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[ 2011年3月期 通期 連結決算説明会 ]Q&A

Q1. ハードディスクの再編について、御社としては、どういったスタンスで対処していくか教えてください。
A1. 今回、Western Digital社によるHGST社の買収に引続き、Seagate社によるSamsungのHDD事業の買収という大きな再編がたてつづけに発表されたわけですが、これにより、各社のマーケットシェアが今後もさらに変動することが予想されます。弊社としてはそういった動きに対応するための生産体制を準備しています。
今後のHDD市場は、データセンターとクラウドコンピューティングが相当注目され、その分野のハードディスクがかなり伸びてくるだろうと考えています。さらに今後は、ハードディスクとフラッシュメモリーを組み合わせた製品等、付加価値を持った製品が生まれてくると思います。いかに高速に、効率よく、省エネ型で記録容量を上げたものを出すかということがポイントになってきます。その場合には、かなり技術的な要求が高くなることが予想されるため、弊社としても自社の技術力をより活かせる環境になってくると思います。今後も市場の動向に対応した製品を戦略的に販売していきたいと思っています。
Q2. 説明会資料の21ページに、受動部品の用途別の売上を出していただいていますが、受動部品事業の収益性の観点でそれぞれの製品の状況を教えてください。
A2.  収益性の観点で一番貢献度が高い製品は、インダクティブデバイスです。また、2012年3月期は、アルミ・フィルムを含めたコンデンサ事業全体で30%以上の増産を考えています。その他の受動部品については、圧電製品が、コンスタントに利益を上げています。また、高周波製品は、当期一番伸びた製品であり、2012年3月期も引続き大きな収益の柱になることが期待できると思っております。
Q3. これから収益性を伸ばす製品を教えてください。
A3. 高周波関係製品だと思います。高い収益性を維持するという意味では、インダクタデバイスが挙げられます。それから、コンデンサについては特にフイルム・アルミを中心に収益性が上がっていくと考えております。
Q4. 2013年3月期に熱アシストヘッドを市場に投入するということですが、2.5インチ換算でどれぐらいの容量のものから熱アシストヘッドに変わるのかという点と、TDKの強みがどういうところにあるのかについて教えてください。
A4. 熱アシストヘッドの投入は、2.5インチで1TB/Pからと考えています。つまり、今の倍の容量から使っていく形で準備を進めております。弊社の強みは、熱源と従来のヘッドを一体化して、今までと同じようにHGAとして組み込める形の提案していることにあると思います。この技術でHGAのデファクト化を進め、弊社のヘッドを使っていただけるようにしたいと考えております。
Q5. 熱アシストヘッドに関する設備投資はどれぐらいと考えたらよろしいですか?
A5. 金額については、回答を差し控えさせていただきます。2012年3月期のヘッドビジネス全体の投資戦略については、昨今の状況を鑑みて、熱アシストヘッドや、次の将来技術、サスペンションで言えばデュアルステージアクチュエータ等、技術のアップグレードや先端技術をリードするための投資に集中して進めていきたいと考えております。
Q6.  セラミックコンデンサについては、今回の震災で2011年3月期にどういう影響があったか教えてください。
A6. 2011年3月期は、地震による停電の影響が大きかったと考えております。停電の影響で、稼働率が落ちただけでなく、生産仕掛品を多数廃棄せざるを得なくなりました。残念なことに、4月7日に再度停電がありました。4月につきましても、3月と同様の影響が予想されます。
Q7. 受注については、依然旺盛だという理解でよろしいですか?それとも、足下に変化は出てきていますか?
A7. 3月はかなり好調で、4月も同じようなレベルできていますが、若干ここ数日の間に、お客様によっては、影響が出てきているものがあります。先々のことは予測が難しいですが、今のところ同じような形で推移していくのではないかと思っております。
Q8. 一般的に震災以降、在庫補充のための動きで、意外と受注が上がっているところが多いですが、4月の途中位から、サプライチェーンのボトルネックで急速に受注が先細りになってくるところもあると思います。今後受注は、4月の後半、5、6月に向けて下がる方向なのか、それとも、戻る方向なのでしょうか?また、4月の損益はどのように見ているか教えてください。
A8. 4月の状況については、3月11日の震災の影響がまだ残っている中で、4月7日の再停電が発生したことにより、3月よりも損益的には悪くなるだろうと見ています。ただ、5月からは震災の影響が全く無くなりますので、受注が従来通り入ると仮定しますと、5月以降に損益はかなり改善していくと見ています。ただ、材料調達で影響を受けているセットメーカーの今後の動きは注視したいと思っております。5、6、7、8月と少しずつ落ちていき、8月がボトムで、9月から上がってくるのではないかという見方もあります。ただ、今の復旧状況を見ていると、早めに復旧する可能性もあるかと思います。従って、5、6月でどこまで落ちるかということがポイントになってくると思います。一方、ヨーロッパ関係の受注は現在好調なので、日本国内市場の落ち込みを相殺してくれることを期待しています。
Q9. ヘッドについて御社は、今までも技術の差別化でシェアを取っていくという戦略があったと思いますが、今後は、今までの流れとは違うようなことを前提として考えるべきなのでしょうか?
