取締役会の実効性評価:2026年3月期
2026年4月28日
当社は、取締役会に期待されている機能が適切に果たされているかを検証し、その向上を図っていくために、毎年、取締役会の実効性評価を実施しています。
また、その実効性を中立的・客観的に検証するため、一定期間毎(3年に一度を目途)に第三者評価機関に評価を依頼しています。
前期(2025年3月期)に第三者評価機関による評価を実施したことから、当期(2026年3月期)の取締役会評価は、取締役会の諮問機関であるコーポレート・ガバナンス委員会(社外取締役4名を含む取締役6名及び執行役員1名(戦略本部長)で構成)が一次評価を実施し、取締役会によるディスカッションを経て、最終的な評価を行いました。
評価プロセス
- コーポレート・ガバナンス委員会において、2026年3月期の実効性評価の方法とスケジュールを検討・審議しました(2025年9月)。また、その内容は取締役会にも共有されました(2025年10月度取締役会)。
- コーポレート・ガバナンス委員会が全取締役(7名)及び全監査役(5名)に対し、実効性評価アンケート(無記名方式)を実施しました(2025年12月)。
- 【アンケート項目(大項目)】
- ①長期経営戦略及び経営の課題とリスク(設問+自由記入)
- ②取締役会の役割・機能(設問+自由記入)
- ③取締役会の規模・構成(設問+自由記入)
- ④取締役会の運営状況(設問+自由記入)
- ⑤取締役会における議論の状況(設問+自由記入)
- ⑥指名諮問委員会の構成と役割(設問+自由記入)
- ⑦指名諮問委員会の運営状況(設問+自由記入)
- ⑧報酬諮問委員会の構成と役割(設問+自由記入)
- ⑨報酬諮問委員会の運営状況(設問+自由記入)
- ⑩コーポレート・ガバナンス委員会の構成と役割(設問+自由記入)
- ⑪コーポレート・ガバナンス委員会の運営状況(設問+自由記入)
- ⑫社外取締役に対する支援体制(設問+自由記入)
- ⑬監査役の役割・監査役に対する期待(設問+自由記入)
- ⑭投資家・株主との関係(設問+自由記入)
- ⑮当社のガバナンス体制・取締役会の実効性全般(自由記入)
- ⑯取締役および監査役の自己評価(自由記入)
- ※上記の大項目の下に詳細な小項目を設けて多面的な調査を行っています。
実効性評価アンケートでは、継続的な経年比較を可能にするため一部の設問を固定する一方で、評価の質を向上させるために毎年設問内容の見直しを行っています。また、自由記入欄を多く設けることで、既定の質問だけでは汲み取れない多様な意見や建設的な提言を積極的に取り入れています。
- コーポレート・ガバナンス委員会が、上記アンケートの結果を取りまとめ、共通する課題や論点を抽出しました。その内容はコーポレート・ガバナンス委員会から取締役会に中間報告し取締役会で審議しました(2025年12月度取締役会)。
- コーポレート・ガバナンス委員会委員長(代表取締役副社長執行役員CFO)が、上記アンケートにより抽出された重要な論点を中心に、各取締役(代表取締役社長執行役員CEOを除く)及び各監査役に対し、個別インタビューを実施しました。社長執行役員CEOおよびコーポレート・ガバナンス委員会委員長へのインタビューについては、中立性の観点から独立社外取締役である取締役会議長が行いました(2025年12月~2026年2月)。
- コーポレート・ガバナンス委員会が、アンケート及びインタビューにより収集した意見を匿名形式で集約し、それに基づく検討・審議を経て、一次評価として取りまとめました。(2026年3月)。また、この一次評価結果は取締役会に報告され、取締役会はその内容を勘案し複数回の審議を行い、最終的な評価を確定しました(2026年3月度及び4月度取締役会)。
コーポレート・ガバナンス委員会による一次評価
コーポレート・ガバナンス委員会による一次評価の結果は、以下のとおりです。
- 評価結果の概要
- ① 高い実効性と継続的な進化
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- ボード・カルチャーが定着しており、実質的で充実した審議がなされている
- 執行側への権限委譲と透明性の確保が進み、実効性にさらなる進化がみられる。
- 「開かれたボード」活動による従業員とのエンゲージメント向上がみられる。
- ボードメンバーから、さらなる高みを目指して多くの忌憚なき意見が出される。
- PDCAによるガバナンスのスパイラルアップがみられる。
- ② 有効な機関設計
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- 現在の機関設計(監査役会設置会社)は有効に機能している。
- 各機関(取締役会、監査役会、各諮問委員会)は有効に機能している。
- 各機関の規模・構成・メンバー資質は高いバランスを有し、適切である。
- 独立社外取締役である議長が取締役会の実効性に貢献している。
- ③ 活発で実質的な議論
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- 取締役会の年度方針に基づき、効率的かつ効果的な運営が行われている。
