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[ 2017年3月期 第1四半期 決算説明会 ]Q&A

Q1. 通期の会社計画が変更されていませんが、1Qの実績は2017年3月期の期初計画と比べると割と強かったのではないかと思われますが、主要製品別に見て期初計画と現時点での見方との間にどのような乖離がありますか?円高が進んでいるなかで、会社予想を変更してないということは、実質的には上振れしてきていると考えてよろしいでしょうか?
A1. 為替については期初計画110円に対し、1Q実績が108円強ですので、為替の影響はそれほどセグメントごとに大きくは出ておりませんが、全体として今期は期初に見通したよりも、上振れしております。受動部品につきましては、主に高周波部品が期初よりも上振れている状況です。
Q2. そうすると2Q以降変更していないのは、この勢いが続くと見ていらっしゃるという理解でよろしいでしょうか?
A2. そうです。基本的にHDDヘッドにつきましては、数量ベースで1Qの水準が今期を通して大きく変動しないという前提です。多少の売価値引きがあるかもしれませんが、期初見通しに対して上振れが期待されます。
Q3. 記録デバイスに関してですが、HDDヘッドの出荷数量が前期4Qから今期1Qにかけて大幅に増えています。一方で、4Qの一時費用を除くと減益になっておりますが、それは円高で説明できない部分がかなりあるのではないでしょうか?その背景をどのように考えたらよろしいでしょうか?
A3. 為替影響は、磁気応用だけですとそんなに大きくはなく、ヘッドの数量増加による増益要因はありますが、一方でHDDの組立て等の品種構成が変わってきており減益となっております。
Q4. 2Q以降も今のような状況が続くと考えた方がよろしいでしょうか?
A4. HDD組み立ての品種構成は大きく変わることはないと思いますが、一方で、増えている組み立ての収益性は当然数量増加も若干あり、その効率アップ、ボリューム効果が出てきます。そこで増益要因は出てくると思います。工場の稼働につきましては、稼働に合わせて手を打っておりますので、そこはある程度吸収できていくと見ております。
Q5. 中国スマートフォンの上振れが二次電池、受動部品の高周波部品に効いているという考え方でよろしいでしょうか?
A5. 基本的にはそのようなご理解で間違いないと考えております。
Q6. このような上振れた状態が7~9月にも続くということだと思いますが、受動部品や二次電池の売上は、2Qでどのような見通しでしょうか?
A6. 受動部品と二次電池とでは多少動きが違うところもありますが、受動部品につきましては、やはり2Qで北米、特にモジュールが立ち上がってきますので、大きく伸びると見ております。二次電池の方は、当然北米の数量増加に応じて伸びてまいりますが、中国も結構強く伸びてきますので、全体で3割強ほどの売上の伸びを想定しております。
Q7. 二次電池の状況をもう少し詳しくお聞かせください。ポリマー電池の採用は、韓国や中国で進んでいるのでしょうか?
A7. はい、中国で特に進んでおります。
Q8. ポリマーですと、中国ローカルメーカーが結構ありますが、その中でもTDKのシェアは上がったと認識してよろしいでしょうか?
A8. 結構です。
Q9. Qualcommへの事業売却で得た資金をどのように使っていくのか、明確な大きな絵は既にご説明いただいていますが、具体的な考えで固まっているものがあればアップデートしていただけないでしょうか?
A9. まず入金のタイミングですが、今期ディールが完了しますと、今期中に30億ドルの約半分ほどが入り、2年半後に残り半分が入ってくるという状況です。今期予定されている半分の約15億ドルほどは、前期から実施しております買収案件や設備投資等に活用する予定です。もう半分、2年半後に入ってくる分につきましては、期初にご説明しました戦略製品の実際の施策が具体化した段階でそれに与える予定ですが、それにつきましてはまだ具体的に述べるまでには至っておりません。
Q10. BAWを作るにあたって、御社の薄膜の技術でどのような貢献があったのでしょうか?御社のコアな技術であるこの薄膜技術をどういった製品に活用されていくのか、その流れをご説明していただけないでしょうか?
A10. 高周波部品のBAW、薄膜製品ですが、ウェハーインチサイズのアップに関してHDDヘッドやインダクティブデバイスでの技術や経験が活きています。HDDヘッド部門から高周波部品への人の派遣も含め、生産性が上がったというのは非常に大きな成果だと思っています。次のQualcommとのシナジーも含めて言いますと、薄膜電源コイルも車載関係含めて大きく成長することに手応えを感じております。ICT分野でモジュール化が進んでおり、特にスマートフォンでのモジュール化が進むことに対応する電子部品の小型化実現において、今まで蓄積してきている薄膜技術の活用は今後とも継続していけると思っております。
Q11. 薄膜のセンサやMEMSのセンサについてもコメントいただけますか?
A11. MEMSも引き続き承認をいただいて立ち上げている段階ですので、来期頃には数も大きく増えるだろうと見込んでおります。
Q12. 二次電池の売上げは、ドローンなど、民生以外の用途が伸びているとおっしゃっていましたが、今後の見通しを教えてください。
A12. 売上に占める割合としては、ドローンはまだそんなに大きくありません。実際バッテリーの部分は売上規模自体が年率20%以上ほど伸びてきている中で、その比率が若干伸びてきているという状況です。
Q13. 1Qの決算のセグメントを拝見すると、その他のセグメントや全社、消去などのマイナスが大きくなっている印象を受けますが、プロセス改善やモノづくりなどの費用を結構かけていらっしゃることが理由なのでしょうか?また、2Q以降、どれくらいの水準を確保しておいた方がいいのか、もしくは改善してくるという方向感を見ておいた方がいいのかをご示唆いただけると幸いです。
A13. まず全社、消去が増えている内容ですが、開発費、モノづくりは、この本社の研究開発で持っており、そういった費用が増えております。さらに、先ほどのプロジェクト費用につきましては全社で持っておりますので、そういったところはある程度継続的に出てまいります。ただ2Q以降は若干減るイメージです。その他につきましては、前期4Qに電波暗室の大型物件が完成し、売上と利益を計上しました。また、一部製品の立ち上げを現在進めております。それらの費用が先行して入っていることが増減の大きな要因でございます。
Q14. 2Q以降の「その他」は、そのような立ち上げ費用などは解消されていくと理解した方がよろしいですか?
A14. 売上がどう立っていくかということにもよりますが、若干は改善されると思います。