[ 2016年3月期 第2四半期 決算説明会 ]2016年3月期 通期見通しについて
代表取締役社長 上釜 健宏
私からは2016年3月期通期見通しについて簡単にご説明いたします。
下期の市場動向
まず下期の市場動向についてご説明したいと思います。下期は中国経済の減速に伴い、電子部品需要に対しても 不透明感や懸念が広がってきておりますが、当社の注力している重点市場、主要セットについては次のように見ております。
-
①ICT市場
北米大手スマホメーカーは、この第3四半期生産がピークで、第4四半期も前年並みの生産台数を予測しております。今年はマイナーチェンジモデルで前年割れの懸念もありますが、通期でも前年並みの台数は生産するものと見ております。
中国スマホは、大手8社の動向をベンチマークしていますが、第2四半期から第3四半期にかけても生産水準は微増で推移すると見ております。勝組と負組の色分けがはっきりしてきましたが、全体的には受注も堅調に推移しております。
韓国スマホは、ハイエンド機種の生産が当初計画より下振れておりますが、ミッド/ローエンドモデルを増やしており、年間では期初計画の台数は生産するものと見ております。
PC市場の悪化によりHDDの市場想定(TAM)を前回説明の4.9億台から4.63億台へ修正することとしました。データセンター向けの需要は下期も堅調に推移するものとみております。 -
②自動車市場
日本国内や中国市場向けの自動車販売は前年割れの状況となっておりますが、全体では欧米市場を中心に需要も 堅調に推移するものと見込んでおります。
xEVはガソリン安の影響で、期初想定より生産が伸び悩んできましたが、下期には国内大手メーカーの新型モデル も発売され、第4四半期にかけて生産が大きく伸びると予測しております。 -
③産業機器市場
再生エネルギー市場は、世界各国で大規模なプロジェクトが計画されており、今後も需要が伸びると予測しております。
一方、産機市場は設備投資の抑制の影響で、国内市場は減速傾向がみられますが、全体としては堅調に推移するものと見ております。
第3四半期の売上増減イメージ
次に、各セグメントの第3四半期の売上見通しについてご説明いたします。
為替については、期初想定通り、対米ドルで115円、対ユーロで130円を前提とした売上見通しになります。
まず受動部品ですが、第2四半期から第3四半期にかけて、売上はほぼ横ばいを見込んでおります。先程申し上げました通り、市場としてはICT向け及び自動車向け販売は全体的に堅調に推移すると見込んでおりますが、一部の製品において、第2四半期から既にフル生産になっていること、また逆に第2四半期から第3四半期で減少する製品
もあると見込んでいるため、セグメント全体としては横ばいを想定しております。
磁気応用製品は、マイナス4パーセントから6パーセントの減少を見込んでおります。冒頭に山西からお伝えさせていただきました通り、HDDヘッドの出荷数量はほぼ横ばいを見込んでおります。また、足元の市況を鑑みて、一定の売価値引きも想定しております。
フィルム応用製品は、第1四半期から第2四半期にかけて、売上が約1.5倍となる高い成長を実現しましたが、第3四半期はその水準からさらに7パーセントから9パーセント程度の伸びが期待できると見込んでおります。第3四半期に生産ピークを迎える主要顧客向けの販売を中心に、二次電池の販売が好調に推移する見込みです。
2016年3月期 連結業績予想及び配当金見通し
連結業績の予想及び配当金の見通しですが、4月28日から変更しておりません。
以上で私からの説明を終わります。ありがとうございました。