ。残量センサは、トナーの粒径・比重にかかわらず高精度に残量検知する圧電振動方式の残量センサです。
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扉開閉センサ
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扉や蓋などを磁石の力で吸着して保持する機能に加え、リードスイッチ内蔵により開閉時に電気接点がON/OFFする機能をもたせたもの。リードスイッチを使用しているため信頼性が高いのが特長です。磁石による吸着時に電気接点がOFFとなるタイプと、ONとなるタイプがあります。コピー機や印刷機などのOA機器、FA機器などにおいて、扉や蓋の開閉センサとして用いられます。
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トランス
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一般には変圧器のこと。リング状のコア(磁心)に2つのコイルを巻き、片方のコイルに流す電流に変化が起きたとき、リング状コアの磁束変化を通じて、もう片方のコイルに起電力が発生します。これを相互誘導(電磁誘導の一種)といいます。トランスはこの原理を応用したもので、共通の磁気回路をもつ2つ以上のコイルを組み合わせ、交流電圧やインピーダンスの変換をします。電源トランスほか、インバータトランス、パルストランス、ロータリートランス、フライバックトランスなど、さまざまな種類があり、トランス損失を低減するために、それぞれに適したフェライトコア材が使われます。
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トランス損失
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コア(磁心)の損失であるコアロスと、巻線の電気抵抗による銅損を合計したものが、トランス全体の損失となります。
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トランスデューサ
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電力、振動、熱、音波、光などの物理量を電気的信号に変換するデバイス。通常、センサとセットで使われます。
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トランスポンダコイル
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自動車のタイヤ空気圧監視システム(TPMS)、イモビライザ、パッシブ・キーレス・エントリー(PKE)などに利用される小型・高感度のアンテナコイル。
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ドリフト
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定められた基準値からの変動のこと。たとえば、周囲の温度変化によって、センサの出力電圧などが変化することを温度ドリフトといいます。
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トロイダル
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ドーナツ状のコアもしくはそれに巻いたコイルのこと。
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トンネル効果
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通常は超えることのできないエネルギー障壁を、電子などの粒子が、ある確率で突き抜ける量子力学的な現象。HDDのTMRヘッドなどは、トンネル効果を利用した素子。
な行
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鉛フリー圧電セラミックス
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非鉛圧電セラミックス。PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などの圧電セラミックスは、成分に人体や環境に有害な鉛を含んでいるため、鉛なしに同等特性が得られるように開発された新材料。
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鉛フリーはんだ
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はんだは、鉛とスズの合金ですが、鉛は人体や環境に有害なため、電子部品の接合には、鉛を含まない鉛フリーはんだ(無鉛はんだ)が用いられるようになりました。通常のはんだよりも融点が高いので、電子部品の熱破壊などに注意が必要になります。
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軟磁性(ソフト磁性)
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ネオジム磁石
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ネオジム・鉄・ボロン磁石。最強の磁気パワーをもつ希土類磁石。
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熱アシスト磁気記録(TAMR/HAMR)
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HDDの記録密度を高めるための新技術。データを書き込むときにだけ、磁気ディスクの記録層の微細磁石をレーザ光でスポット的に加熱し、磁化反転しやすい状態にして磁気記録する方式。レーザのかわりにマイクロ波を用いた方式は、マイクロ波磁気記録(MAMR)といいます。
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ネブライザー
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燃料電池車(FCV/FCEV)
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xEV(電動車)の一種。水素タンクを積載し、空気中の酸素との化学反応(水の電気分解と逆反応)により電力を取り出してモータ駆動する。外部から電力を供給する必要がなく、排出するのは水だけなので、脱炭素社会に向けた究極のエコカーとも呼ばれます。
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ノイズ
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電子機器におけるノイズには、電源ラインや信号ラインを伝わる伝導ノイズと、電磁波として機器から放射あるいは機器に侵入する放射ノイズがあります。また、伝導ノイズにはディファレンシャルモード(ノーマルモード)とコモンモードの2タイプがあります。デジタル機器の増加や高周波化によって特に大きなノイズ問題となっているのはコモンモードノイズで、コモンモードフィルタの重要性が増しています。
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ノイズサプレッションフィルタ
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ノイズを吸収して熱に変換するフェライトの性質を利用したEMC対策部品。チップビーズと比較して、より高周波の領域で低損失のノイズ除去特性を実現しています。
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ノイズ対策部品
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ノイズ抑制シート
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磁性材料と樹脂からなる電磁シールド材。不要電磁波や電子機器からの放射ノイズを、広い周波数帯域にわたり抑制します。TDKではフレキシールドという商品名で提供しています。
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ノックセンサ
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エンジンの異常燃焼(ノッキング)を検知するセンサ。
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ノッチフィルタ
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特定の狭い周波数帯域のみを阻止するフィルタ。バンドストップフィルタとも呼ばれます。
は行
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バイアス
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一般には、「偏り」を意味する英語。電子回路においては、あらかじめ一定の電圧や電流を入力に加えておくこと。
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ハイパス・フィルタ(HPF)
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ハイビジョン
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ハイブリッド積層工法
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LTCC(低温焼成多層基板)などにおいて、誘電体セラミックスなどの基板を積み上げながら、その中に複数のコンデンサやインダクタなど受動素子を内蔵させる工法。基板面積や体積の大幅削減を実現するため、各種モジュール部品の製法として採用されています。
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バインダ
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フェライト製品や積層チップ部品の製造などにおいて、粉末原料に混ぜる結合材料。成型あるいは積層・切断されたあと、焼成の前に熱分解されます。これを脱バインダ工程といいます。
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薄膜コモンモードフィルタ
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HDD用ヘッドの製造で培われた薄膜プロセス技術を応用展開し、フェライトなどの基板上に微細な薄膜インダクタなどを凝縮して形成したコモンモードフィルタ。極小化とともに伝送信号への影響を徹底的に排除した、すぐれたノイズ除去効果を発揮します。
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薄膜コンデンサ(TFC/TFCP)
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電極となる2枚の薄い金属箔で誘電体の薄膜をはさんだ構造のコンデンサ。フレキシブルで必要な形状・サイズに簡単にカットできるのが特長。LSI直下の基板に内蔵させることで、すぐれたデカップリング効果が得られます。
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薄膜サーマルプリントヘッド
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業務用ラベルプリンタ、業務用バーコードプリンタなどに使われる感熱記録方式のプリントヘッド。
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パスコン
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バイパスコンデンサの略語。電源ラインとグランドとの間に接続し、高周波ノイズをグランド側にバイパスする役割のコンデンサ。デカップリングコンデンサをパスコンと呼ぶこともあります。
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8K
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発音体
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アラームやメロディを発する音響変換器。圧電素子を利用した圧電ブザーや圧電レシーバ、磁石を利用した電磁ブザーがあります。
-
発振回路
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持続的な電気振動(交流信号)を出力する回路。インダクタ(L)とコンデンサ(C)を組み合わせたLC発振回路、水晶振動子を用いた水晶発振回路などがあります。
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パッチアンテナ
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マイクロストリップアンテナの別名。基板上に金属をエッチングしてつくられる小型平面アンテナ。無線LANなど、マイクロ波以上の高周波機器に用いられます。
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ハプティクス
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触覚技術のこと。振動や動きなどにより、利用者にバーチャルな触感をつくりだす技術。
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パラレル伝送
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16ビットや32ビットなどのデータを、複数の信号線を用いて、同期をとりながらまとめて伝送する方式。1本の信号線を用いるシリアル伝送より効率的ですが、高速化するにつれ各信号線のデータ到達時間にズレが生じてきます。このためUSBやIEEE1394などの高速デジタルインタフェースには、2本の信号線を用いる差動伝送方式が採用されています。
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バラン
