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[ 2007年3月期 通期 連結決算説明会 ]連結業績概要

取締役 執行役員 経理部長 江南 清司

取締役 執行役員 経理部長 江南 清司

社長報告を受けまして、若干補足させていただきます。お手元の決算短信に沿って説明いたします。

14ページの連結損益計算書をご覧ください。社長報告のとおり、1つには、デジタル家電を中心にした受動部品に引き続き旺盛な需要があったこと。2つ目に、大きなお得意先を失ったという逆風の中、HDD用ヘッドががんばってくれたこと。3つ目に、記録メディアの構造改革の効果。これらに支えられて、終わった期の営業利益は796億円で、前期比191億円増加しました。
この内容ですが、プラス要因として、操業度、品種構成を含んだ売上増加が436億円、原材料値下げが160億円、合理化コストダウンが205億円、為替変動差益は、米ドルが3円65銭、ユーロが12円19銭円安に働き61億円のプラスで、合計862億円。利益減少要因は、売価値引きが609億円、販売管理費の増が62億円で、合計671億円。差し引き191億円の増加となりました。

終わった期の構造改革費用は70億円で、前期の142億円と比較すると72億円少なくなっています。その意味で、前期比較は別の面から見たプラス要因となります。終了した期の営業利益見込みについて、常々820億円と申し上げてきましたが、796億円にとどまっています。これは、減価償却費と開発費が第3四半期比較でそれぞれ10億円ずつ増えたことと、もう1つ、構造改革費用は41億円を予定していましたが、29億円膨らんで70億円、第4四半期に35億円発生した。これらの理由によります。

構造改革費用が膨らんだ理由ですが、体質改善を優先させていただきました。体質改善を見込んだ要因として、構造改革を行う中で事業用資産から売却用資産に変わった資産について、評価を含めて整理した分が13億円、非RoHs製品の処分が6億円、残りは製造ラインの改革に伴う設備処分で11億円となっています。それから、連結損益計算書にはリストラ費用として5億円だけ載せていますが、2006年3月期に実施した記録メディアの欧州を中心とした構造改革の、先期から今期にずれこんだ分だけを取り上げいます。加えて、会計上リストラ費用と認識できる部分に限定しているため、一時費用のすべてがここに含まれているわけではありません。営業外損益は先期に比べて35億円ほどプラスになっています。これは、運用資金が増加したことと、世界的な金利の上昇、もしくは高止まりの状況にある中で受取利息が増加したことに起因しています。

税前利益と法人税の関係を見ていただきますと、前期は税前661億円に対して法人税が211億円、これは31.9%に当たります。当期は税前887億円に対して法人税170億円で、19.2%に相当します。そういう意味では、税率が非常に低くなっています。この1つの要因は、かねがね複数進めていた移転価格事前申請(APA)が、3〜4年の歳月を経てここで決着をみたことにあります。この間税金等を積んでいましたが、今まで積み立ててきた税金が不要になったことによる戻しや、有利な決着をみた中で税金が減少したことになどによって、税金が少なくなっています。以前、移転価格税制で213億円、所得の更正を受けたことがあり、この部分については異議の申し立てをしているところですが、これとは全く別の移転価格に関わるAPAが決着したことによるプラス分です。もう1つの要因は、2006年3月期に記録メディアの欧州工場のリストラをして大きな損失が出ましたが、これについて、通常は繰延税金資産にできるため、税後利益にストレートに影響されずにすみますが、将来の利益で回収できないだろうということから、前期は繰延税金資産をとらずにストレートに落とした部分がありました。今期はそれがないため、先期と今期を比較すると税金面で非常に大きな差があったということです。

13ページの貸借対照表をご覧ください。総資産が9,893億円で前期比658億円増加しています。前期3月末日レートと終わった期の3月末日レートを比較すると、米ドルは117円47銭が118円05銭と若干の円安、ほぼ同じ水準です。ユーロも142円81銭が157円33銭と約10%、15円ほど円安に働きました。この関係で、海外資産の円換算影響額が89億円プラスに働いて、これを含めて総資産658億円の増加となっています。現金および現金同等物は2,892億円です。終わった期の活動で言えば、純利益701億円、固定資産の償却額653億円をベースに、片方で固定資産投資704億円や配当金の支払い132億円を吸収して、501億円キャッシュが増えています。現金および現金同等物と、その下の短期投資。これも実質現金ですが、両方を足すと残高が3,000億円を超える水準まできています。

