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[ 2013年3月期 第3四半期 連結決算説明会 ]2013年3月期第3四半期連結業績概要

執行役員/経理部長 桃塚高和

執行役員 経理部長 桃塚高和

桃塚でございます。よろしくお願いいたします。先程、社長のほうから第3四半期の連結業績の概要についてご報告させていただきましたが、私からは、引き続き補足説明をさせていただきます。

2013年3月期連結業績予想

2013年3月期第3四半期、10月から12月までの連結業績ですが、売上高は2,154億円、前年同期比241億、12.6%の増収。営業利益は51億円で、前年同期比23億円、31.3%の減益。税引前利益は29億円、前年同期比7億円、18.9%の減益。当期純利益につきましては、前年は、法人税および繰延税金資産の回収可能性の見直しにより120億円の法人税等を計上した結果、赤字になっていましたが、当期は4億円となっています。為替ですが、この第3四半期は、対ドルで81円17銭、対ユーロで105円28銭。為替の影響額は、売上高で約87億円の増収、営業利益で約13億円の増益となっています。

第3四半期営業利益増減分析

前年第3四半期との営業利益の比較による、約23億円の減益の要因分析です。
操業度、品種構成を含む売上増による利益変動が約5億円の増益。売価下落は約2.7%、これによって約59億円の減益が発生しています。円安による為替影響で約13億円の増益、合理化コストダウン、材料値引き等で約28億円の増益。また、レアアースの価格変動による影響で約37億円の減益要因となりました。販売費一般管理費の増加によって約14億円の減益要因。これには、構造改革費用、前年第3四半期の3億円から、当期4億円に増加した1億円の増加を含んでいます。また、構造改革を進めていますが、この第3四半期、効果として約38億円の増益を見ています。前年発生したタイの洪水の影響がなくなったことで39億円、また、前年の土地の売却益がなくなりましたので、これが40億円相殺されています。また、タイの洪水の影響で保険金の収入が4億円ございます。 この第3四半期に発生した構造改革費用4億円は、主に受動部品の構造改革費用でございます。また、通期では、構造改革費用、当期計画で約50億円を見込んでいましたが、約10億円増額して、合計で60億円を予定しています。

2013年3月期第3四半期連結業績概要

セグメント別の売上と営業利益についてご説明いたします。
受動部品の第3四半期の売上は、第2四半期の906億円から、25億円、2.8%増加して931億円となりました。コンデンサの売上は、第2四半期292億円から、26億円、8.9%減少して266億円となっています。セラミックコンデンサの売上ですが、不採算製品の受注抑制、また、民生機器市場および代理店向けで減少したことに加えて、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサの販売が産業機器市場向けで減少したことが主な要因です。インダクティブデバイスの売上は、第2四半期の296億円から、10億円、3.4%増加して306億円となっています。スマートフォンを中心に、通信機器市場やタブレットPC向けの販売が増加したものの、民生機器向けの販売が減少しています。その他受動部品の売上は、第2四半期の317億円から、43億円、13.6%増加し360億円となっています。情報家電向けの販売が減少しましたが、大手スマートフォン向けの高周波部品の販売が増加したこと、また、スマートフォンのカメラモジュール向けボイスコイルモーターの販売が好調に推移しています。受動部品の営業利益は、第2四半期の25億円の赤字から7億円縮小し、18億円の営業損失となっています。このうち、エプコスののれん費用は10億円で、第2四半期から2億円増加しています。構造改革効果ですが、セラミックコンデンサの赤字は着実に縮小しています。また、高周波部品も想定を下回っているものの、改善に至っています。
続きまして、磁気応用製品のセグメントです。第3四半期の売上は、第2四半期の834億円から、8億円、1%増加し842億円となっています。記録デバイスの売上は、HDDヘッドの出荷数量が当初想定を上回って推移したことによって、第2四半期の558億円から、44億円、7.9%増加し602億円になりました。一方で、マグネットの販売が、主にレアアースの相場変動による売価下落、また、HDD市場の低迷の影響によって、当初の想定を大幅に下回って推移した結果、その他磁気応用製品の売上は、第2四半期の276億円から、36億円、13%減少し240億円となっています。磁気応用製品の営業利益は、第2四半期の132億円から、57億円、43.2%減少し75億円となりました。記録デバイスの利益は当初想定を若干上回って推移していますが、第2四半期には、タイ洪水による保険金収入約45億円が含まれていましたので、その影響と、その他磁気応用製品に含まれるマグネットの損益が、レアアースの相場の変動に伴う売価下落等の理由により、第2四半期比で大幅に減益となっています。
フィルム応用製品の売上ですが、第2四半期の277億円から、53億円、19.1%増加し330億円となっています。これは、二次電池の販売がスマートフォン向けに大幅に増加したことが主な要因です。フィルム応用製品の第3四半期の営業利益は、第2四半期の50億円から、14億円、28%減少し36億円となっています。二次電池の利益はほぼ想定どおりに推移していますが、第2四半期の営業利益に、タイ洪水にかかる保険金収入約7億円が含まれていた影響がなくなったことが主な減益要因です。 全社及び消去ですが、第2四半期の41億円から4億円減少して、37億円のマイナスとなっています。

2013年3月期連結業績予想

2013年3月期通期の業績予想を、前回発表した営業利益410億円から190億円と、220億円減額した主な要因について説明させていただきます。 為替は想定より円安に推移した結果、約51億円の為替影響の増加を見ていますが、受動部品の中で、高周波部品、インダクティブデバイスの販売が、主に通信市場向けで想定より下回って推移していること、また、HDD市場の低迷の影響で、HDDヘッド、マグネットの販売が想定を下回って推移した影響で、このような結果になっています。併せまして、新製品の立ち上げによるコストの未達の部分も想定に達していないということで、数量の減と合わせて約184億円減少する見込みです。また、これらの受注の減少に伴いまして在庫調整を行うことで、稼働の損失が約52億円発生する見込みです。また、マグネットにおきましては、レアアースの相場変動に伴う影響額が約25億円発生しました。構造改革費用につきましては、受動部品を海外で約10億円追加しています。

2013年3月期4Q連結売上高増減イメージ

2013年3月期第4四半期の売上高の増減イメージについてご説明いたします。第4四半期の為替レートは、ドル円で85円、ユーロ円115円で想定しています。
受動部品は、第3四半期の931億から、第4四半期は2〜4%の増加を見込んでいます。ただ、為替影響による増加分を除くと、ほぼ横ばいに推移する見込みです。磁気応用製品は、第3四半期の842億円から、第4四半期は8〜10%の減少を見込んでいます。主にHDDヘッド、マグネットの販売が減少する見込みです。フィルム応用製品は、第3四半期の330億円から第4四半期は17〜19%の減少、主に二次電池の販売が減少すると見込んでいます。その結果、合計で、第3四半期2,154億円から5%ほど減少する見込みでございます。

以上で私からのご説明とさせていただきます。ありがとうございました。