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平衡不平衡インピーダンス整合素子。バランとは平衡(バランス)・不平衡(アンバランス)を組み合わせた造語。バルンとも呼ばれます。インピーダンスが異なる2つの回路を結合して、信号をスムーズに伝送させる素子です。トランスの機能と似たところがありますが、高周波なので磁性体コアなどは不要で、空心コイル(共振器)を2個結合したものなどが使われます。
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バリスタ
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電圧によって抵抗値が変わる素子を意味する英語(Variable Resistor)からの造語。ある電圧まで高い抵抗値を示し、その電圧を越えると、急に抵抗値が低くなって大電流を流す素子。瞬間的に異常な高電圧として進入する雷や静電気のサージなどによる回路の誤動作やICの破壊などを守るために用いられます。特殊な半導体セラミックスを電極ではさんだ構造となっていて、ブロック型、ストラップ型、ディスク型、チップバリスタなどの種類があります。SMDタイプのチップバリスタは、小型で耐電圧が高いため、従来使われてきたTVSダイオード(ツェナーダイオード)にかわり、需要が拡大しています。
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バルク実装方式
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マウンタ(チップ部品実装機)などによりチップ部品を回路基板に表面実装するには、チップ部品をひとつずつ供給するためのフィーダと呼ばれる装置が必要となります。現在の主流は、チップ部品を保持したテープをリール状に巻いたものから供給するテープフィーダと呼ばれる方式です。しかし、この方式は、テープに紙や樹脂の材料を用いるため、使用後にそれらが廃材となるという問題がありました。これに対してチップ部品をばらばらの状態でまとめてケースに入れ、そこからひとつずつ供給できるようにしたのがバルク実装方式です。
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パルストランス
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デジタル信号をになうパルス波を伝送するために設計されたトランス。矩形波であるパルス波は基本波とその整数倍の高調波からなるため、パルストランスには広い周波数でのすぐれた伝送特性が求められ、特殊なフェライトコアが使われます。
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パワー・インテグリティ(PI)
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電源品質。シグナル・インテグリティ(SI=信号品質)とともに重視されているEMC 対策の新たな考え方およびその技術。
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パワーフェライト
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大電流が流れる電源回路のトランスやチョークコイルのコア材として用いられるフェライト。
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パワーモジュール
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電力変換回路や周辺回路などをコンパクトに一体化した電源。AC-DC パワーモジュール、DC-DCパワーモジュールなどがあります。
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半導体
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シリコンやゲルマニウム、セレンなど、電気的な導体と絶縁体の中間的な性質をもつ物質を半導体といい、それらを用いたダイオードやトランジスタなどの能動素子を半導体素子といいます。ICやLSIは半導体であるシリコンのウエハ上に、多数の半導体素子を形成したものです。ガリウムひ素や窒化ガリウムなど、2種類以上の元素からなる半導体は化合物半導体といいます。
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バンドパス・フィルタ(BPF)
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ビア
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ブリント基板において、層間を電気的に接続する導通穴のこと。ドリルやレーザで穴をあけてから銅めっきされます。ビアホールともいいます。放熱路を目的とするものはサーマルビアといいます。
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ビーズ
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ピエゾ電気
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圧電気。外力によって電圧が発生する圧電効果によって生じる電気のこと。
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ピエゾアクチュエータ
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圧電効果を利用して、電気エネルギーを機械的エネルギーに変換するデバイス。インクジェットプリンタのヘッド、カメラの手振れ補正機構などに広く利用されています。
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ピエゾスピーカ
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圧電スピーカ。圧電セラミック素子を振動板とする薄型スピーカ。
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非磁性体コア
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フェライトコアはコイルのインダクタンスを高めるために使われますが、高周波領域では損失が大きくなります。このため低損失とハイQ特性が求められる高周波用インダクタでは、ガラスセラミックス系の非磁性体コアが用いられます。
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光通信用部品・モジュール
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光コネクタ、光スプリッタ、光アイソレータ、光ピックアップ、光分波器、光変調器など、レーザ光を利用したシステムや通信ネットワークの接続部や分岐部、増幅部などで使われる部品・デバイス。
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ヒステリシス
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ある物質の状態が過去に加えられた影響を履歴して残す現象。代表的なものに、強磁性体の磁気履歴現象があり、そのグラフはヒステリシスカーブ(B-Hカーブ)と呼ばれます。
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非絶縁型DC-DCコンバータ
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チョッパ電源など、1次側と2次側が電気的に絶縁されていない小型タイプのDC-DCコンバータ。ICなどを駆動するためのPOLコンバータなどとして使われます。
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非鉛圧電セラミックス
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表面実装技術/表面実装部品
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表面電位センサ
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カラーコピー機やレーザプリンタにおいて、感光ドラムの電位を非接触で検知して、帯電量を精密にコントロールするセンサ。
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ビルドアップ工法
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多層基板の工法の一種。レーザ光で小さな穴(ビア)をあけ、一層ごとに層間接続しながら多層化する工法。通常の多層基板とくらべて、高密度な配線が可能となります。
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5G (ファイブG)
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第五世代移動通信システム。2019年頃から従来のLTEや4Gに続く新世代の通信インフラとして普及。高速大容量、超低遅延、多数同時接続を特長とします。
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ファブレス
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工場などの生産施設をもたず、設計・開発を専門とする企業のこと。生産の効率化とコスト低減がファブレス経営のメリットとなります。
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ファウンドリ
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他社(ファブレスなど)からの委託を受けて、製造のみを専門とする企業。半導体産業ではファブレスとファウンドリの分業体制が進行しています。
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フィルタ
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フェライト
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酸化鉄にマンガン、ニッケル、亜鉛などを配合して焼結した酸化物系磁性材料。酸素イオンの格子の中に、3価と2価の金属イオンが配置され、それらの磁性の綱引きの結果、フェリ磁性と呼ばれるフェライト特有の磁性を示します。結晶構造の違いにより、いくつかのタイプがあります。フェライト磁石には硬磁性のハードフェライトが使われ、トランスやアンテナコイル、チョークコイル、コモンモードフィルタなどのコア材料には、軟磁性のソフトフェライトが使われます。一般に単にフェライトといえばソフトフェライトを指します。代表的なソフトフェライトとして、マンガン・亜鉛(Mn・Zn)系フェライト、ニッケル・亜鉛(Ni・Zn)系フェライトなどがあります。
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フェライトコア
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トランスやアンテナコイル、チョークコイル、コモンモードフィルタなどに用いられるフェライトの磁心のこと。1932年に日本で発明され、TDKの前身である東京電気化学工業により商品化されました。金属系の軟磁性体をコア材料として用いると、高周波領域では渦電流による発熱損失が大きくなってしまいます。一方、金属酸化物であるフェライトは電気抵抗値が大きいので、渦電流による発熱損失も少なく、高周波領域のコア材料として不可欠となっています。高透磁率(ハイμ)、低コアロス、広温度帯域での高特性など、さまざまな特性のものがあります。大電流が流れる電源回路のトランスやチョークコイルのコア材として用いられるフェライトは、とくにパワーフェライトと呼ばれます。
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フェライト磁石
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酸化鉄を主成分とする粉末原料を成型・焼成して製造されるマグネット。コストパフォーマンスにすぐれ、重量ベースにおいて世界の磁石生産量の約80%以上を占めています。
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フォワード式/フライバック式
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スイッチング電源の回路方式。フォワード式はスイッチング素子がONのときエネルギーを出力に送り、フライバック式はOFFのときに送ります。
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フォトリソグラフィー
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半導体集積回路やHDD用ヘッドの製造において、写真技術を応用して基板上に回路などの微細パターンを露光・転写する技術。露光装置のことをステッパといいます。
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負荷(ロード)
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荷重を意味する英語のロード(load)の訳語。電気回路においては、抵抗、モータなど、電気エネルギーを消費するものの総称として使われます。
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不揮発性メモリ
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電源を切っても記録したデータを保持し続けるメモリ。フラッシュメモリ、MRAM、ハードディスク、磁気テープなど。
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浮遊容量(ストレイ・キャパシタンス)
