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[ 2006年3月期 中間期 連結決算説明会 ]2006年3月期 中間期 連結業績概要および通期の見通しについて

代表取締役社長 澤部 肇

代表取締役社長 澤部 肇

本日はご多忙のところ、私どもの2006年3月期中間期決算説明会にご出席いただきありがとうございました。平素はいろいろとご支援を賜り厚く御礼申し上げます。

当社2006年3月期上期の業績からご報告いたします。連結の損益です。売上高は前年同期比10.4%増の3,504億円、営業利益は前年同期比1.1%増の281億円、税引前利益は前年同期比6.5%増の316億円、中間純利益は前年同期比9%増の217億円でした。期初に立てた計画、売上高3,258億円、営業利益256億円をクリアし、前年同期比増収増益で決算を締めることができました。1株当たりの利益は、前上期150円11銭から9%増加して163円84銭、1株当たり純資産は4,615円44銭から、当期は5,058円27銭となりました。

次に部門別売上高についてご報告いたします。
当社は電子素材部品部門と記録メディア部門の二つに分けて開示しています。
電子素材部品部門ですが、前年同期比15.2%増の3,007億円でした。上期のエレクトロニクス市場を振り返ってみると、第1四半期の前半は第4四半期の低調な市場が続いていましたが、少しずつ回復の傾向を示しています。第1四半期の後半に入りますと、明らかな携帯電話やPC向けの需要が拡大し始めました。
当初、PC並びに携帯電話は5、6%の年率成長を前年に対して見ていましたが、昨今ではPCは10〜12%、携帯電話では13〜15%程度の成長を見込まれています。さらにデジタル家電も第2四半期から非常に強い動きが出てきました。部品需要は旺盛になっています。
HDD(ハードディスクドライブ)需要は前年の下期から拡大の流れを引き続いておりまして、当上期も好調でHDD用ヘッドの需要も堅調でした。カーエレクトロニクスの部品需要についても自動車の電装化が進みまして、着実に増加しております。

製品別にブレークダウンします。
電子材料製品グループの売上高は、前年同期比5%減の861億円でした。コンデンサは、第1四半期後半から携帯、PC向けの需要の回復はありましたが、当社特有の製造上の問題が響き、回復した需要をフルに売上に結びつけることができず、前年同期比10%の減収となりました。フェライトはブラウン管テレビの需要減により減収となりましたが、マグネットはHDD用、あるいはカーエレクトロニクス用でも安定した伸びを示し、その結果、フェライト・マグネットは前年同期比4%の伸びとなりました。

電子デバイス製品グループの売上高は、前年同期比6%増の610億円となりました。この部門は3つの製品群に分かれております。インダクティブデバイスは、情報家電、ネットワーク、カーエレクトロニクスのいずれに分野においても増収を達成し、前年同期比8%アップとなりました。高周波部品は、無線LAN向けの部品は好調でしたが、携帯向け部品の価格下落と、一部お客様の販売未達により9%の減収となりました。電源およびその他については、情報家電向け、産業市場向けの電源の伸び、センサ・アクチュエータも携帯向けの売上高が増大し、前年同期比7%の増収となりました。

記録デバイス製品グループの売上高は、前年同期比36%増の1,403億円となりました。この部門はHDD用ヘッドとその他のヘッドに分かれています。HDD用ヘッドですが、昨年上期はHDDメーカーの在庫調整もあって低調でした。下期に入り需要が拡大し、今期に入ってからドライブ用途の拡大と相俟って、旺盛な需要が継続しております。マーケットシェアも前年同期29%から35%に増大し、売上高も前年同期比40%の増収となりました。その他のヘッドは、光ピックアップが得意先の生産調整により前年同期比11%の減収となりました。

その他の電子部品の売上高は、前年同期比46%増の134億円となりました。これは、ディスプレイ等の新規製品の拡販によって増収となりました。

次に電子素材部品部門を市場分野別に見てまいります。
全体の構成比67%を占める情報家電分野は、ストレージ関係の売上の増大により前年同期比23%増。構成比9%を占める自動車分野は、電装化の伸展により前年同期比12%増。高速大容量ネットワーク分野は、コンデンサの伸び悩みを、マグネット、インダクターでカバーできず2%の減収となりました。

次に記録メディア製品部門です。
売上高は前年同期比12%減の497億円となりました。この結果、全社に占める売上構成比も前年同期の18%から14%まで落ちています。オーディオテープ、ビデオテープ等のアナログ製品の減収をDVD等の光メディアやコンピュータのバックアップテープでカバーしきれず減収となりました。

売上高を地域別に見てまいります。
国内売上高は1.8%の減少、アメリカ向けは1%の減少。いずれも記録メディア製品部門の減収によるものです。欧州は9%の減少となりましたが、記録メディア製品部門に加え、電子素材部品部門が減収となった結果です。アジアは25%の増加になりましたが、主としてHDD用ヘッドの増収によるものです。この結果、海外売上高は前年同期比15%増の2,643億円となりました。海外売上高比率も前年同期比72.4%から3%増加し、75.4%となりました。