- 社内・社外、取締役・監査役の区別のない積極的な議論参加が果たされている。
- 持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資する実質的な議論が行われている。
- 取締役会の議論が事業計画や施策に反映され、最終的な経営の質の向上に繋がっている。
- 前事業年度の実効性評価で抽出された課題への取組みの進捗状況
前事業年度に報告した次の課題については、取締役会の運営方針及び年間計画において対応項目として掲げられ、改善への取り組みが認められました。
課題 取り組み状況 ①取締役会における中長期戦略の議論の継続
取締役会において、中期経営計画の先を見据えた長期成長戦略を具体化するための議論を継続する必要がある。具体的には、次のテーマに関する議論を深掘する。また、取締役会において議論すべきポイントをより明確にし、報告内容にメリハリを付けることに留意する。- ・事業ポートフォリオ戦略
- ・コーポレート機能の強化
- ・全社リスクマネジメント
- ・グループガバナンス
- ・経営層の育成及び多様性推進をはじめとする特に重要な未財務資本のテーマ
取締役会において、左記の重点テーマを織り込んだ第130期取締役会の運営方針、取締役会の年間議案スケジュール(オフサイトミーティングを含む)を策定し、実行した。
- ・取締役会では、中期経営計画の進捗・全社課題(事業ポートフォリオマネジメント)、グループガバナンス・リスク管理、サクセッションプランについて活発な議論が行われた。
- ・オフサイトミーティングでは、地政学・SX経営についての勉強会、事業ポートフォリオ成長戦略をテーマに、大局的な視点で実効的な議論が行われた。
また、本社機能報告については、担当役員が関連機能を束ね、コーポレート視点での報告・議論を行うこととし、以下のとおり実行した。
- ・戦略本部長による未財務資本戦略とサステナビリティ委員会活動報告
- ・CTOによる技術開発戦略報告
- ・CHROによる人的資本戦略報告
②監査体制のさらなる強化を含む最適なガバナンス体制の追求
ガバナンス機能のさらなる向上のために、当社にとって最適なガバナンス体制、取締役会の構成を引き続き追求する。グローバルでの事業規模拡大と社会情勢の変化に対応すべく、内部監査部門の体制強化と監査役会との連携強化を基軸とする組織的な監査体制のさらなる強化を進める。コーポレート・ガバナンス委員会および取締役会において、複数回にわたり最適なガバナンス体制についての議論を行った。
また、グローバルレベルでの効果的な監査体制の構築を目指し、内部監査部門が中心となり、ガバナンスとリスクマネジメントを促進する“3ラインモデル”の強化及び地域本社(RHQ)を活用した組織監査体制の構築について検討が進められ、取締役会で実効性の高い議論が行われた。
取締役会による最終評価
- 実効性評価の結果(結論)
本評価において、取締役会の実効性とは、「当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、取締役会が期待される役割・機能(経営の監督、重要事項の決定等)を適切に果たしていること」と定義しています。評価にあたっては、これらを担保する仕組みの整備状況に加え、適切な審議や活発で実質的な議論が行われているか、その結果が経営の質の向上に繋がっているかという観点で実施しました。
当社取締役会は、コーポレート・ガバナンス委員会による一次評価を踏まえ、取締役会において複数回の審議を行った結果、取締役会及びその諮問委員会(指名諮問委員会、報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会)は、その規模や構成、議案や審議内容、議論の状況、経営への反映等の点から、その実効性が十分に確保されていることを確認しました。
さらに、前事業年度における取締役会評価の結果を踏まえた改善を図ることにより、取締役会の実効性向上を継続的に進めていることを確認しました。 - 今後の課題
今回の取締役会評価の結果、取締役会のさらなる実効性向上に向けて、今後取り組むべき主な課題として、以下の2点を特定しました。
- ①持続的成長に向けた価値創造のグランドデザインと戦略の深化
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- 長期ビジョン実現に向けた長期成長戦略の解像度の向上
- 人的資本・技術資本等の未財務資本を源泉とした成長戦略を通じたサステナビリティ経営の高度化
- ②執行の機能強化の加速及び取締役会のモニタリング機能の強化を通じた最適なガバナンス体制の具体化
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- 取締役会における中長期視点での戦略議論の深化及び経営戦略とリスク・機会に関するモニタリング機能強化
- グローバル経営体制の最適化及びコーポレート機能の効率化と機能向上
当社は、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現していくために、取締役会の実効性の向上に今後とも取り組んでいきます。
以 上