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巻線、内部電極、端子電極、リード線など、電子部品や回路などの構造がもつ隠れたコンデンサ成分のこと。導体のインダクタ成分や抵抗成分などとともに共振回路をつくって悪影響を及ぼすことがあるので、高周波領域では浮遊容量が小さいことが望まれます。
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フライバックトランス
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ブラウン管の電子銃から放出される電子ビームを加速するための昇圧トランス。
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プラズマCVD法
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プラスチックマグネット
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ネオジム磁石やフェライト磁石の粉末をプラスチックに混合し、成型(プレス・押出・射出成型など)したボンド磁石。単体の磁石よりも磁力は落ちますが、薄肉製品や複雑形状のものが製造でき、小型モータなどに利用されています。
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フラッシュメモリ
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不揮発性の半導体メモリの一種。
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プラッタ
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HDDの記録メディアである円盤状の磁気ディスクのこと。
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プラットフォーム
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システムを稼働させるための基盤となるデバイスやソフトウェアのこと。たとえば、MEMSセンサデバイス向けのMEMSプラットフォームなど、不特定多数の顧客向けに開発・提供されます。
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フリップチップ実装システム
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ICやLSIをベアチップ(ダイ)のまま基板に高精度で実装する装置をダイボンダといい、このうちベアチップ表面の電極(パッド)が下向きになるように反転(フリップ)させて基板にダイレクト接合するシステム機器をフリップチップ実装システムといいます。接合には超音波の振動が利用されます。ワイヤボンディング方式とくらべて実装面積は大幅に低減し、基板の省スペース化が図れます。
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プリント基板
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PCB、プリント配線板などとも呼ばれます。フェノール樹脂やガラスエポキシ樹脂のなどの絶縁板の表面に銅箔の配線路を設けたものです。電子部品をはんだ付けなどで取り付け、電子回路を構成するために使用されます。多層基板、ビルドアップ基板、フレキシブル基板など、さまざまなタイプがあります。
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ブルートゥース
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パソコンや周辺機器、スマートフォンなどのデジタル機器をワイヤレスでつなぐ近距離無線通信規格。インターネット接続する無線LANと利用する目的によって使い分けられています。
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フレキシールド
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高透磁率の磁性材料を樹脂に混合、薄くフレキシブルで自由形状にカットして利用できるシート状の複合電磁シールド材。フレキシールドはTDKの商標。広い周波数範囲にわたり電子機器からの放射ノイズを抑制し、とくに高周波帯で優れた性能を発揮します。ノートパソコンやデジタルカメラ、スマートフォンなどの無線通信機器などのモバイル機器に最適なシート状ノイズ対策製品です。
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フレクリア®
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フローはんだ
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はんだ付け工法の一種。溶かしたはんだを満たしたはんだ槽の上に、電子部品(主にリード部品)を搭載したプリント基板を通過させ、はんだを噴き上げて接合する工法。
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プログラマブル電源
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プロトコル
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コンピュータでデータの送受信をする際の通信手順のこと。通信以外の分野でも、運営や操作上のさまざまな手順という意味でも使われます。
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プロトタイピング
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あらかじめ試作品(プロトタイプ)を作って、機能や操作性、デザインなどを検証・確認し、製品を効率的に完成に導く手法。
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フロントエンドモジュール
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スマートフォンなどの無線通信機器において、送受信切り替えや周波数分離など、アンテナから受信した信号を前処理する回路(アンテナスイッチ素子やダイプレクサ、LPFなど)を一体化して小型化を図ったモジュール。
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分散電源システム
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電力網においては、スマートグリッドなどのような送電ロスが少ない地域分散型の電力供給システムのこと。電子機器においては、高い入力電圧をいったん中間電圧に降圧してから、さらにICなどの動作電圧に降圧する方式のことで、分散型電源とも呼ばれます。
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粉末冶金
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原料の金属粉末を金型に入れ圧縮成型し、高温で焼結して金属製品をつくる工法。鋳造では困難な複雑形状の製品を量産できるのが特長。ネオジム磁石などの製法として利用されています。
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ベアダイ/ベアチップ
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ワイヤボンディングなどで基板と接続する前のベア(裸)状態のシリコンチップ。
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変圧器
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方向性結合器(カプラ)
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スマートフォンなどの無線通信機器の送信回路において、送信アンプの出力の一部をフィードバックさせることにより、送信アンプの出力利得を自動制御する部品。2つのインダクタとその周辺に存在するコンデンサ成分を巧妙に組み合わせて機能を実現します。
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飽和磁束密度
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鉄やフェライトなどの強磁性体をコイルの中に置き、コイルに流す電流を大きくしていくと、強磁性体の磁化の強さもしだいに大きくなりますが、ついには飽和して頭打ちとなります。このときの強磁性体の磁束密度を飽和磁束密度といいます。トランスにおいては飽和磁束密度の大きなコア材料を使うことで、コア断面積や巻線数を減らすことができ体積も小さくなります。
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ホール効果
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電流磁気効果の一種。電流が流れる導体に磁界を加えると、電流と磁界の双方に直交する方向に電圧が発生する現象のことで、発見者の名をとってホール効果と呼ばれます。
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ホールスイッチ
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ホール効果を利用して磁界の強さを検出し、定められたしきい値と比較して、スイッチング動作するタイプのホールセンサ。
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ホールセンサ/ホールIC
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ホール効果を利用して、磁界の強さや方向を検出する磁気センサ。各種タイプがあり、オペアンプと一体化し、増幅して出力するタイプはホールICと呼ばれます。
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ポジションセンサ
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位置センサ。対象物の動きや直線位置、角度位置などを非接触で検出するセンサ。光学式、磁気式などの種類があります。
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保磁力
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強磁性体を飽和磁束密度に達するまで磁化したあと、逆向きの磁界を加えて、磁束密度をゼロにしたときの磁界の強さ。永久磁石のパワーの指標の1つ。この磁化の過程をグラフ化したのが、S字形の閉曲線を描くB-Hカーブです。残留磁束密度×保磁力の値が大きいほど、すぐれた永久磁石材料となります。
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ボンド磁石
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ネオジム磁石やフェライト磁石の粉末をプラスチックやゴムなどに混合して成型した磁石。
ま行
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マイクロ波
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波長1m~1mm(周波数300MHz~300GHz)の電磁波。スマートフォンやWiFiなどの無線通信、テレビ放送、レーダ、電子レンジなどに広く利用されています。
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マイクロ波アシスト磁気記録(MAMR)
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HDDの記録密度を高めるための新技術。データを書き込むときにだけマイクロ波を照射し、磁化反転しやすい状態にして磁気記録する方式。
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マイクロマシニング
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半導体加工技術を利用したMEMS工法により、ミクロンオーダーのアクチュエータやセンサ、構造物などを製造する技術。
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マイコン
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マイクロコントローラユニット(MCU)の略語。1個あるいは複数個のLSI(大規模集積回路)の中に、CPU(演算処理装置)やメモリ、周辺回路などを組み込んだもの。パソコンはじめ、多くの家電製品などにも搭載されています。
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マイルドハイブッド車(MHEV)
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エンジンおよび48V電源を用いたモータで駆動するタイプのハイブリッド車。CO2の排出量を削減するともに、フルハイブリッド車よりも低コストで実現できるのがメリット。
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マグネタイト
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磁鉄鉱およびその成分である四三酸化鉄(Fe3O4)のこと。
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マグネット
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永久磁石。金属系のアルニコ磁石もありますが、フェライト磁石と希土類磁石(ネオジム磁石など)、それらの粉末をプラスチックやゴムなどに混合したボンド磁石が主流です。
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無線LAN
