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公開日: 2021年6月30日

スマート社会を前進させる、高信頼性SSDとは?

世界的に、IoT、 AI、ビッグデータなどのデジタル技術を取り入れて、社会全体のスマート化を目指す動きが盛んです。スマート社会では、産業機器、インフラ、IoT機器など、あらゆる分野の電子機器に高容量ストレージが搭載され、これまで以上に高い信頼性が求められます。その産業・インフラ分野で大活躍するストレージが、3D NAND対応フラッシュメモリコントローラICを搭載した高信頼性SSD(Solid State Drive)です。

産業や社会インフラのスマート化に対応する、大容量ストレージの技術課題

スマートファクトリーを中心とした製造業のIoT化を目指す、ドイツ政府が提唱した「インダストリー4.0」や、日本政府が提唱した、デジタル技術を活用して社会全体の課題を解決しようとする「Society5.0(超スマート社会)」など、社会全体をスマート化しようとする動きが世界中で進んでいます。様々な産業・インフラ機器に搭載されているセンサが収集した、環境情報や機器の作動情報、人の情報など、膨大なデータを処理することで、社会や産業に新しい価値が生まれていくと考えられています。こうした動きは、5Gという新たな基盤の上でさらに加速していくと予想されています。 

 

産業・インフラ分野へデジタル技術を活用するためには、使用される電子機器へ、収集されたデータを記録・処理するストレージを搭載する必要があります。現在、こうした産業・インフラ用途のストレージとしては、高速で信頼性の高いSSD(※1)が数多く使用されています。SSDは、記憶装置としてのNAND型フラッシュメモリ(※2)と、データの読み書きや消去を制御するフラッシュメモリコントローラIC(※3)によって構成されます。近年、急増するデータの大容量化に対応するため、NAND型フラッシュメモリの3次元積層(3D)化技術が進んでいます。従来は水平方向に作り込んできたメモリセルを高さ方向に複数積層することによって、1TBを超える大容量ストレージが実現しています。
 

3D NAND対応フラッシュメモリの構造例(イメージ図)

3D NAND対応フラッシュメモリの構造例(イメージ図)
従来、シリコンチップ表⾯に2次元(2D)配列してきたメモリセルを、垂直⽅向に数⼗層あるいは百層以上も積み上げて3D化することで大容量化が実現されています。

しかし大容量化の一方で、データ信頼性を保証する技術にもさらなる高度化が求められています。産業・インフラ機器は、24時間365日常時稼働し続ける耐久性や長期安定性など、高い信頼性が必要とされているからです。例えば、産業機器やIoT機器に使われるエッジ端末のストレージにおいては、OSや機器のアプリケーションを格納する用途での使用が多く、ユーザーデータの保護とともにストレージ機器に対して、これまで以上に高い信頼性が求められます。

自社開発3D NAND対応フラッシュメモリコントローラICによる、高信頼SSDソリューション

SSDの信頼性や寿命に⼤きく左右するのは、フラッシュメモリコントローラICの性能です。TDKは、フラッシュメモリコントローラICである「TDK GBDriver ®」を自社開発し、独自のNANDフラッシュ制御技術によって業界随一の高信頼性を実現しました。GBDriverシリーズは、20年近くの開発実績を誇り、決して止まることが許されない、産業・インフラ分野に対応できるように設計されています。

 

さらに、フラッシュメモリの3D NAND技術の進化にともない、ますます大容量化するメモリの制御に対応するため、「TDK GBDriver GS2」を新たに開発しました。「TDK GBDriver GS2」は、ハードウェアとファームウェアの両方を自社で開発し、産業・インフラ用に特化した、高信頼性3D NAND対応フラッシュメモリコントローラICです。TDK独自の技術により、電源遮断耐性を強化してデータ破壊を防止する機能を継承しながら、従来よりも高速アクセスを実現しました。3D NAND対応SSDのデータ信頼性を保ちながら性能を向上させることに、抜群の威力を発揮します。

TDK GBDriver GS2

TDK GBDriver GS2

3つの電源遮断対策

3つの電源遮断対策
※対象製品: 3D-NAND対応SSDについては、SATA製品 全5シリーズが対象

電源遮断耐性を重視した設計となっており、3つの対策を合わせることにより圧倒的な耐性を発揮します。

TDKは、3D NAND対応フラッシュメモリコントローラIC 「GBDriver GS2」を搭載したSSDを5シリーズで提供しています。8GBから1.6TBまで幅広いストレージ容量を揃えており、交通、製造、エネルギー、IT/金融、生活/娯楽、科学/医療など、幅広い産業・インフラ分野で大活躍します。今後の展望について、フラッシュメモリ応用デバイス部の宇都宮厚係長に伺いました。

 

宇都宮厚TDK株式会社
フラッシュメモリ応用デバイス部
宇都宮厚

「お客様がSSDに書き込むデータは、ロボットを動かすためのデータや、交通、気象、防災に関わるデータ等、いずれも重要で、そのサイズは年々大きくなっています。例えば製造業のケースでは、生産工場、流通、輸送、販売の各データをつなぎ活用することで、需要と供給の最適化や人の労働時間短縮を行うなど、ロス削減や生産性を向上する動きが進んでいます。これに限らず人々の生活を快適にする数多くの場面で、TDKの高信頼性SSDは貢献できると考えています」。これから、ますます重要な価値をもつデータを高い信頼性で記録するTDKのSSD技術が、社会や産業に新しい価値をもたらすスマート社会の実現を支えていきます。

 

3D NAND対応・全5シリーズの高信頼性SSD

3D NAND対応・全5シリーズの高信頼性SSD

既存のGBDriverシリーズで搭載しているオートリフレッシュ機能、データリカバリ機能に加え、新たに搭載したECC(LDPC)や強力なRAID機能により、データ信頼性を格段に向上させました。技術や製品の詳細はプロダクトセンターをご覧ください。

用語解説

  1. SSD:Solid State Driveの略。USBメモリなどと同じように、メモリチップにデータを読み書きできるストレージのことで、「NAND型フラッシュメモリ」と呼ばれる記憶媒体へデータを保存する。HDDよりもSSDは高速処理が可能で、消費電力も少ないなどといったメリットがある。
  2. NAND型フラッシュメモリ:フラッシュメモリにはNOR型とNAND型があり、NAND型は大容量のデータストレージとして利用される。
  3. フラッシュメモリコントローラIC:フラッシュメモリへの書き込みの制御やエラー修復などを行うICのこと。

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