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[ 2006年3月期 第1四半期 連結決算説明会 ]連結業績概要

取締役 執行役員 経理部長 江南 清司

取締役 執行役員 経理部長 江南 清司

本日はご多忙のところ、かつ非常に暑い中を多数お集まりいただきありがとうございます。さっそくですが、2006年3月期第一四半期の決算概要についてご報告申し上げます。短信に沿ってまいります。

1ページ上段の業績をご覧ください。売上高は前年同期比102億円弱、6.5%増の1,674億2,200万円。営業利益は15億円弱、10.3%減の128億8,900万円。継続事業税引前利益は6.7%減の142億7,500万円。継続事業税後純利益は1.7%増の106億8,700万円。非継続事業もすべて含めた当期純利益が7.0%増の108億7,400万円です。まがりなりにも、初めと終わりは増収増益決算でした。1株当り純利益は82円22銭です。
前期第4四半期でご報告したように、半導体事業を売却したことによって契約の関係で一部今期4月にずれこみ、当期の第1四半期に若干影響しています。
なお、当期間における対米ドルおよびユーロの期中平均レートは、ドルが107円73銭、ユーロが135円47銭です。前年同期に比べ、ドルが1.7%の円高、ユーロが2.5%の円安で推移しました。売上高で約13億円、営業利益で約6億円のマイナス要因になっております。

第1四半期に増収で減益となった営業利益ベースでの大きな特徴の一つが、記録デバイスのHDD用ヘッドにあります。前期上半期に得意先によるHDD用ヘッドの内製化や在庫調整で大きく受注を落としましたが、お陰様で、第3四半期、第4四半期は需要の拡大もあって大きく盛り返すことができました。この状態を当期第1四半期も持続することができたことが増益要因となりました。
2つ目はコンデンサです。4月27日の期末決算発表時には、前期第4四半期にマイナス要因となったコンデンサの歩留まり問題がほぼ解決すると申し上げましたが、残念ながらまだ十分には回復しきれず、当期第1四半期にも影響しています。その結果、前年第1四半期比較では減益要因になっています。
3つ目は記録メディアです。DVDの大幅な下落で、前期第2四半期以降に大幅な赤字を計上することになり、この状況が今期も引き続いています。4月27日の報告で申し上げたように構造改革を進めていますが、現段階ではこの状況に変化はなく、前期第1四半期比は減益となりました。
4つ目が、電子部品、記録メディアを問わず、非常に厳しい売価値引きの状況が続いているということです。

1ページの下段に売上高の内訳がございますが、今回セグメントの表示を変更いたしました。半導体事業を売却したことで、従来「IC関連その他」と表現していたものを「その他電子部品」といたしました。「記録メディアシステムズ製品」については、システムズ関係の事業を整理したことによって「記録メディア製品」と名称を変えました。

まず、電子素材部品部門です。売上高は1,433億円、全社に占める構成割合は85.6%、対前年同期比伸び率は10.4%増です。当第1四半期のエレクトロニクス市場を見ると、パソコン、HDD、薄型テレビ、カーエレクトロニクス分野が比較的堅調に推移したと言えます。ただ、全体としてみた場合には、必ずしも好調だったとは言えないと理解しています。
電子素材部品部門の中の電子材料製品は、売上高が410億円、全社に占める構成割合は24.5%、対前年同期比8.3%減となっています。電子材料製品に占めるコンデンサは、主要製品である積層チップコンデンサの売上高が、カーエレクトロニクス市場では増加しましたが、他の市場では売上高を落としました。フェライトコアは、ブラウン管で使われる大型フェライトコアの減少により売上高を落としています。マグネットは、HDD用VCMが非常に堅調で売上高を増加させています。
その結果、電子材料に占めるコンデンサの構成割合は66%、伸び率は前年比14%減となっています。フェライトおよびマグネットが残りの34%を構成し、4%増となっています。

電子デバイス製品は、売上高が287億円、全社に占める構成割合は17.1%、前年同期比1.6%増です。
電子デバイス製品に占めるインダクティブデバイスは、携帯電話やHDD向け電源系コイルの売上高が増加しました。パワーシステムズその他の中では、センサアクチュエータ、アミューズメント機器向けDC/ACインバータが好調でした。この結果、電子デバイスに占めるインダクティブの構成割合は49%、伸び率は5%アップとなっています。
高周波部品は、携帯電話部品の売価下落と一部部品の出荷数量減で売上を落としています。高周波部品の構成割合は8%、伸び率は22%ダウン。パワーシステムズその他の構成割合が残り43%で、4%アップです。