A9. 市場の動きとしては、今回、震災の影響でストレージという考え方が変わってくるのではないか、つまりデータセンター化が進むのではないかと考えています。また、今後は、省エネタイプで高速化していき、SSDとのコンビネーション、ハイブリッド型ハードディスクの開発等もどんどん進んでいくと思います。データセンターについても、1つのデータセンターを集中的に使っていくのではなく複数使っていかないと、またリスクがあるということになってくると思います。そうすると、ますます容量が必要になり、エンタープライズの分野でかなりハードディスクの需要が出てくると見ています。単にディスクの枚数を増やして、ヘッドの本数を増やしていくという考え方もありますが、そのやり方ですと省エネ化が出来ませんので、どうしても新技術を確立せざるを得ないのではないかと思います。そういった流れの中で、弊社の熱アシストヘッドを早くデファクト化していきたいと思います。
Q10. 被災の影響を受けた東北地区で生産している品目についてですが、現状の在庫がどういう状況になっているか教えてください。また、今後1Q(4-6月期)、2Q(7-9月期)の損益に対してどういう影響を及ぼしてくるか教えてください。
A10. 現状、在庫はほぼ適正水準にあります。おそらく他のメーカーもそうだと思いますが、1、2月で在庫があり、3月は一部在庫調整をしながら生産を実施しました。4月も同じような形で在庫についてはタイトになりますが、5月の注文に対して影響を与えるような在庫状況ではないと見ています。従って、大きな意味での損益に対するインパクトは、4月は若干出てくると思いますが、5月、6月はないと思います。
Q11. お客様側からの要求に対して、供給できない、出荷できないということで迷惑をかけたという状況は、限定的だったという理解でよろしいですか?
A11. まだ一部ではお客様にご迷惑をおかけしているところもあるかもしれません。一方、有機ELについては、4月はお客様にご迷惑をおかけしております。
Q12. お客様に対して多少影響が生じたことにより、御社のシェア、それから、お客様との今後の関係が変わる恐れ、リスクがあり得るのかどうか教えてください。
A12. 受動部品についてはないと思いますが、有機ELについては仰る通り、シェアを取られたところもあります。
Q13. 電力について今後、節電等で2分の1をカバーし、残りを自家発電でカバーするという形で見込みが立ったということですが、これは、例えば25%の電力の削減があったとしても、100%の稼働率を保てるという意味での見込みがたったのか、それもと、25%減るので、100とすれば75の生産という表現なのか、この辺について解説ください。
A13. 電力が25%削減されても100%の稼動を保てる見込みです。
Q14. ここ10年間で、業界全体としては在庫を落とす傾向が続いていたと思いますが、今回の件で在庫を落とし過ぎた企業は、ある意味緩衝在庫がなくて、代替も間に合わず、生産にも支障を来すようなケースがありました。今回の震災を受けて、お客様のサプライチェーンマネージメント、あるいは在庫の持ち方に対する考え方に変化がありましたか?
A14. 震災後、お客様の考え方に変化があると感じています。今迄は出来るだけサプライヤーは絞ってパートナーシップを作っていくということが、お客様の方向性でしたし、在庫も可能な限り持たないということでやってこられましたが、これが全く裏目に出たということで、複数のサプライヤーに対して動けるところは動くでしょうし、今後、メーカーに対しては在庫を持ってくれという話になってくると思います。今後は在庫をどこに持つかというところまで議論していくことになるのではないかと思っています。
Q15. シェア割りに関するお客様の考え方はどうでしょうか?
A15. 今まで弊社が納入できない企業に弊社が納入することもあるでしょうし、逆に、弊社がかなりシェアを持っている企業に、他社が入ってこられることもあると思います。製品によってはシェアを落とすところもあると思いますが、全体としては大きな変化はないと考えております。
Q16. 構造改革費用の2012年3月期の考え方について教えてください。震災もありましたので、どんな感じになる予定ですか?
A16. 構造改革費用につきましては、どこで終わりということはなくて、基本的には継続していい体質にしていく中で計上していこうと思っておりますので、2012年3月期につきましても発生する見込みです。ただ、規模感やタイミングについては、震災の影響もありますので、通期見通しを含めて見直しているところです。
Q17. ヘッドビジネスについて、可能な範囲で1Q、2Qの見通しを教えてください。
A17. 2010年3月期の1Qを100とした場合に2012年3月期の1Qは120位になるのではないかと見ております。2Qは現時点では何とも言えませんが、あと一ヶ月ぐらい経過すれば、概要が見えてくるのではないかと思っております。
Q18. 2012年3月期の1Qの出荷数量が2011年3月期の4Qよりも上がるということですが、これは確度が高いということですか?
