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TDKとWorld Athleticsの技術コラボプロジェクト、当社センサ技術でやり投げ競技の可視化に成功

  • これまで見えていなかったやり投げの複雑な動作データを取得し、分かりやすくビジュアライズ
  • 選手の競技能力向上や新たな観戦体験を創出
  • 世界陸連のオフィシャルパートナーとして、今後もTDKの独自技術でスポーツの進化に貢献

2025年9月10日

TDK株式会社(社長:齋藤 昇)は、2025年6月に発表したWorld Athletics(以下、世界陸連)との技術コラボレーションにおいて、やり投げ競技のデータの可視化に成功したことを発表します。当社の強みであるセンサ技術を応用し、これまで見えていなかった情報を可視化することで、競技の魅力を更に向上させ、且つアスリートの技術向上にも貢献することを目指します。
なお、2025年9月13日〜21日、東京で開催される世界陸上選手権大会にて、国立競技場に当社ブースを出展予定です。本プロジェクトのやりのプロトタイプや、未来を見据えたセンサ内蔵型のやりサンプルも展示予定です。

本プロジェクトは「技術で陸上競技を進化させ、その魅力をより多くの人に伝えたい」というTDKと世界陸連の共通の想いから始まりました。TDKの高精度センサ技術を活用することで、やり投げの投擲の瞬間および飛行中に発生する複雑な動作データ(投射角度、回転、速度、高度、飛行軌跡等)を取得し、分かりやすく可視化することに挑戦しています。現在、当社のセンサを実際にやりに装着して投擲する実験段階にあり、当社のセンサによってデータを取得し、解析することで可視化できることが確認できました。今後はより正確かつ詳細なデータの取得や分析などを進めていきます。

https://www.tdk.com/ja/featured_stories/tdkwithin/entry-01-javelinthrow.html

データ取得に大きく貢献しているのが、TDKの最先端技術を生かした、位置や速度、角度などを検知するわずか約13mgの超低消費電力かつ超小型(2.5mm×3mm×0.81mm)の高精度InvenSense6軸MEMSモーションセンサです。この他にも複数のセンサを組み合わせることで、TDKはこれまで可視化されていなかったやりの射出角度や姿勢、回転、高度などのデータの取得を可能にしました。

これらセンサによって可視化されたデータは、選手が自身のパフォーマンスをより深く理解し、競技能力向上に役立てることができる新たな手段となりえます。また、データを分かりやすくビジュアライズすることで、観客のやり投げ競技への理解や新たな魅力の発見を可能にし、選手の並外れた身体能力を実感できる新たな観戦体験を創出することも目指しています。

本活動は、当社の長期ビジョン「TDK Transformation」を実現するためのひとつの取り組みであり、新しいブランドアイデンティティで掲げるタグライン「In Everything, Better」を体現する活動です。特に当社がパートナーとの共創を通じて、センサ技術を最終製品/ソリューションに活用し、社会のトランスフォーメーションにむけて取り組むプロジェクトを「TDK Sensing Within」と表現し今後加速していきます。
また、当社は1983年より World Athletics(世界陸連)のオフィシャルパートナーとして陸上競技の発展に貢献しており、今後も独自技術を通じたスポーツのさらなる進化に寄与してまいります。

当社は「創造によって文化、産業に貢献する」という社是のもと、2025年3月期より長期ビジョン「TDK Transformation」を策定しました。このビジョンには、社会のTransformationへの貢献と、当社自身も変革し続けていくことで、サステナブルな未来の実現に貢献するという想いを込めています。独自の材料・プロセス・ソフトウェアを組み合わせた電子デバイスで、テクノロジーの進化と社会の変革を加速し、サステナブルな未来の実現に貢献すると共に、自己を変革し続け、世界のお客様と共に成長するNo.1パートナーになることを目指しています。

世界陸連 Chief Information Officer An氏
「TDKは40年以上にわたり、世界陸連を支えてくれている大切なパートナーです。今回、初めて技術面での協業が実現したことを非常に嬉しく思います。特にセンサ技術は陸上競技との親和性が高く、アスリートの動きや努力をデータとして可視化できる点に大きな可能性を感じています。」

TDK株式会社 プロジェクトチーム
「私たちTDKにとっても未知の領域である投擲競技の『やり投げ』について、世界陸連の関係者との多くの対話や実験を通じて理解が深まり、これまで見えなかったデータをTDKのセンサ技術で取得・可視化できていることに大きな喜びを感じています。今後も技術を磨きながら、競技のTransformationに貢献していきたいと考えています。」

TDK株式会社について

TDK株式会社(本社:東京)は、エレクトロニクス業界のグローバルテクノロジー企業であり、イノベーションリーダーを目指しています。 ブランドアイデンティティの新しいタグライン「In Everything, Better」のもと、TDKは生活、産業、社会のあらゆる側面でより良い未来の実現を目指しています。90年にわたり、「創造によって文化、産業に貢献する」という社是に基づき、TDKは電子機器の中から世界の発展に貢献してきました。先駆的なフェライトや時代を象徴するカセットテープにはじまり、最先端の受動部品、センサ、バッテリーによってデジタル時代でつながる世界を支え、サステナブルな未来への道を切り拓いています。TDKのベンチャースピリットによって融合することにより、世界中の情熱的なチームメンバーが、私たち自身、お客様、パートナー、そして世界のためにより良いものを追求しています。TDKの最先端技術は、産業用途、エネルギーシステム、電気自動車からスマートフォンやゲーム機まで、あらゆるものに活用され、現代生活の中心にあります。
TDKの多様で最先端の製品ポートフォリオには、受動部品、センサおよびセンサシステム、電源、リチウムイオン電池や全固体電池、磁気ヘッド、AIおよびソフトウェアソリューションなどがあり、その多くが市場をリードしています。製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambda、TDK SensEI、ATLがあります。現在、TDKはAIエコシステムを重要な市場と位置付け、自動車、ICT、産業機器分野におけるグローバルネットワークを活用し、幅広い分野で事業を拡大しています。2025年3月期の売上は約2兆2,050億円、従業員総数は全世界で約105,000人です。

Downloads

製品の詳細情報は https://invensense.tdk.com/products/motion-tracking/6-axis/icm-45686/ で参照できます。

前回のプレスリリースは https://www.tdk.com/ja/news_center/press/20250605-02-world-athletics-tech-collaboration.html からご覧いただけます。

TDKが推進する「TDK Sensing Within」のプロジェクトのひとつであるアシックス株式会社との共同研究に関するプレスリリースは https://www.tdk.com/ja/news_center/press/20250903_01.html です。

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小瀬 TDK株式会社 広報グループ +81 3 6778-1055 TDK.PR@tdk.com