資本の部を見ていただきますと、前期7,024億円が今期は7,627億円と、603億円増加しています。資本の部の中のその他の包括利益(損失累計額)が41億円よくなり、178億円まで減っています。この中身ですが、外貨換算調整額が円安で44億円改善して167億円のマイナス。年金債務調整額は損が3億円ほど増加してマイナス29億円、有価証券の未実現評価益が1億円増加して、累計で18億円という内訳になっています。

短信のトップページに戻ってください。最下段に売上高の内訳がございます。先ほど社長から、セグメント別の数字並びに営業概況の説明がありましたが、製品別の構成割合と前期比売上高伸び率の数字を申し上げます。

電子素材部品部門は、全社に占める構成割合が88%、前期比伸び率10.3%。この部門の中で、「電子材料製品」の全社に占める構成割合は23.1%、前期比10.2%アップ。電子材料製品中のコンデンサの構成割合は69%、前期比12.5%アップ。フェライトおよびマグネットの構成割合は残り31%、前期比5.4%アップ。

「電子デバイス製品」の全社に占める構成割合は23%、前期比28.1%アップ。電子デバイス製品中のインダクティブ・デバイスの構成割合は39%、前期比19.9%アップ。高周波部品の構成割合は5%、残念ながら前期比9.6%のダウンとなっています。パワーシステムズその他の構成割合は56%、前期比39.9%アップ。

「記録デバイス製品」の全社に占める構成割合は35.4%、前期比3.5%ダウン。記録デバイス製品中のHDD用ヘッドの構成割合は96%、前期比2.4%ダウン。その他各種ヘッドは構成割合4%で、前期比25.4%のダウン。

「その他電子」は全社に占める構成割合6.5%、前期比55.5%のアップです。

次に記録メディア製品ですが、全社に占める構成割合12%、対前期比伸び率3.9%ダウン。記録メディアシステムズ製品の内訳ですが、オーディオテープの構成割合が4%にまでダウンし、前期比20.2%ダウン。ビデオテープは構成割合17%、前期比19.4%ダウン。オプティカル、光関係の構成割合は53%、前期比1.7%のアップ。データテープその他の構成割合は26%、前期比1.2%のアップとなっています。

前社長の澤部が、「ヘッドとメディアはオントップと考え、電子部品を基盤にした収益構造を構築したい」と申しておりましたが、メディアにおいてはコンシューマービジネスの譲渡が決まり、HDD用ヘッドも厳しい業界再編に直面する中で売上を落とした。そういう状況下でこれらの増減を見ると、電子部品を中心になんとか増収増益を確保できたということで、HDD用ヘッドを含めた3本柱、あるいは4本柱の収益体制が、徐々に整いつつあると認識しております。

減価償却の税制が変わり、それについて、皆さんから説明がほしいというリクエストがありましたのでご説明します。
法人の減価償却制度の改正に伴う当社への影響ですが、2007年3月31日以前は、当社は従来から有税で1円まで償却していましたので、P/Lへの影響はないと認識しています。4月1日以降に取得する分については早期償却ができます。そういう意味では償却額が増えることになりますから、影響はあると言えます。ただ、当社はSEC基準を採用しています。SEC基準の償却年数は、法定の耐用年数ではなく経済的耐用年数で償却するという考え方をとっています。したがって、特段経済的耐用年数が変わったわけではないので、今回の変更は、SEC基準に従った連結決算上は基本的には認められないと会計士から聞いています。その意味で、今のところ連結決算上への影響はないと認識していますが、税金部分だけは影響が出ると思います。そういう認識に立った連結業績予想になっています。

最後になりますが、資本効率を改善し株主還元水準の向上を図るため、400万株の自己株式の取得を実施するということを、本日決算短信と一緒にリリースさせていただきました。澤部はIRで常々、「現金残高が3,000億円レベルになれば考える」「3,000億円ぐらいまではボラティリティが激しい事業では現金が必要だ」と言ってきました。先ほどお話ししたように3,000億円台に乗り、新社長の上釜もその考え方を踏襲して、企業価値の向上に努力し、株主還元水準の向上のための施策を実行していくことの意思表示だとご理解いただければと思います。決算短信8ページに配当の状況が出ていますが、期末配当金を従来の50円から10円引き上げて60円にします。年間110円で、前期比20円の増配です。2008年3月期は60円・60円で120円を予定しています。これは、少しずつでも配当を増やし、株主還元をしていきたいという同様の趣旨からです。

以上です。どうもありがとうございました。

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