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取締役会の実効性評価:2022年3月期

2022年4月27日

当社は、取締役会に期待されている機能が適切に果たされているかを検証し、その向上を図っていくために、毎年、取締役会の実効性の評価を実施しています。
また、その実効性を中立的・客観的に検証するため、一定期間毎(三年に一度を目途)に第三者評価機関に評価を依頼しています。
2022年3月期の取締役会評価においては、取締役会及びその諮問委員会(指名諮問委員会及び報酬諮問委員会)について、第三者評価機関に一次評価を依頼(アンケートおよびインタビューならびにそれらの結果に基づく第三者評価の実施)し、その上で取締役会によるディスカッションを経て、最終的な評価を行いました。

評価プロセス

  1. コーポレート・ガバナンス委員会が、第三者評価機関と事前協議を行い、今回の実効性評価の方法とスケジュールを検討し取締役会に報告・審議しました(2021年10月度取締役会)。
  2. 第三者評価機関は、アンケートやインタビューに先立ち、コーポレート・ガバナンス委員会委員長、取締役会議長、代表取締役社長、戦略担当取締役、取締役会事務局とそれぞれ事前ディスカッションを行い、経営戦略等を含めた会社の状況について確認を行いました。(2022年10月)
  3. 第三者評価機関が全取締役(8名)および全監査役(5名)に対し、実効性評価アンケート(無記名方式)を実施しました(2021年11月)。
    【アンケート項目(大項目)】
    ①取締役会の役割・機能(設問+自由記入)
    ②取締役会の規模・構成(設問+自由記入)
    ③取締役会の運営状況(設問+自由記入)
    ④指名諮問委員会の構成と役割(設問+自由記入)
    ⑤指名諮問委員会の運営状況(設問+自由記入)
    ⑥報酬諮問委員会の構成と役割(設問+自由記入)
    ⑦報酬諮問委員会の運営状況(設問+自由記入)
    ⑧社外取締役に対する支援体制(設問+自由記入)
    ⑨監査役の役割・監査役に対する期待(設問+自由記入)
    ⑩投資家・株主との関係(設問+自由記入)
    ⑪当社のガバナンス体制・取締役会の実効性全般(自由記入)
    ⑫取締役および監査役の自己評価(自由記入)
    ※上記の大項目の下に詳細な小項目を設けて多面的な調査を行っています。
    実効性評価アンケートは、第三者評価機関がコーポレート・ガバナンス委員会と打合せの上作成しました。
    実効性評価アンケートは、毎年の継続的な測定が可能なように、一定の質問項目については毎回同じにする一方で、評価の質を高めるために、質問項目の見直しを毎年行っています。また、自由記入欄を多く設け、アンケート項目にとらわれず多様な意見や提言を吸い上げられるようにしています。
  4. 第三者評価機関が、上記アンケートの結果を取りまとめ、共通する課題や論点を抽出しました。その内容はコーポレート・ガバナンス委員会から取締役会に中間報告し取締役会で審議しました(2021年12月度取締役会)。
  5. 第三者評価機関が、上記アンケートにより抽出された重要な論点を中心に個別インタビュー(全取締役および全監査役)を実施しました(2022年1月)。
  6. 第三者評価機関が、アンケートおよびインタビューで集めた意見を無記名の形で取りまとめ、それに基づく検討の結果を第三者評価機関の一次評価結果として取締役会に報告しました。取締役会はその内容を勘案し複数回の審議を行い、最終的な評価を確定しました(2022年3月度および4月度取締役会)。

第三者評価機関による一次評価

第三者評価機関による一次評価の結果は以下のとおりです。

  1. 評価結果の概要
    ①事業・経営に対する見方
    取締役会メンバーにおいて、長期視点で当社の在り方を考え、そこからのバックキャストで中期の計画を策定することが必要であるとの認識のもと、取締役会での十分な議論を経て、長期のビジョン・長期戦略、中期経営計画が策定されたことが評価されている。また、当社がこれまで重視してきた価値・文化についても、バリューストラクチャーとしてまとめられ、挑戦する企業文化を次世代に伝えていく取組みがなされたことが評価されている。
    ②取締役会に対する見方
    取締役会の実効性に対する評価は高く、現状の取締役会の構成は適切であると評価されている。
    取締役会においては、大局的かつ長期的な事業の方向性とそれに基づく戦略に注力しており、どのような価値を出すのかという本質的な議論が行われている。
    取締役会においては、当社の企業価値を上げるという共通のゴールに向けて、社内役員と社外役員が共に多くの課題に取り組んできた。社外役員の強い使命感と、外部の視点を受け止め成長しようとする執行側の姿勢のもとで、取締役会と執行の間で、相互に対する理解と信頼関係が構築されている。
    ③当社の取締役会の相対的評価(他社比較)
    当社の取締役会は、他社と比較してみても、社内外取締役会メンバーが高いレベルでの議論を行っており、相互に深い信頼関係と健全な緊張関係を持ちつつ、未来志向で企業価値に資する議論が行われているものと評価できる。
  2. 前事業年度の実効性評価で抽出された課題への取組みの進捗状況

