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[ 2013年3月期 第2四半期 連結決算説明会 ]2013年3月期上半期連結業績概要 2013年3月期通期見通しについて

代表取締役社長 上釜 健宏

代表取締役社長 上釜 健宏

本日はお忙しいところ多数お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。私のほうから、2013年3月期上半期の連結業績の概要及び2013年3月期の通期見通しについてご説明申し上げます。

2013年3月期 上半期連結業績概要

上半期の連結業績概要ですが、売上4,156億円、営業利益204億円、継続事業税引前純利益183億円、純利益97億円、1株当たりの利益としまして77円25銭という結果になりました。為替ですが、対ドルで79円46銭、対ユーロで100円72銭。為替の影響は、売上で約62億円の減収、営業利益で約9億円の減益となりました。

2013年3月期 上半期決算のポイント

2013年3月期上半期決算のポイントです。売上はほとんど変わりませんが、営業利益で40.9%増となっております。これは、タイの洪水に関わる受取保険金の54億円を営業利益に計上したためでございます。決算のポイントとしましては、HDD市場の減速により記録デバイスの販売が想定を下回って推移したこと、受動部品の通信市場向け販売の増加が想定を下回って推移したことが挙げられます。収益力改善に向けた構造改革につきましては、ほぼ計画通り進行中でございます。下のグラフに四半期別の売上と営業利益の推移を示しております。第3四半期以降、もう少し上げていかなければいけないことになろうかと思います。

2013年3月期連結業績予想

続きまして、2013年3月期連結業績の予測でございます。残念ながら、非常に厳しい環境にあります。先ほど申し上げましたけれども、HDDおよび通信向けの部品が遅れていることを考慮しまして、残念ながら、大幅に下方修正をさせていただきたいと思います。売上高9,000億円に対して8,500億円、営業利益570億円に対して410億円、税前530億に対して370億円、純利益400億円に対して200億円、為替は、対米ドルで77円、ユーロで100円を想定しております。

2013年3月期連結業績予想 固定資産の取得、減価償却費、研究開発費

これに伴いまして、固定資産の取得850億円の見通しに対して800億円、減価償却費820億円に対して780億円、研究開発費530億円に対して510億円。若干でございますが、投資及び研究開発費用を抑えたいと考えています。

2013年3月期 配当金見通し

配当金の見通しも修正させていただきたいと思います。中間配当金は据え置いて40円、期末配当金は、前回発表したときは50円を予定していましたが、今回の下方修正を受けまして、40円に据え置かせていただきます。結果としまして、昨年実績と同じ年間配当金80円を想定しております。

下期以降に向けて

下期以降の取組みについて説明させていただきます。
秋田の構造改革はほぼ予定通り進んでおります。一定の成果を上げつつありますが、世界の市場環境は非常に厳しいものがあり、今後もより一層厳しくなることが想定されます。おそらくこの状況は、短期的な回復は望めないであろうと認識しております。当社としましては、この様な状況の下でも利益成長を実現するために、社内的には既に非常事態を宣言し、より一層のコスト管理を徹底した収益力の改善という方向に、経営の舵を切っております。
具体的には、守りを固めるという意味で、以下の3つの施策を重点的に実施してまいります。1点目は、昨年から実施しております構造改革を確実に実行し、セラミックコンデンサなどの受動部品中心に、収益力の改善を実現してまいります。2点目に、設備投資は一時的にすべて凍結し、電子部品市場全般の動向や、個々の客先状況及び投資回収の実現性を今まで以上に厳しく精査した上で、必要と認められる設備投資のみを実施してまいります。3点目は、従来よりコストダウンを努力してきましたが、購入設備、購入資材のコストダウンをより一層推進してまいりたいと思っております。
守りを固める一方で、攻めの部分としましては、従来より申し上げております受動部品、特にスマートフォンやタブレット向けの高周波部品では、販売を伸ばしながら収益性を改善してまいります。諸々の事情によりまして、当初想定より1四半期遅れることになりますが、第3四半期以降、高周波部品の販売がスマートフォン向けを中心に伸びてまいりますし、来期にかけましては顧客基盤の拡大も期待できる状況にあります。同時に、当社が得意としている薄膜技術を応用した電源インダクタなど、薄膜部品の品揃えも広がりつつあります。今後は、さらにこの分野を拡大させていこうと考えております。
事業環境は非常に厳しい状況ですが、今まで以上にしっかり守りを固めつつ、伸びる市場、出遅れていた市場に対して新製品を供給し、会社として収益力の改善を図ってまいりたいと思います。

以上で私の説明を終わらせていただきます。