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[ 2009年3月期 通期 連結決算説明会 ]コンデンサ事業について

常務執行役員 コンデンサビジネスグループ ゼネラルマネージャー 荒谷 真一

常務執行役員 コンデンサビジネスグループ ゼネラルマネージャー 荒谷 真一

荒谷です。コンデンサ事業についてご説明いたします。

2009年3月期に実施した施策

昨年度は、コンデンサ事業にとっては非常に厳しい環境で終わりました。その中で、昨年度のアクション、どのようなことをしてきたかというお話をしたいと思います。昨年度は当初の計画どおり、新工場である本荘工場を立ち上げました。もともと北上工場を中心にやっていましたが、需要に応えるために新鋭として本荘工場を作り、2008年8月に量産体制を整えました。しかし、タイミングの悪いことに、下期に入ってから世界不況の影響を受け、電子部品の需要が急減したこと、また、在庫も含めた生産調整を行ったことで、稼働率は低調に終わっています。特に第4四半期のボトムでは、ピークに対して30%という低い稼働率で終わらざるを得ませんでした。
もう1つ、北上工場はもともと我々の基幹工場で、いろんな製品を作っていましたが、需要の低迷を逆に使い、稼働が下がっていることを好機として、高・大容量製品を一貫生産する工場として整備しました。これにより高・大容量製品は、従来にもまして効率的な生産ができる体制が整ったと考えています。

2010年3月期に実施する施策

2010年3月期に実施する施策として、まず、秋田地区工場の整流化。すでに昨年度の終わりから始めていますが、コンデンサ事業はいずれにしても、整流化を徹底して行います。先ほどお話ししましたように、本荘工場、北上工場を終えましたが、このほか、製品ごとに拠点を整理するということで、生産拠点を国内4カ所に集約して、製品ごとに整流化を行い、効率的な生産ができるようにする。これによってリードタイムをさらに短くすることを狙います。2番目に、製品ラインアップの拡充。皆さんから、TDKは新製品についての取り組みが後れているというご指摘がありましたが、製品ラインアップの拡充を行います。新製品として、かなりラインアップが整うようになってきました。特に小型の高・大容量製品、自動車やPCの特殊用途品の新製品を積極的に投入する計画です。

効果

最終的な効果をまとめています。まず、拠点の集約を行うことで、生産効率の改善を狙います。拠点間の移動が少なくなると、当然生産リードタイムが短くなって、製品の品質も改善できます。それをもとに歩留まりの向上も期待できるということで、特に今期は原価低減を徹底的に行います。もう1つは、新製品の拡販。先ほどお話ししましたように、収益性の高い製品の比率を上げていく。特に今期は物量の拡大、市場そのものは需要も含めて前期比でプラスには伸びないだろうという前提をおいて、内部プロセスの改善に重点をおいた事業を展開したいということで、最終的に昨年度は非常に苦しんだコンデンサ事業の収益性を改善して、当社の柱製品の再現を目指したいと考えています。

以上でコンデンサ事業の説明を終わらせていただきます。