記録デバイス製品は、売上高685億円、全社に占める構成割合は40.9%、前年同期比伸び率は31.3%増です。
HDD用ヘッドは、HDDの需要増を背景に出荷数が増加しました。売価下落が厳しい中で、その減収を吸収して売上高が増加しています。その他のヘッドは、光ピックアップの不振で売上が減少しています。その結果、記録デバイスに占めるHDD用ヘッドの構成割合は94%、伸び率は36%。その他のヘッドの構成割合が残り6%で、伸び率は20%ダウンとなっています。
その他電子部品は、売上高が51億円、全社に占める構成割合は3.1%、売上高伸び率は10.8%アップとなっています。半導体製造装置の売上が昨年は非常に好調でしたが、今期に入って若干減少しています。

次に記録メディア製品部門です。売上高は241億円、全社に占める構成割合は14.4%、前年同期比伸び率が12.1%ダウンです。オーディオ・ビデオテープの市場シェアは依然として高い水準ですが、需要の減少で売上高を落としています。光メディア製品はDVDの拡大で売上高を伸ばしています。その一方で、CD-Rの減少や価格下落がありましたが、それらを吸収して売上高は増えています。
その他の製品ではデータ用ストレージ、LTOが増加しています。一方、その中に含まれていたレコーディング機器等の事業を、選択と集中ということで中止したため、売上高が減少しています。その結果、記録メディア製品に占めるオーディオ・ビデオテープの構成割合は28%、伸び率は23%ダウン。光メディア製品は、構成割合が49%、伸び率は3%アップ。その他の校正割合が23%、23%ダウンです。

次に、電子素材部品部門の売上高1,433億円を100としたときの分野別売上高です。TDKでは、情報家電、高速・大容量ネットワーク、カーエレクトロニクスを重点分野としています。情報家電は、構成割合67%で19%アップ。高速・大容量ネットワークは、構成割合8%で8%ダウン。カーエレクトロニクスは、構成割合9%で10%アップ。その他が構成割合16%、8%のダウンです。

10ページの下段、地域別売上高をご覧ください。
国内においては、記録デバイス製品を除いたすべての製品が売上高を減少させました。ただ、記録デバイス製品でカバーしたことによって、前期比3.1%増となりました。米州地域は、電子デバイス製品を除いたすべての製品区分で売上高を減少させて8.3%減。欧州地域は、すべての製品区分で売上高を減少させて8.6%減です。アジア・他の地域では、顧客の生産拠点がこの地域に移動していることもあり、電子デバイス、記録デバイス、その他の電子部品で売上高が増加して、前期比15.6%アップ。この結果、海外売上高構成比率が0.9ポイント増加して、73.7%になっています。

7ページの連結損益計算書をご覧ください。
営業利益は15億円、対前年同期比で減益となっています。増益要因としては、操業度、品種構成を含んだ売上の増加で92億円、原材料値下げで39億円、合理化コストダウンで107億円の効果。合計238億円のプラス要因となっています。それに対して減益要因は、売価値引きで実に239億円、開発費を中心に9億円の費用増、若干の対ドル円高の影響で6億円のマイナス。合計253億円のマイナス要因で、差し引きすると15億円の利益減少です。
売価値引きは、非常に厳しい状況が依然として続いています。HDD用ヘッドについては80GB/Pが長期化しています。100GB/Pと120GB/Pの高容量化が徐々に進展してきたことに伴い、その比率は落ちていますが、まだ大きなウエイトを占めています。その値引き金額が非常に厳しいということです。ヘッドを含んだ部品全体では、10%を超える値引きになっています。記録メディア製品は、DVDを中心に依然として厳しい価格下落に直面しています。

法人税等をご覧ください。前年対比で12億円ほど税金が減少しています。このことが、営業利益で減益でありながら最終増益になった主要因の一つとなっています。これについては皆さんも周知のとおり、移転価格税制に基づく更正を受けました。更正を受けた以上、同意する・しないに関わらず支払いをしなければならないので、更正を受けた213億円を該当する事業所から持ってきました。そうすると、該当する事業所の資金が不足することになりますので、予定していた配当金を基本的に止めようと考えています。
連結上、更正に基づく税金部分は、前期の損益を修正することになります。これを米国証券取引委員会(SEC)にファイリングするのは8月ですが、それ以前に分かったことは前期の修正をするようにとのことですから、前期の財務諸表を修正します。ただ、配当を持ってくるのは今期の話ですから、それをやめることによって税金が減ります。その結果、去年に比べると税金が少なくなり、結果として増益になるということです。

その下の非継続事業当期純損失は、前年比で5億円良くなっています。これも最終増益になった主因の一つです。前年第1四半期は営業損失が出ていましたが、半導体事業を売却したことによって、当第1四半期は前期の第4四半期にクロージングするということで、見込まれる費用をすべて引き当てました。その引き当てが少し多かったために戻しが入り、若干のプラスが出ています。差し引き5億円のプラス要因で、最終増益となりました。

