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2026年3月期 第3四半期 決算説明会 Q & A

Q1. 2026年3月期通期の営業利益の見通しを200億円上方修正した背景について教えてください。
A1. 200億円のうち、為替影響は約100億円程度と見ています。そのうち70億円程度が第3四半期に、残り30億円が第4四半期にというイメージです。
為替以外の上振れは100億円程度で、ほとんどが第3四半期での上振れです。第3四半期の上振れの要因の一つは、ミックスの好転を含めた増収増益影響で、特に電池のところが大きいです。HDD用ヘッドについては、平均売価が想定よりも好転していることが増収増益の要因です。また、稼働が全体的に上がっており、受動部品やHDD用ヘッド関係も含めて稼働益があります。
第4四半期は、表面的には前回予想並みとなりますが、一時費用を前回見通しから約30億円上積みしているので、実質的には30億円から40億円程度の上振れとなります。電池およびHDD用ヘッド(HAMR)の開発を加速するために、R&D費用が増える見込みですが、一方で、電池材料のコバルト価格の売価転嫁を第3四半期の分も含めて行っています。それに加えてHDD用ヘッドの平均売価が上がっていることが上振れ要因となっています。
Q2. 設備投資計画を上方修正した背景について教えてください。
A2. 小型二次電池を中心とした変化となります。他のセグメントほぼ前回見通しから大きな変化はありません。小型二次電池における、スマートグラス、スマ-トフォン向け新技術対応のための生産設備等への投資となります。もう一つは、パック製品の増産対応のための投資です。来期の事業を見通したときに必要な投資の一部が今期に入ってきています。
Q3. メモリ価格の上昇や供給不足が事業に与える影響について教えてください。
A3. 電池については、第4四半期では大きな影響は出ていません。来期以降は影響が出る可能性があると思っています。例えば、スマートフォンでは、ローエンド品へのメモリの供給が減少する可能性があります。もしくは、メモリ価格が上昇することを相殺するために、電池を含めた部品に対する値引き要求が強まるリスクもあります。先端技術を進めながら優位性の維持拡大を図っていきます。また一層のコストダウンができるような体制を考えています。
センサについても、影響は出ていませんが、電池と同様に精査が必要になってくると思います。当社のセンサは、ハイエンド品に多く使われているため、来期における直接的な影響はないと考えています。
Q4. 来期以降、データセンター向け中型電池の位置づけはどうなりますか。また、競合する三元系電池に対するTDKのLFP電池の優位性は何ですか。
A4. 来年以降さらに成長が加速すると考えています。当社のLFP(リン酸鉄リチウムイオン電池) を使った電池の優位性は、温度上昇を抑えることができるセル構造と、非常に高い出力にあります。特に BBU (バッテリ・バックアップ・ユニット) 向けにおいては、電力の変動幅が大きい AI データセンター向けの対応が必要となりますが、当社がこれから量産しようとしている電池セルは非常に瞬発力を持った電池セルとなっています。今後広がっていくこの BBU のニーズに合致しているので、この優位性を全面に出しながら事業展開していく予定です。
Q5. 磁気応用製品の来期に向けた成長の見通しについて教えてください。
A5. まず HDD用ヘッドについては、増加要因が3つあります。一つは、ニアライン用 HDD の TAM の増加です。二つ目は国内のお客様の新製品が本格的に立ち上がることによる数量の増加、当社の HDD用ヘッドのシェアアップです。三つ目は、キャプティブメーカーに対する生産販売の開始です。
HDD用サスペンションの方は、元からキャプティブも含めた形でシェアが非常に高いレベルで推移しているので、TAM の増加に伴ってシェアを維持していくと思います。生産能力は現状フル稼働ですので、さらなる能力アップのための設備投資を決定し進めているところです。
Q6. 受動部品の第3四半期における大幅な営業増益の背景と、今後の市況感・稼働率の見通しについて教えてください。
A6. アルミ電解コンデンサの構造改革費用と、秋田での洪水影響がなくなった効果で改善しています。また、稼働率が第3四半期で若干改善、稼働益もあり増益となりました。AIデータセンター向けのアルミ電解コンデンサは引き合いが強く、引き続き受注は増えていくと見ています。あわせて、インダクティブデバイスやその他受動部品に関しても、AIデータセンターのインフラ周りの需要が出てきています。現状、AIデータセンター関連の需要が大きく収益をけん引するところまではいきませんが、確実に伸びている状況です。