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WiFi (ワイファイ)とも呼ばれます。無線通信を利用して、家庭やオフィス、店舗、学校、公共機関などの比較的狭いエリア内で、ケーブル接続なしにパソコンや周辺機器などを利用できるようにしたワイヤレスのLANです。2.4GHzおよび5GHzの電波を利用します。正式な規格名称は、IEEE802.11で、策定順に11b、11a、11g、11n、11ac、11axがあります。11acはWiFi5、11axはWiFi6とも呼ばれます。
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メガキャップ
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積層セラミックチップコンデンサ(MLCC)の外部端子に金属端子を接合して耐振動性や耐熱性を高めた製品。車載電装機器などに使われます。
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モーションセンサ
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物体の動きや姿勢、位置などを3次元的に検出するセンサ。3軸の加速度センサと角速度センサ、磁気センサ(コンパス)、気圧センサなどを組み合わせた複合センサで、ゲーム機やドローン、ロボット、カーナビゲーションシステムなどに使われます。
や行
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誘電体セラミックス
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セラミック誘電体。チタン酸バリウムなど、誘電率の高いある種のセラミックスの総称。コンデンサの電極間に入れる誘電体材料などとして使われます。
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誘電体
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電流を通さない絶縁体で、電界の中に置くとプラスとマイナスに分極(誘電分極)する物質。
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誘電体フィルタ
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誘電体に導体を形成したフィルタの一種。主に高周波回路で用いられます。
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誘電率
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2枚の電極の間に誘電体を入れると、分極作用によって、より多くの電荷を蓄えられます。誘電率はこのとき、どれくらい電荷を蓄えられるかを表し、電極間を真空としたときとの比を比誘電率といいます。一般的に誘電率といえば、この比誘電率のことを意味します。高誘電率系の誘電体であるチタン酸バリウムの比誘電率は1000~数万にも及びます。
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誘導加熱
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電磁誘導にともなう渦電流のジュール熱を利用した加熱方式。電磁調理器や高周波焼き入れなどの原理。
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4K/8K
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テレビの解像度のことで、4Kは水平画素数が約4000ピクセル、8Kは約8000ピクセルを意味します。地上デジタル放送のフルHDの水平画素数は約2000(2K)ピクセルで、同じ画面サイズなら、4Kは2Kの4倍、8Kは2Kの16倍の画素をもつ超高精細映像が得られます。NHKが研究開発しているスーパーハイビジョン(SHV)は8Kに相当します。世界的にはUHDTV(Ultra High Definition Television)と呼ばれます。
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48V電源
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自動車には通常12Vのバッテリが電装機器の稼働に使われますが、これを人体に安全な電圧である48Vにまで高めたものです。マイルドハイブリッド車(MHEV)に採用されています。
ら行
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ラジアルリード
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ラバーマグネット
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ゴム磁石。フェライト磁石などの粉末をゴムなどに混合して成型したボンド磁石。自由なカットや曲げ加工ができるのが特長。
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力率/力率改善回路(PFC回路)
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電源から送られる交流電力に対して、実際に有効に利用されている電力の割合を力率といい、0(0%)から1(100%)の数値で表されます。正弦波に含まれる高調波などを抑制し、力率を1の値に近づけるための回路を力率改善(PFC:Power Factor Correction)回路といい、スイッチング電源ではノイズ抑制(高調波抑制)と高効率化のために採用されています。
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リチウムイオン電池
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正極にリチウム化合物、負極にグラファイト(黒鉛)などを用い、リチウムイオンの移動によって充放電する二次電池。スマートフォン、ノートパソコン、xEV(電気自動車)などのバッテリとして広く利用されています。
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リップル
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電源回路などにおいて、直流電流に重畳して流れる“さざ波”状の交流成分のこと。ノイズの原因となるほか、コンデンサにおいては発熱の原因となるため、許容リップル電流が定められています。
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リニア電源
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商用交流を安定した直流に変換するAC-DC電源には、リニア方式とスイッチング方式があります。商用交流をまず電源トランスで降圧してから整流・平滑して、安定した直流を得るのがリニア電源です。小型・軽量化や効率の面で、スイッチング電源に劣りますが、低ノイズで安定性にすぐれるのが特長です。
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リフローはんだ
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主にチップ部品に適用されるはんだ付け工法。プリント基板上にクリームはんだで接着したチップ部品を、リフロー炉と呼ばれる炉の中に入れて加熱し、はんだを溶かして接合する工法。
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粒界
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多結晶体において多数の結晶粒の境界を粒界といいます。セラミックスやフェライトなどの電磁気的な特性は粒界が深く関与しています。
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レアアース
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希土類と総称される17種類の元素。ネオジム、サマリウムなどの希土類元素を原料とする磁石は、希土類磁石やレアアースマグネットと呼ばれます。金、銀、コバルトなど、希少な金属はレアメタルと総称されます。
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レゾネータ
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ICはある一定周波数のクロック信号(基準信号)によって駆動します。このクロック信号を発振するのがレゾネータです。デジタル機器では圧電セラミックスを用いた小型のチップレゾネータが使われます。
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ロードポート
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半導体装置とFOUP(格納容器)間でウエハを出し入れする際の扉(インタフェース)部にあたる装置。
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ローパス・フィルタ(LPF)
わ行
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ワイヤボンディング
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ICやLSIのベアチップ(ダイ)表面の端子(パッド)と基板の端子を、金などの細いワイヤで接合する工法。その装置をボンディングマシンといい、接合には超音波の振動などが利用されます。
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ワイヤレス給電
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非接触給電。電磁誘導や磁界共鳴などを利用して、非接触で電力を伝送するシステム。モバイル機器、無人搬送車、xEV(電気自動車)などのバッテリ充電に利用されています。
A
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AC(Alternating Current)
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交流(alternating current)の略語。
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AC入力電源
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ADAS (Advanced Driver Assistance System)
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先進運転支援システム。歩行者 、車両、障害物などを自動検知し、自動車の運転操作を支援するシステム。
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Ag積層型(スタック)フィルム
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プラスチックフィルム基材にAg合金薄膜を均一形成した機能性フィルム。TDKはFleClear®という商品名で提供。
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AI(Artificial Intelligence)
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判断、推論、音声認識、画像認識、問題解決など、人間と同様の知的機能をコンピュータによって実現すること。
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AIスピーカ
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ASIC (Application Specific Integrated Circuit)
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特定の用途のために、必要な機能を一つにまとめあげたタイプのIC。カスタムICとも呼ばれます。
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AR/VR (Augmented Reality/Virtual Reality)
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拡張現実/仮想現実。HMD(ヘッドマウントディスプレイ)などを用いて、現実世界に仮想現実(VR)を重ね合わせたものを拡張現実(AR)といいます。複合現実(MR)、クロスリアリティ(XR)という用語も使われます。
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ATA(AT Attachment)
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HDD(ハードディスクドライブ)とパソコンとをつなぐ規格。シリアルATA(SATA)はより高速の伝送速度を実現するシリアル伝送方式の規格。
B
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BAW(Bulk Acoustic Wave)フィルタ
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圧電セラミックス薄膜のバルク弾性波(BAW)の共振を利用した高周波フィルタ。
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BGA (Ball Grid Array)
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リード線のかわりに、ボール状のはんだをICチップの底面に配列し、基板と接続するタイプのパッケージング技術。