    前事業年度に報告した次の課題については、取締役会の年間計画において対応項目として掲げられ、改善への取り組みがなされた。

    ①新中期経営計画のモニタリング
    中期経営計画の進捗・達成状況の確認については、十分な議論ができている。 引き続き中長期の計画が具体化され進捗してく過程を取締役会で検証していく必要がある。
    ②サステナビリティを巡る課題への取り組みの推進
    サステナビリティについて、当社においては事業そのものが社会課題の解決につながるとの認識に立ち、取締役会での議論がなされている。今後も取締役会で議論する内容を整理して更に議論を深めていくこと、また、その取り組みをステークホルダーに適切に伝えていくことが必要である。
    ③グループ リスク マネジメントのさらなる強化
    グループ会社に対してグローバルな共通規定を整備し、権限委譲と透明性の確保を進め、基本ルールと企業理念・文化の両面をグループに共有することで、グループガバナンス体制の構築が進んでいる。また、コーポレート機能・経営会議の機能は強化されており、全体最適の観点から経営を行う体制が構築されている。このような体制基盤の下、取締役会において、当社グループが抱える主要なリスク、リスク管理の状況、グループガバナンス体制、コンプライアンス体制について十分な議論ができている。 引き続き重要なリスクの分析と可視化そして、それらを取締役会で検証することが重要である。
    ④ボード・メンバーのサクセッションと人事戦略
    CEOのサクセッションは適切に行われており、グローバル人材の育成についても、取締役会で十分な議論ができている。今後は指名諮問委員会において、CEOの他、社外取締役や議長を含めた取締役会メンバーに要求されるスキルを明確にし、サクセッションプランについて議論を行い、その基本的な考え方を取締役会と共有する必要がある。

取締役会による最終評価

  1. 実効性評価の結果(結論)

    この評価においては、取締役会の実効性を「会社の持続的な成長を実現する為に取締役会が期待される役割・機能(経営の監督、重要事項の決定等)を適切に果たしていること」と捉え、それを担保する仕組みがあり、適切な審議や活発で実質的な議論が行われているか、その結果が経営の向上に繋がっているかという観点で評価を行いました。
    当社取締役会は、第三者評価機関による一次評価を踏まえ、取締役会において複数回の審議を行った結果、取締役会及びその諮問委員会(指名諮問委員会及び報酬諮問委員会)は、その規模や構成、議案や審議内容、議論の状況、経営への反映等々の点から、その実効性は十分に確保されていることを確認しました。
    さらに、前事業年度における取締役会評価の結果を踏まえた改善を図ることにより、取締役会の実効性向上を継続的に進めていることを確認しました。
    また、実効性評価の運営、活用に関しても、定期的に第三者評価機関による評価を行い、客観性を担保していること、抽出された課題を取締役会の年間議案に組み込み改善を図っていることなどから、形式的ではなく実効的な取り組みがなされていることを確認しました。

  2. 今後の課題

    今回の取締役会評価の結果、取締役会が今後も取り組んでいくべき主な課題として以下の3点が認識されました。

    ①中期経営計画達成のためのモニタリング
    当社の企業価値の向上のために、中長期の計画の達成に向けて引き続き中期経営計画が具体化され進捗してく過程を取締役会で検証していく必要がある。また、これらの中長期的な戦略や当社の競争優位性をステークホルダーに適切に訴求すると共に、資本市場における理解の状況を定期的に検証する必要がある。
    ②ボード・メンバーのサクセッションとボード・カルチャーの継承
    社外取締役や議長を含めた取締役会メンバーについて、要求されるスキルを明確にした上でサクセッションプランを具体化する必要がある。また、取締役会のメンバーが変化しても現在と同様に活発で実効的な議論ができる取締役会の文化を継承するための方法について、指名諮問委員会で議論を行い、その内容を取締役会とも共有する必要がある。
    ③グループ リスク マネジメントの議論の深化
    前期において重要なリスクの分析と可視化が進み、情報の整理がされてきた。引き続きそれらを取締役会で検証し、リスクを考える枠組み・リスクの許容範囲・リスク軽減策等について議論を更に深めていく必要がある。
    当社は、会社の持続的な成長と企業価値の向上を実現していくために、取締役会の実効性の向上に今後とも取り組んでいきます。

以 上

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