10ページ上段の事業の種類別セグメント情報をご覧ください。
先ほど決算の特徴としてお話ししたような理由から、営業利益のセグメント別では、電子素材部品が営業利益154億円で、前期比1億円増にとどまっています。一言でいえば、ヘッドが増えてコンデンサが減ったというようなイメージです。記録メディアは25億円の赤字。前期から比べると16億円の減益になっています。

8ページの連結貸借対照表と4ページのキャッシュフロー表を一緒にご覧ください。これは前期3月末との比較になります。
総資産額が8,231億円、151億円の増加です。前期の3月末日レートと6月末日レートを比較すると、米ドルは107円39銭から110円62銭となり、期中平均レートとは逆に、3円23銭の円安になっています。ユーロは138円87銭から133円63銭となり、5円24銭の円高になっています。ドル資産のほうが多いので、海外資産の円換算影響額として約90億円総資産が増えています。また、香港にあるリチウムポリマー電池の製造販売会社(ATL)をこの5月に取得しましたが、この総資産の約76億円もここに加わっています。

現金及び現金同等物は137億円減少しています。プラス要因は、利益の増加107億円と減価償却費130億円。マイナス要因は、棚卸資産の増加と未払税金の減少で、営業活動によるキャッシュフローが100億円の収入超にとどまっています。投資活動によるキャッシュフローは219億円の支出超となっていますが、これは、設備投資126億円と子会社の取得106億円です。財務活動によるキャッシュフローが51億円の支出超になっていますが、これは配当が大半で、配当を40円に増やしたことが影響しています。それから、為替変動で若干のプラスがありますが、結局のところ137億円の減少になっています。
前年のキャッシュフローは35億円プラスでしたから、それに比べると172億円の減少になります。前年に比べて買収を含めた設備投資が活発化していることもありますが、棚卸資産が増えたことが影響しているのではないかと思います。棚卸資産は、為替変動を含めて88億円増えています。為替影響で10億円。また、新たな子会社を取得したことで12億円増えています。残りの多くはHDD用ヘッド関係になります。お客さまへの受注対応を考慮しながらも、在庫が増えないように注意深く見守っていきたいと思います。

その他の包括損失は約59億円となっていますが、その詳細は11ページの注記3にあるように、外貨換算調整額が63億円増えたことが大きな要因です。

最後に、5ページの2006年3月期の業績見通しをご覧ください。
結論から申し上げますと、2006年3月期の連結業績見通しは、4月27日時点から変更しておりません。したがって、この数字は為替100円で見ています。4月27日に上期、通期単位で見通しを発表していますので、第1四半期が終わったところでまた変えてしまうと逆に混乱するのではないかと考え、上期の実績が出たところで通期見通しの見直しをしたいと考えております。
現在の状況の見通しですが、電子部品の市況は第2四半期も第1四半期同様、やや軟調に推移するのではないか。最終需要が上向く下期に向けて、徐々に上昇傾向を示してくれるのではないかと思っています。もう一つはコンデンサですが、歩留まり問題も回復基調に向かっています。しかし、第2四半期も若干影響が残るのではないか。本格的な回復は、第3四半期を待つ必要があると思っています。
HDD用ヘッドの受注状況は、第1四半期も引き続き好調でした。ほぼ同じように落ち着いた状態で第2四半期を迎えることになると思います。下期に入ると、季節的な要因もあり上昇傾向を示してくれるのではないかと考えております。不安要因としては、一部の基幹部品で入手難があるのではないか。ないとは思いますが、業績の阻害要因になる可能性がなきにしもあらずです。
次に、記録メディアの業績見通しです。今のところ、期首でお話した想定と変わらない状況で推移しています。第1四半期は100円を想定していたのに対して、107円73銭と円安で推移しました。7円73銭の円安で推移すると、計算上25億円強の増益要因になりますが、電子部品の軟調もあって一部目減りしています。ただ、円安の恩恵で、期首における第1四半期の想定より実績は上回っています。

今回、移転価格で所得の更正を受け、かなりの追徴を受けました。当然皆さまは「今回更正を受けたのだから、今後も受けるのではないか」「当期見通しへの影響はどうなのか」といったことを懸念されているのではないかと思います。詳細を申し上げることは避けますが、投資の意思決定に及ぼすような大きな影響はないだろうと認識しています。また、そのように努力していかなければいけないと思っています。
先日、電源関係でラムダパワーグループをTDKグループに迎えることにしましたが、クロージングの時期がいつになるかということははっきりしていません。おそらく10月1日からになると思いますが、今期の業績見通しの中には含めていませんので、見通しの変更はありません。

以上で2006年3月期第1四半期決算概要と第2四半期見通しの説明を終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。

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