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Bluetooth
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B-Hカーブ
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磁気履歴曲線。鉄やフェライトなどの磁性体をコイルの中に置き、加える磁界を変化させたときの磁性体の磁化の強さをグラフに表した曲線。縦軸を磁束密度(B)、横軸を磁界の強さ(H)として、S字形の閉曲線を描きます。永久磁石となるハードフェライトなどの硬磁性材料は横幅の広い太ったS字曲線、ソフトフェライトなどの軟磁性材料は横幅の狭いやせたS字曲線となります。
-
BHmax (最大エネルギー積)
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永久磁石材料がもちうる磁力の強さを表す指標。強磁性体のB-Hカーブ(磁気履歴曲線)の第二象限を減磁曲線といいます。永久磁石の磁気エネルギーは、グラフの縦軸・横軸と減磁曲線の1点を頂点とする四角形の面積に相当し、その最大値のことをBHmax (最大エネルギー積)といいます。S字形のB-Hカーブが大きく、かつずんぐりした角形になるほど、BHmaxも大きくなり、強力な磁石となります。
-
BMS (Battery Management System)
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バッテリ・マネジメント・システム。複数のセルを接続したリチウムイオン電池などの二次電池において、過充電や過放電、過熱などを防ぐための制御回路やモジュール。
C
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CAN (Controller Area Network)
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自動車の駆動系やボディ系などに使われる車載LAN規格。
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CeraCharge®
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TDKの全固体電池の商品名。
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CeraDiodes®
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TDKのチップバリスタ (EPCOSブランド)。
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CeraPlas®
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TDKの低温プラズマ発生装置の商品名。オゾン発生器、イオン化装置、表面プラズマクリーニングなどに利用されます。
-
CMOS (Complementary Metal-Oxide Semiconductor)
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相補型MOS(金属酸化物半導体)。P型MOSとN型MOSが互いに補い合うように接続された半導体。デジタルカメラのCMOSイメージセンサなどにも利用されています。
-
CPP-GMRヘッド
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TMRヘッドの限界を超えた新方式のHDD用ヘッド再生素子。HDD用ヘッドは、記録素子と再生素子をウエハ上に薄膜積層して形成されます。記録層の磁気情報を読み取るために、従来型のGMRヘッドは、薄膜層に水平にセンス電流を流していました(CIP方式)。これを垂直方向に流すことにより(CPP方式)、TMRヘッドを上回る高感度再生を実現するのがCPP-GMRヘッドです。
-
CPU (Central Processing Unit)
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中央演算処理装置。パソコンやスマートフォンなどにおいて、データを処理・制御する頭脳にあたるデバイス。プロセッサなどとも呼ばれます。
-
CVD(Chemical Vapor Deposition)
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化学蒸着法の略語。原料の気体分子を不活性ガスに混入させ、基板上で反応させて生成物の薄膜を形成する方法。プラズマ放電の気体反応を利用する方法をプラズマCVD法といいます。半導体集積回路、HDD用ヘッド、アモルファスシリコン太陽電池の薄膜プロセスなどに利用されています。
-
CTVS®
D
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DC (Direct Current)
-
直流。direct currentの略。
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DC-ACインバータ
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直流(DC)入力を交流(AC)出力に変換する装置。単にインバータとも呼ばれます。エアコンや洗濯機、xEV、産業機器などに使われる交流モータ(誘導モータや同期モータ)の制御、冷陰極管の点灯などに用いられています。
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DC-DCコンバータ
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直流(DC)電圧を昇降する回路・デバイス。IC駆動用の電圧を得るためにモバイル機器においても多用されます。
-
DRIE (Deep Reaction Ion Etching)
-
Deep(深掘り)RIE(反応性イオンエッチング)。MEMSデバイスなどに利用されているエッチング技術。アスペクト比(縦横比)の高い超精密形状の微小構造体などの製造を可能にします。
-
DTM(Discrete Track Media)
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DX (Digital Transformation)
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さまざまなデジタル技術を活用することにより、ライフスタイルやビジネススタイルを、豊かでより良いものに変革(トランスフォーム)しようという考え方や取り組み。
E
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ECU(Electronic Control Unit)
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自動車に搭載される電子制御ユニットの略語。ECUは当初はエンジン制御を主目的として搭載され、その後、駆動系、ボディ系、安全系、マルチメディア系(情報通信系)など、さまざまな電装システムの制御に使われるようになりました。電子化が進む近年の自動車には、平均30~40個、高級車では100個以上のECUが搭載され、これらは車載LANによってネットワーク化されています。
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EDLC(Electric Double Layer Capacitor)
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EMC(Electromagnetic Compatibility)
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電磁的両立性・電磁気共存性の略語。一般には電子機器のノイズ問題と同じ意味で使われます。電子機器はノイズの被害を受けるだけでなく、自らもノイズの発生源となっています。このためデジタル技術が発展してノイズによるトラブルが頻発するようになってからは、EMI(電磁妨害=エミッション問題)に加えて、EMS(電磁妨害感受性=イミュニティ問題)という概念が生まれました。このEMIとEMSの双方を両立させようというのがEMC(電磁的両立性)。つまり、「他のシステムにノイズ障害を与えず」かつ「他のシステムからノイズの影響を受けず」という考え方にもとづくのがEMCです。そのための対策として使われるのが、EMC対策部品です。
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EMC対策部品
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ノイズ対策に使われるコンデンサ、インダクタ、チップビーズ、バリスタ、3端子フィルタ、コモンモードフィルタ、フェライト、ノイズ抑制シート(TDKのフレキシールド)などの総称。
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EMI(Electromagnetic Interference)
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電磁妨害。
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EMS(Electromagnetic Susceptibility)
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電磁妨害感受性
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ESC(Equivalent Series Capacitance)
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等価直列容量。インダクタや抵抗器の巻線間あるいは端子電極などの間には、回路図にはないコンデンサ成分が分布します。部品を回路に挿入したときのこうしたコンデンサ成分を等価直列容量といいます。高周波領域では低ESCのインダクタが求められます。
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ESL(Equivalent Series Inductance)
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等価直列インダクタンス。抵抗やコンデンサのような部品やリード線、配線パターンなども、わずかながらコイルと同じように成分をもっています。これを等価直列インダクタンスといい、高周波領域においてはLCフィルタのようにはたらいて損失の原因となります。
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ESR(Equivalent Series Resistance)
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等価直列抵抗。インダクタやコンデンサは内部電極や端子電極の抵抗などによる直流抵抗成分(Rdc)成分をもっています。回路に挿入したときの実質的な抵抗値のことを等価直列抵抗といいます。高周波領域においてはとくに低ESRのインダクタやコンデンサが求められます。
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EX (Energy Transformation)
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再生可能エネルギーや蓄電システムの活用、スマートグリッド、HEMS、xEVの推進など、さらなる省エネと脱炭素社会に向けたエネルギー分野全般を変革(トランスフォーム)しようという考え方や取り組み。
F
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FeliCa (フェリカ)
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非接触ICカード(SuicaやPASMOなど)、おサイフケータイなどに使われているNFC(近距離無線通信)規格の一種(Type-F)。
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FleClear®(フレクリア®)
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TDKのAg積層型(スタック)透明導電性フィルムの商品名。プラスチックフィルム基材にAg合金薄膜を均一形成した機能性フィルム。
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FlexRay
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車載LANの一種。ステアリングやブレーキのコントロールを電気駆動でおこなうX・バイ・ワイヤにも対応した高速・高信頼性の車載LAN。
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FOUP(フープ)
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半導体デバイスの製造において、ウエハを各種製造装置に次々と自動搬送するとき、パーティクル(微細なチリ)などが付着しないように、ウエハは密閉した容器に格納されます。この格納容器をFOUPといいます。
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FPGA (Field-Programmable Gate Array)
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現場で論理回路の構成が書き換え可能な集積回路。
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FTTH (Fiber to the Home)
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光ファイバを用いた高速デジタルデータ通信技術。メタル線を用いたxDSLなどとくらべて高速・大容量通信が可能。
G
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GBDriver(ギガバイトドライバ)
