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[ 2013年3月期 通期 連結決算説明会 ]2013年3月期連結業績概要
2014年3月期連結業績見通しについて

代表取締役社長 上釜 健宏

代表取締役社長 上釜 健宏

TDKの上釜でございます。大変お忙しいところ多数ご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
早速ですが、私のほうから、2013年3月期通期決算発表を始めさせていただきます。

2013年3月期連結業績概要

まず、2013年3月期連結業績の概要について簡単にご説明申し上げます。
売上高8,516億円、営業利益216億円、税前利益189億円、純利益12億円。為替は、対ドルで83円3銭、対ユーロで107円5銭。影響金額としては、売上高で約324億円の増収、営業利益で約41億円の増益となっています。

2013年3月期決算レビュー

2013年3月期の決算の内容、中身について簡単に申し上げます。
第3四半期も含めて、2期連続で期初業績予測を大幅に下方修正しています。誠に申し訳ございません。大きな理由として、通信分野向け受動部品売上高の増加が想定を大幅に下回って推移したことに加え、産業機器及びその他の売上高が前期比で11.8%減少しました。産業機器市場の低迷に伴い、主に受動部品、磁石、電源の売上が減少しました。また、金属磁石の主原料であるレアアース価格の大幅下落に伴う在庫評価損が発生いたしました。HDD市場につきましても当初想定を大幅に下回って推移いたしました。。以上の理由で大幅に下方修正をせざるを得なくなりました。しかしながら、こういった事業環境の中でも、成長に向けた基盤構築のための構造改革を実施いたしました。特に、受動部品を中心に構造改革を実施いたしましたが、ほぼ計画通り目的を達成しています。期末配当金の見通しは30円、中間配当金40円と合わせて、通期配当金見通しは70円とさせていただきたいと思います。

2014年3月期 連結業績予想及び配当金見直し

2014年3月期 連結業績予想及び配当金見直しについてご説明申し上げます。
売上高9,300億円、営業利益300億円、税前利益280億円、純利益13億円。配当金は、上期30円、下期は40円ということで、年間で70円を予定しています。為替ですが、対USドル90円、対ユーロ118円で想定しています。

2014年3月期の事業活動のポイント

今回の事業活動のポイントを、3つの内容について、それぞれ簡単にご説明申し上げます。

目指す姿実現までのステップイメージ

まず、目指す姿実現までのステップイメージです。スライドP8の左下の四角は、2013年3月期に実施した内容を記載しており、受動部品の国内拠点統廃合等の構造改革や国内外の人員削減があります。真ん中の四角が、今期、2014年3月期に予定している主な内容です。今期にさらに踏み込んだ構造改革を実施します。後ほど具体的に説明しますが、非中核事業からの撤退、国内外拠点の統廃合を加速します。そして、2015年3月期は、あるべき姿を目指していきたいと考えています。

成長に向けた事業基盤構築

成長に向けた事業基盤の構築ということで、2013年3月期は、受動部品を中心とした構造改革を実施しました。これは予定どおり達成しています。2014年3月期は、事業ポートフォリオの適正化を図り、構造改革もいよいよ終盤となります。特に事業ポートフォリオの見直し推進ということで、ブルーレイ事業からの撤退、売却、譲渡を今期中に終わらせたいと思っています。そのほか、事業及び製品ごとの見直しも継続して実施してまいります。また、生産拠点最適化ということで、国内外拠点の統廃合推進については、公表済み以外の拠点についても対象にしていきたいと考えています。直接及び間接コストの最適化などを図ってまいります。
これらを行うことで、構造改革費用として2014年3月期に100億円を計上する予定です。そして、2015年3月期に効果金額として80億円を見込んでいます。徹底的なコスト構造の見直しをして、成長分野、中核事業に経営資源を集中していきたいと考えています。

成長シナリオ セグメント別のポイント

成長シナリオをセグメント別に説明いたします。
まず、受動部品。受動部品を成長戦略の中核と位置づけ、収益の柱へと再生させます。スマートフォン等、通信機器市場向けの高周波部品を再び成長軌道へと乗せてまいります。インダクティブデバイスは、通信機器・自動車市場向け部品を中心に成長を継続させていきます。セラミックコンデンサは構造改革を達成し、今後は収益の安定化及び成長戦略へ舵を切ってまいります。これにつきましては、後ほど植村専務のほうから詳細を説明いたします。
磁気応用製品、特に記録デバイスは、唯一のヘッド専業メーカーとしてのポジションを生かした安定収益事業へとシフトしていく考えです。例えば、データセンター向けHDDヘッドの開発強化、承認化の加速、熱アシストヘッドの量産化加速を図ります。これは、後ほど石黒のほうから説明いたします。また、HDDヘッド技術を応用した電子部品開発を推進してまいります。

3つ目は、フィルム応用製品。特に二次電池です。垂直統合ビジネスモデルにより、次なる成長ステージへと移していきます。材料、セル、パッケージングまで垂直統合します。磁気テープで培った技術を応用した機能性フィルム、セパレーター事業の拡大、電極材料の自社開発の推進、スマートフォン、タブレット端末以外の顧客、アプリケーションを開拓してまいります。

以上、簡単ですが、私の説明を終わらせていただきます。ありがとうございます。