A18. はい、確度は高く、上がると思います。
Q19. 自家発電の導入進めて稼働を埋めていくということでしたが、もう少し具体的に教えてください。これは一時的な措置で、かなりコストがかかる状況なのか、リスク対策として恒久的にやっていくのかに関して教えてください。
A19. 東北地方の拠点にある積層セラミックコンデンサ、積層インダクタなどに使用される焼成炉が電力不足になっても問題がないような態勢をとるということです。それ以外の工程については停電になっても影響が緩和される状況、あるいはシフトを変えるということで対応可能です。特に連続操業(24時間操業)している拠点と焼成炉がある拠点を集中的にバックアップしていきたいと考えております。東京電力管轄内で自家発電の対応を行った拠点は2カ所あります。薄膜部品を作っている甲府工場は、完全にバックアップ態勢がとれました。もう一つは磁石を作っている成田工場になりますが、ここも焼成炉がありますので、自家発電を導入して動き始めています。電力の話は、恒久的に考えていく問題と捉えております。
Q20. 御社の売上比率が高い自動車向けのアプリの電子部品の動き方について教えてください。自動車に関してはすぐに影響が顕在化したという話がありましたが、自動車向けの電子部品、例えば、水晶を見ると、4月は逆に受注が強いような状況になっています。例えば、御社の場合、積層セラミックコンデンサーは、自動車向けのウエイトが高いですが、震災後の動きはどうなっているのでしょうか?また今後、どのように影響が出てくるのか、何か見通しがあれば教えてください。
A20. 国内と国外では様相が違っております。まず、国内については、報道その他で国内メーカーの生産が落ちている、あるいは落ちるという話があります。ただ、弊社のところに、少なくとも3月、4月の段階ではそんなに大きな変化はありません。色々話を聞いてみますと、Tier1のお客様の拠点によってバラツキがあります。関東のメーカーなのか、あるいは中部、関西のメーカーなのかによって状況が変わっています。逆に言うと、関東ができないために中部、関西のほうに注文が増えている部分もあるということで、3月、4月については、全体的にはそれ程大きな落ち込みはありません。ただ、今後のことを考えますと、少なくとも国内については台数が減ってきますから、何かしらの形で悪影響が出てくるとは思います。実際、電子部品以外のところでは、ハイブリッド用に使われている磁石やDC-DCコンバータ等が落ちてきています。国内メーカーからの引合いが落ちているということです。
Q21. 2012年3月期の設備投資額についてですが、先程アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサで大幅増産という話もありましたが、どのような方向性になりそうなのか教えてください。また、償却のイメージもあれば教えてください。
A21. 償却内で出来る投資ということで、2011年3月期の実績を若干超える投資を実施しようと思っております。
Q22. HDDヘッドですが、HDDマーケットや今後の製品戦略について何かヒントがあれば教えてください。また、御社のシェアはどうなっていきそうなのか教えてください。
A22. 2011年3月期のシェアについては、通年で31%と見ております。今後の製品の展開についてですが、データセンター向け、特に3.5インチの高速回転のものについては、様々な特性上の優位性が差別化要因になってきているということで、2012年3月期のポイントになる500GB/P・2.5インチとともに、弊社のヘッドをメインに据えて、計画を立てていただいている状況も具体的に見えてきております。そういったものを足掛かりにして、シェアアップを図っていきたいと考えています。
Q23. 今回の再編劇で、ヘッドの価格等に対する要求は何か変わってくる可能性はありますか?
A23. 常に価格プレッシャーはあります。価格については弊社もさらに努力して対応していかなければいけないと思っております。
Q24. ヘッド関係の技術動向をお聞きします。先程、熱アシストを次の技術として投入するという話がありましたが、その前に、現状の垂直ではどこまでが面密度の限界と考えられているのでしょうか?また、シングルライトという技術も検討されていると思いますが、こちらの見通しについても教えてください。
A24. 既存の垂直では、まさにシングルライトを使った部分がポイントになると思っております。従いまして、1TBの前の750GB、そういった世代については、シングルライトという技術を使っていくことになります。弊社はシングルライトに適したヘッドも、従来の垂直磁気記録にプラスアルファの要素を加味して開発しております。
Q25. 垂直磁気記録では、面記録としてはどれくらいまで見られていますか?一説によると、1Tbpsiまで行くのではないかという話もありますが?
A25. この業界では、従来技術の頑張りが毎回ありますのでそこは何とも言えないですが、まさに1Tbpsiが、転換点になる容量帯ではないかと見ております。

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