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NAND型フラッシュメモリを制御するコントローラLSI。TDKの商標。
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GMRヘッド
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1990~2000年代に主流となっていたHDDの再生ヘッド。GMRとは再生原理である巨大磁気抵抗効果の略語。HDD用ヘッドは薄膜プロセス技術により、再生ヘッドと記録ヘッドをウエハ上に薄膜形成して製造されます。ハーディスクを紙、記録ヘッドを筆にたとえると、筆が細いほど細かな字が書け、記録密度も向上しますが、磁性層に記録された微弱な磁気を読み取るために、再生ヘッドもより高感度のものが必要になります。しかし、従来型のGMRヘッドではそれ以上の高密度記録化には限界があります。このため、新たな再生素子としてTMRヘッドやCPP-GMRヘッド、記録素子としてPMRヘッドなどが開発されました。
H
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HAMR (Heat-Assisted Magnetic Recording)
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熱アシスト磁気記録の略称。
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HDD(Hard Disk Drive)
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ハードディスクドライブ。パソコンやHDDレコーダ、データセンターのサーバなどの記憶装置。記録媒体である磁気ディスク(プラッタ:特殊な磁性金属薄膜を記録層とする円板)と、それを高速回転させるスピンドルモータ、信号を記録・再生する磁気ヘッド、サスペンションやスイングアーム、それらを駆動させるVCM(ボイスコイルモータ)などで構成されます。
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HDD用ヘッド
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パソコンやHDDレコーダなどの記憶装置として使われるHDD(ハードディスクドライブ)の磁気ヘッド。磁気記録媒体(プラッタと呼ばれる磁気ディスク)に情報を書き込む記録素子と、情報を読み取る再生素子を、ウエハ上に薄膜積層して製造されます。ウエハを切断して得られるチップ(スライダといいます)をサスペンションなどに取り付けたものはHGA(ヘッド・ジンバル・アセンブリ)と呼ばれます。
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HDMI(High Definition Multimedia Interface)
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ハイビジョンのような大容量のデジタル映像と音声を高速伝送するインタフェース。テレビなどのデジタル家電とHDD/DVDレコーダなどのAV機器との接続も1本のケーブルですみます。
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HDMI用コモンモードフィルタ
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HDMIインタフェースの信号伝送は、高速の差動伝送であるため、伝送ラインからコモンモードノイズが発生します。HDMIは伝送特性の規格が厳格に定められているため、高度なノイズ対策が求められます。
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HDTV(High Definition Television)
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高精細テレビ。2000年前後から約10数年かけて、世界の地上テレビ放送は、アナログテレビからデジタルテレビ(地デジ)へと移行しました。それまでの標準画質テレビ(アスペクト比4:3)をSDTVといい、ハイビジョンなどの高精細テレビをHDTV(アスペクト比16:9)といいます。フルスペックのHDTV(フルHD)の解像度は1920×1080ピクセルで、水平解像度が約2000ピクセルであることから2Kテレビとも呼ばれます。より高精細な4Kテレビ/8Kテレビ(UHDTV)への移行も進んでいて、NHKのスーパーハイビジョン(SHV)は8Kテレビに相当します。
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HEMS (Home Energy Management System)
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ホーム・エネルギー・マネジメント・システム。家電機器の消費電力やソーラーパネルなどによる発電電力など、家庭内のエネルギーを効率的に使用するためのシステム。
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HF (High Frequency)
I
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IC(Integrated Circuit)
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集積回路。シリコンなどの半導体基板の上に、トランジスタやダイオードなどの能動素子、コンデンサや抵抗などの受動素子を多数集積した複合回路部品。素子の集積度が1000~10万個のものはLSI(大規模集積回路)と呼ばれます。さまざまな種類がありますが、機能面からはデジタル信号を処理するデジタルIC(メモリIC、論理ICなど)とアナログ信号処理用のアナログIC(オペアンプ、電源IC、通信用ICなど)に大別されます。
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IEEE1394
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IEEE(米国電気電子技術者協会)が標準化した高速シリアルインタフェースの規格。大容量の映像と音声を高速転送できるため、パソコンやビデオカメラなどのAV機器のインタフェースとして採用されています。
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IEEEマイルストーン
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IEEE(米国電気電子技術者協会)が、電気・電子・情報・通信の関連分野において達成されたイノベーションのうち、社会や産業の発展に貢献したものを表彰する制度。1983年制定。2009年には、東京工業大学とTDKによる「フェライトの発明とその工業化」が、世界で89番目のIEEEマイルストーンに認定されました。
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IGBT (Insulated Gate Bipolar Transistor)
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絶縁ゲート型バイポーラトランジスタの略語。MOSFETとバイポーラトランジスタの機能を複合化したパワー半導体デバイス。xEV(電気自動車)や産業機器のモータ制御用インバータなど、大電流対応の電力変換機器に使用されます。
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IMU (Inertial Measurement Unit)
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慣性計測ユニット。加速度センサやジャイロセンサ(角速度センサ)、磁気センサ(コンパス)、気圧センサなどを組み合わせて、動きや姿勢、位置などを計測するモーション/ジェスチャーベースのデバイス。
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InWheelSense™
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TDKのエナジーハーベスティング・センサモジュール。自動車のタイヤの回転などを利用し、圧電素子で発電した電力でタイヤ空気圧などのセンシングを実現します。
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IoT/IoE
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IoTは、電子機器はじめ、家具、文房具など、さまざまなモノをインターネットでつなぐ“モノのインターネット (Internet of Things)”の略語。これを発展させたのが、あらゆる物事をつなぐIoE (Internet of Everything)です。
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ITO(Indium Tin Oxide)膜
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酸化インジウム・スズを原料とする透明導電膜。タッチパネルなどに利用されています。
L
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LaCo(ランタン・コバルト)添加系フェライト磁石
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Sr(ストロンチウム)系フェライト磁石をベースとして、La(ランタン)とCo(コバルト)を添加して、世界最高クラスの特性を実現したフェライト磁石。
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LAN(Local Area Network)
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ローカル・エリア・ネットワークの略語。オフィスや研究所、学校などの構内で、コンピュータやプリンタ、サーバなどを高速回線で結んだネットワーク。無線通信を用いるものは無線LANといいます。
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LAN用パルストランス用フェライト
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LANシステムのパルストランスのコア材として用いられるフェライト。
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LCD(Liquid Crystal Display)
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液晶ディスプレイの略語。
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LCフィルタ
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インダクタ(L)とコンデンサ(C)によるフィルタ回路。特定の周波数以下を通過させるローパス・フィルタ(LPF)、特定の周波数以上を通過させるハイパス・フィルタ(HPF)、特定の周波数帯域だけを通過させるバンドパス・フィルタ(BPF)、特定の周波数帯域のみを阻止するノッチフィルタ(NF)などがあります。コンデンサ(C)と抵抗器(R)の組み合わせでもフィルタはつくれますが、インダクタを用いることで急峻な減衰特性をもち、損失の少ないフィルタが実現します。3端子フィルタはインダクタやコンデンサなどの素子を1つの部品の中にまとめて高特性化を図ったEMC対策部品です。
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LED(Light Emitting Diode)
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発光ダイオードの略語。照明器具ほか、パソコンやスマートフォンなどの液晶ディスプレイ(LCD)のバックライトなどにも多用されています。
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LPF(ローパス・フィルタ)
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LSI(Large Scale Integration)
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大規模集積回路の略語。素子の集積度はIC(集積回路)を大きく上回り、およそ1000~10万個の素子が集積されます。10万~1000万個のものはVLSI(超大規模集積回路)と呼ばれます。主に大容量のメモリや高性能プロセッサ(MPU)などとして生産されます。
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LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramic);低温焼成多層基板
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コンデンサ、インダクタなどの多数の素子からなる回路を、誘電体シート(アルミナを基調とするガラスセラミックス)に印刷して積層するモジュール化技術。プリント基板に素子を高密度実装するよりも大幅な省スペース化が実現します。
M
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MAMR (Microwave-Assisted Magnetic Recording)
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HDDの高密度記録技術であるマイクロ波アシスト磁気記録の略語。
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MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)
