[ 2011年3月期 第2四半期 連結決算説明会 ]2011年3月期 上半期
連結業績概要および通期の見通しについて
代表取締役社長 上釜 健宏
上釜でございます。本日はお忙しいところ、また、雨の中を多数ご出席いただきまして、誠にありがとうございます。それでは、2011年3月期上半期の連結業績及び2011年3月期連結業績見通しについてご説明いたします。
2011年3月期上半期業績概要
まず最初に、上半期の業績概要ですが、売上高4,422億3,400万円、営業利益371億8,800万円、税前利益346億4,400万円、当期純利益261億1,600万円という結果になりました。1株当たり純利益は202円46銭。この期の為替レートですが、対米ドルで88円89銭平均、対ユーロで113円80銭平均でございました。為替の影響ですが、売上高で282億円の減収、営業利益で84億円の減益となっております。
2011年3月期上半期決算の特徴
今回の上期の決算の特徴でございますが、第2四半期におけるエレクトロニクス市場は、第1四半期の回復基調が継続するかなと期待しましたが、減速感が広がりつつあります。その度合いは製品によって異なります。スマートフォン、タブレットPC、自動車、産業機器向けは今でも堅調です。ただし、薄型テレビLCDパネル、ノートパソコン、HDDについては生産調整が発生しました。その結果、今回の決算の特徴ですが、ヘッドというよりも、受動部品の売上高が前年同期比で23.3%増加した。幅広いセット製品向けにコンデンサ、インダクティブデバイスの販売が増加しました。又、エプコスとの相乗効果による携帯電話向け高周波部品も増加し今でも販売は堅調です。磁気応用製品の売上高は前年同期比5.1%の微増でした。これは、記録デバイスの販売がHDD市場の生産調整及び円高の影響を受け、販売の伸びが鈍化した結果です。
2011年3月期通期業績見通し
続きまして、2011年3月期通期の業績見通しについてご説明申し上げます。エレクトロニクス市場の減速感が広がりつつあります。特に民生機器向けが思わしくないということと、為替も円高基調が継続するだろうということで、対米ドルで80円、ユーロで115円を想定しますと、期最初に発表しておりますとうり、売上高8,800億円、営業利益620億円、税前利益600億円、当期純利益450億円という当初の見込みを、据え置きにさせていただきます。
2011年3月期配当金見通し
続きまして1株辺りの配当金の見通しですが、中間配当金は40円とさせていただき、期末配当金は40円の予定でございます。従いまして年間配当金は80円と予定しております。
下期以降に向けて
最後になりますが、下期以降、どういう戦略、どういうふうにしていくのかということを簡単に説明申し上げます。先ほどから述べていますが、エレクトロニクス市場は停滞感が広がっており、クリスマス商戦もあまり期待できないと考えております。さらに円高が進むと予想しております。このような市場環境でも成長の期待できる分野を攻めるしかないということで、次の3つの分野に注力してまいります。まず一つ目が、通信分野です。高機能3G端末、それから、スマートフォン。ここに新製品を投入して、さらなる売上を拡大していきたいというのが1つ。2つ目が、EV、HEV、PHEV向けの部品を拡販していきたい。3つ目が、環境再生可能エネルギー分野、インフラ系です。ここに新しい部品、あるいはデバイスを投入して売上の拡大を図っていきたい。どこの企業も今ここに注力していると思いますが、TDKらしい特徴のある製品をどんどん投入して、売上を伸ばしていきたいと考えています。もう1つ中国拠点ですが、弊社は中国に生産を数多く有しております。ここにきて、労賃の高騰、あるいは人民元の切り上げ観測等がございます、さらに生産効率の改善を加速していかなればならないということで2年間のうちに効率を倍にしたいと考えています。以上が、下期からどういう施策で攻めていくかということをご説明申し上げました。
私からは以上です。ありがとうございます。