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メムスと読みます。アクチュエータやセンサ、回路などを1つの基板に集積する技術でマイクロマシニングとも呼ばれ、薄膜プロセス技術や積層工法などを利用して製造されます。加速度センサ、角速度センサ、圧力センサ、MEMSマイクロフォンなどのセンサほか、インクジェットプリンタのプリントヘッド、HDD用ヘッドのサーボ機構などもMEMSの技術による製品です。
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MEMSセンサ
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MEMS技術によって製造されるセンサ。TDKではMEMSマイクロフォン、MEMS圧力センサ、MEMS超音波センサほか、MEMS加速度センサやMEMSジャイロセンサなどを一体化させた複合センサ(慣性センサ、モーションセンサ、IMU)やセンサモジュールなど、多種多様な製品を提供しています。
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MIMO(Multi-Input & Multi-Output)
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ミモまたはマイモと読みます。無線LAN技術であるマルチインプット(多入力)・多出力(マルチアウトプット)の略語。従来の無線LANシステムでは障害物の乱反射などによって到達する電波は伝送速度を落とす要因となりました。MIMOは送信側・受信側ともに複数のアンテナを同時使用、乱反射の電波もいっしょに受信して元のデータ信号を復元するため、周波数帯域を広げることなく高速・高信頼性のデータ伝送が実現します。
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Mini PCI
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パソコン内部のバス(データ伝送路)規格であるPCIバスを利用する小型の拡張カードの規格。
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MLCC (Multilayer Ceramic Capacitor)
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積層セラミックコンデンサの略語。
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MOSFET (Metal-oxide semiconductor field-effect transistor)
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金属酸化膜半導体電界効果トランジスタの略語。電界効果トランジスタ(FET)の一種で、一般的なICやLSIとして多用されています。
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MOST
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カーナビやカーAV機器などの情報通信系の車載LAN規格。
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MPU (Micro Processing Unit)
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マイクロプロセッシングユニット。プロセッサ、マイクロプロセッサなどとも呼ばれます。CPU(中央演算処理装置)やメモリなどを一体化した半導体デバイス。一般にマイコン(MCU:マイクロコントローラユニット)よりも高機能なものを指します。
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MRヘッド
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磁気抵抗(MR:Magnetic Resistance)効果を利用した磁気ヘッド。GMRヘッドが開発されるまで、HDD用ヘッドとして使われました。
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MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)
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スピントロニクス技術による磁性体を用いた不揮発性メモリ(RAM)。HDD用ヘッドのTMR素子の原理であるトンネリング磁気抵抗効果(TMR)が利用されます。高速の読み書きを低消費電力で実現、次世代の不揮発性・大容量メモリとして期待されています。
N
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NAND型フラッシュメモリ
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フラッシュメモリは電源を切ってもデータが消えない不揮発性の記憶素子。NAND型フラッシュメモリは大容量のデータ保存に適したタイプで、2003年頃から急成長を遂げ、デジタルスチルカメラや携帯電話、携帯音楽プレーヤといった各種モバイル機器のメモリカードはじめ、USBメモリ、SSDなどとして多用されるようになりました。
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NAND型フラッシュメモリコントローラLSI
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NAND型フラッシュメモリを制御するコントローラLSIです。
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Nasiri (ナシリ)プロセス
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MEMSデバイスのWLP(ウエハレベルパッケージング)技術の一種。回路を形成したICウエハをMEMSウエハで蓋をするようにかぶせて封止・電気的接合するユニークな工法。TDKのグループ会社であるInvevSevse社の特許技術。
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NEORECマグネット
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最も強力な希土類磁石であるネオジム磁石のTDKにおける商品名。HDD用ヘッドを動かすVCM(ボイスコイルモータ)、EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッド車)の駆動モータ、OA・AV機器のアクチュエータはじめ、広範な分野で活躍しています。
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NFC (Near Field Communication)
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通信距離が10cm程度の近距離無線通信(Near Field Communication)システムの国際標準規格。BluetoothやWiFiなどと異なり、面倒な設定が不要で、ワンタッチでペアリング(接続設定)や写真や動画の転送が可能です。また、かざすだけで簡単に電子決済ができるので、スマートフォンに搭載されて利用が拡大しています。SuicaやPASMOなどのICカード、おサイフケータイなどに使われるFeliCa(フェリカ)はNFCの一種(Type-F)です。
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NTCサーミスタ
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温度上昇とともに抵抗値が減少する負温度係数(NTC)のサーミスタ。単にサーミスタとも呼ばれます。半導体セラミックスを用いた素子で、温度センサや体温計、回路保護素子などに用いられます。
O
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OIS (Optical Image Stabilizer)
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デジタルカメラやビデオカメラ、スマートフォンなどに搭載されるカメラの手振れ補正機構。
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OPマグネット
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1932年、東京工業大学の加藤与五郎博士と武井武博士が発明した世界初のフェライト磁石。
P
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PCB (Printed Circuit Board)
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電子部品を実装するためのプリント基板、プリント配線板。
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PFC回路
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PHEV
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プラグインハイブリッド車。商用交流のコンセントにプラグを挿し込んで、車載バッテリを充電できるタイプのハイブリッド車。
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PiezoHapt™/PowerHap™
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TDK の触覚フィードバックアクチュエータ。積層タイプの圧電(ピエゾ)セラミックス素子を用いたさまざまな振動パターンによって、バーチャルな触覚をつくりだします。
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PiezoListen™
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圧電セラミック素子を振動板とするTDKの薄型スピーカ。さまざまなものに取り付けることで、ワイドレンジのスピーカとして機能します。
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PMRヘッド
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垂直磁気記録(PMR)方式のHDD用記録素子。記録層に水平に磁気記録する従来の長手記録方式とくらべて面記録密度は大幅に向上しました。磁気記録媒体には軟磁性体の裏打ち層をもつ特殊な媒体が使われます。
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PoE(Power over Ethernet)給電
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LANケーブルを通じてデータとともに電力を受信機側に供給するイーサネットの方式。
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POL(Point of Load)
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ポイント・オブ・ロードの略語。IC・LSIの低電圧化・大電流化に対応するため、IC・LSIの直近に小型電源を配置すること。そのための電源をPOLコンバータといいます。
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PowerHap™
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PTCサーミスタ
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温度上昇とともに抵抗値が増加する正温度係数(PTC)の素子を用いたサーミスタ。材料としてはチタン酸バリウムを主成分とする半導体セラミックスなどが用いられます。材料組成によって抵抗値が急変する温度を設定できるため、温度センサや定温発熱体、回路保護素子などとして多用されます。セラミックヒータもPTCサーミスタを利用したものです。
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PVD(Physical Vapor Deposition)
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物理蒸着法の略語。基板に薄膜を形成させる方法などとして利用されています。イオンプレーティングはPVDの一種
Q
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Q値
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インダクタやコンデンサの性能の1つを示す品質係数(Quality factor)のこと。たとえばインダクタにおいては、抵抗値が低いほど、またインダクタンスが大きいほど、その周波数におけるQ値が高くなります。とりわけ高周波回路では高いQ値のインダクタが求められます。
R
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Rdc(DC Resistance)
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RF(Radio Frequency)
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無線周波数の略語。通信機器では高周波(high frequency)と同じ意味でも使われます。
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RFID(Radio Frequency Identification)
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無線(RF)によりID情報を確認するシステム。小型ICを搭載したRFIDタグ(ICタグ)とリーダ/ライタ側との間で、信号を近距離の無線通信でやりとりします。バーコードよりも大量の情報が処理でき、情報の書き込み・書き換えが可能なのが特長です。スマートフォンの電子決済などに使われるNFC(近距離無線通信)もRFIDに属する技術です。
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RFフロントエンドモジュール
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RoHS(Restriction of Hazardous Substances)指令
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EU(欧州連合)による有害物質規制。RoHSとは特定物質使用禁止指令の略語。この規制により、重金属類の鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、およびポリ臭化ビフェニル(PBB)などの有機化合物が、最大許容濃度を超えて含まれる電気・電子機器、構成部品や材料のEU 域内での製造・販売が規制されています。
S
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SATA(Serial ATA)
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SAW (Surface Acoustic Wave)フィルタ
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圧電セラミックスの振動にともなう表面波(SAW)を利用した高周波用フィルタ。テレビやスマートフォンなどの無線通信機器の高周波回路などに利用されています。
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SEM (Scanning Electron Microscope)
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走査電子顕微鏡。
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SESUB (Semiconductor Embedded in SUBstrate)
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セサブと読みます。薄く研削したICチップを基板内に埋め込むTDKのIC内蔵基板技術。
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Sパラメータ
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交流信号を波としてとらえたとき、その反射や伝送度合によって、高周波回路や高周波部品の特性を表したもの。
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SI(Signal Integrity)
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SMD(Surface Mount Device)
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回路基板上に電子部品を実装する技術を表面実装技術(SMT)といい、これに対応した電子部品のことを表面実装部品(SMD)といいます。リード線をもたない小型チップタイプのものが多いので、チップ部品とほぼ同じ意味で使われます。
-
SMT(Surface Mount Technology)
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SQUID (Superconducting Quantum Interference Device)
-
超電導量子干渉素子。量子力学のトンネル効果を用いた超高感度の磁気センサ。微弱な生体磁気や非破壊検査などに利用されています。
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SRF(Self-Resonant Frequency)
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SSD(Solid State Drive)
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ソリッドステートドライブ。NAND型フラッシュメモリを用いた記憶装置。可動機構がなく、アクセススピードや耐衝撃性にすぐれるため、パソコンなどではHDDからSSDの置き換えが進行しています。
T
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TAMR (Tharmally Assisted Magnetic Recording)
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TEM (Transmission Electron Microscope)
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透過電子顕微鏡。
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TFC/TFCP (Thin-film Capacitor)
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THD(Total Harmonic Distortion)
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全高調波歪み。基本波に混じる高調波成分(ノイズ成分)の割合。
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TMRセンサ
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TMRはトンネリングMR(磁気抵抗)効果の略語。量子力学のトンネル現象を利用した高感度な磁気センサ。角度センサや回転センサ、位置センサなどとして用いられます。
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TMRヘッド
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トンネリングMR(磁気抵抗)効果を利用したHDDヘッドの再生素子。ヘッド感度を示す磁気抵抗率が従来型GMR素子を大きく上回り、高密度の信号をより正確に読み取ることができます。
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TMR/PMRヘッド
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従来のHDDの磁気記録は、記録媒体であるハードディスクの記録層に、記録ヘッドから磁界を加えて磁化し、記録層にミニ磁石を水平に敷き並べることで実現されていました。これを長手磁気記録方式といいます。しかし、長手磁気記録方式では高密度化に限界があるため、ミニ磁石を記録層に垂直に並べる垂直磁気記録(PMR)方式が考案されました。この垂直磁気記録をになうのがPMRヘッドです。そして、高感度な再生素子であるTMRヘッドとPMRヘッドを組み合わせたのが、現在主流のTMR-PMRヘッドです。なお、垂直磁気記録はPMRヘッドと記録媒体との協同により実現させる方式であり、軟磁性体の裏打ち層をもつ特殊な記録媒体が使われます。
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ToF (Time of Flight)
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飛行時間型と呼ばれる測距方式。光や超音波が対象物で反射して戻ってくる時間から距離を算出します。
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TPMS (Tire Pressure Monitoring System)
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タイヤ空気圧監視システム。自動車のタイヤの空気圧をセンシングして、無線で車載受信機に送信して異常を知らせるシステム。
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TVSダイオード
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サージや静電気などの高い過渡電圧の抑制に用いられる保護素子。
U
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UHDTV(Ultra High Definition Television)
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UWB(Ultra Wideband)
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ウルトラワイドバンドの略語。超広帯域無線とも呼ばれます。微弱ながら(パソコンから出るノイズ以下)きわめて広帯域の電波を利用する近距離無線通信システム。各種デジタル機器のワイヤレス接続を実現する高速・大容量データ通信技術の一種。UWB通信は他の無線通信が使う周波数帯域と重なるため、干渉を避けるために電波強度を低く抑えるように厳格に定められています。
V
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VCO(Voltage Controlled Oscillator)
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電圧制御発振器。スマートフォンなどの無線通信機器において、基地局からの特定の周波数の電波を受信するために、シンセサイザ(特定の周波数をつくりだす回路)からの発振周波数を正確にコントロールするためのキーパーツ。
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V2X
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Vehicle to X (Everything)の略語。自動車と他のさまざまなモノ(自動車、道路、歩行者、インフラなど)を無線通信でつなぐコネクテッドカーの基本技術。
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VR (Virtual Reality)
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仮想現実。
W
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WiFi(ワイファイ)
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EEE 802.16規格。1基のアンテナで半径50kmほどの広域をカバーする固定無線通信(通信速度は最大70Mbps)。屋内で使われる無線LANに対して、無線MAN(Wireless Metropolitan Area Network)と呼ばれます。山間部や過疎地など、ブロードバンド・サービスが行き届かないラストワンマイルでの利用が想定されています。
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WLP (Wafer Level Package)
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ウエハレベルパッケージ。半導体デバイスやMEMSデバイスなどにおいて、ウエハ上に多数の素子を形成、封止してから、ダイシングによりチップ化すること。パッケージサイズとチップサイズと同じになるため、WLCSP(Wafer Level Chip Size Package)とも呼ばれます。
X
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xDSL
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ツイストペアのメタル線を通信腺とする高速デジタルデータ通信技術。ADSL、VDSLなどの種類があり、xDSLと総称されています。光通信(FTTH)が普及するまでブロードバンドの主流となっていました。
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xEV
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BEV(バッテリ電気自動車)、HEV(ハイブリッド車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)、FCEV(燃料電池車)などの各種電気自動車の総称。
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xEV用DC-DCコンバータ
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xEVのメインバッテリの高電圧(一般に300~400V)を、各種車載電装機器を動作させる低電圧(12Vなど)に変換する車載電源。
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X・バイ・ワイヤ
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飛行機はコックピットからのワイヤ(電線)を通じた電気信号により、アクチュエータを駆動してエンジンのスロットルや翼のフラップを操作しています。これをフライ・バイ・ワイヤといいます。自動車においても、従来、油圧でコントロールしていたブレーキ、ステアリングなどは電気駆動に変えられていて、これはX・バイ・ワイヤと呼ばれます。
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X8R積層セラミックチップコンデンサ
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積層セラミックチップコンデンサは、使用温度範囲ごとに静電容量値の変化の許容値が定められています。X8Rは-55~+150℃において、静電容量変化率が±15%という厳しい規格。自動車のエンジンルームの高温環境にも耐えうるものです。