次に連結営業利益です。中間営業利益は前年同期から1%増の281億円となり、3億円の増益となりました。その要因は、売上および品種構成の改善によるものが184億円。資材の値引き、合理化、経費の削減等々で224億円。一方、売価値引きが10.3%、403億円のマイナス要因となりました。為替の変動は、1USドル109円80銭から109円50銭とほとんど変わりありませんが、地域別の変化等もあり、約2億円のマイナス要因で、差し引き3億円の増益となりました。

営業利益の部門別損益です。
電子素材部品部門は、電子材料の減収減益を、電子デバイスと記録デバイスの増益および収益体質の改善でカバーし、当中間期の営業利益は前年同期比15億円増の323億円となりました。
記録メディア製品部門は収益力のある磁気テープの減収に加え、光メディア製品は増収ではありましたが、プロダクトミックスの悪化、売価値引きの影響で、前年同期比12億円悪化しマイナス42億円でした。これは構造改革費用13億円を含んでおります。
光メディア製品のDVDについては、先期のような大幅な市場下落は収まり始めていますが、それでもまだ前年同期比で50%の下落になっていることに加え、製品ミックスの悪化に歯止めがかからず、収益性が計画比悪化しました。
今期の構造改革の進捗は当初計画に比べて遅れ気味ですが、今期計画した全体の構造改革プログラムは下期のできるだけ早い機会にやり遂げ、この事業の収益体質を計画レベルまで改善し、来期につなげていきたいと考えています。

次にキャッシュフローです。
フリーキャッシュフローは前年同期比100億円から365億円減少し、マイナス265億円となりました。これは、設備投資の増加に加え、企業買収等の投資が増加したことによりますが、通常の資産効率は落ちておりません。棚卸資産保有月数は前年同期比1.65カ月が1.48カ月に改善しています。有形固定資産回転率も、前年同期の3回転から3.14回転になっています。売掛債券保有月数は、前年の2.7カ月から2.77カ月と若干悪化していますが、ここへきて特にHDD用ヘッドの売上が伸び、為替の影響を約49億円受けておりますので、これらを除くと2.68カ月の保有月数となります。

単独決算についてご報告いたします。
売上高は前年同期比2.8%のマイナスで、1,631億円となりました。営業利益は前年同期比2.8%増の59億円。経常利益は前年同期比26.2%減の164億円。中間純利益は前年から172億円減少しマイナス13億円となりました。経常利益の減少は、主に海外子会社からの受取配当金の減によるものです。純利益の減はこれに加え、過年度法人税119億円を計上したことによるものです。移転価格税については現在異議申立中です。
中間配当金は、当社の配当基本政策に基づき、1株につき30円から10円増加して40円とさせていただきます。

次に2006年3月期通期の見通しです。
連結損益ですが、売上高は前年同期比10%増の7,250億円、営業利益は前年同期比14%増の680億円、税引前利益は前年同期比19%増の725億円、当期純利益は前年同期比53%増の510億円です。
この見通しについては、先般発表したラムダグループの電源事業を織り込んでおります。ラムダパワーグループは10月から当社の連結対象になりますので、電源事業の追加で、下期は約250億円の増収効果を見込んでおります。なお、下期の為替レートは期首計画どおり1USドル100円を想定しています。今上期の実績は109円52銭でした。

2006年3月期上期は、携帯電話、PCの需要が戻ってきました。デジタル家電も数量的に拡大しています。また、自動車分野の電装化率がコンスタントに向上していること等々により、一般電子部品、すなわち電子材料、電子デバイスとも、月を追って受注が拡大する傾向を示しております。また、HDDは民生用途の拡大、ノートブックの伸長によって相変わらず好調を維持しています。このような環境において、前年はオリンピック特需があったにもかかわらず、前年同期比10%の増収を達成することができました。
しかしながら、問題がなかったわけではありません。コンデンサ需要は生産上の混乱により、市場環境の良さをフルに業績に反映することができませんでした。昨年から取り組んだ生産性の向上施策は当初の目論見からずれて、生産性、歩留まりの悪化となり、さらに強い需要に何とかに対応しようとする焦りが混乱を招き、シェアも一部失いました。しかし、ようやく製造上の問題点は解決にこぎつけました。下期は販売の回復、収益の改善に拍車をかけてまいります。

問題の記録メディア事業については、現在実施中の構造改革が、地域社会との関係等もあり計画に対して遅れ気味ではありますが、今期中には一応の目処をつけ、第4四半期には赤字を脱却し、引き続いて大幅な改革を進めて収益改善を急いでまいります。
また、今中間期もHDD用ヘッドに引っ張られた決算となりました。ノンIT、すなわちサーバ、PC以外の民生用市場が伸び、私どものマーケットシェアも、上期平均で前年の29%から35%に増加しています。したがって、売上高も前年同期比40%の増収となりました。
今後もモバイル用の動画市場の拡大等が見込まれますし、市場はさらに拡大していくと考えられます。TMR、垂直記録ヘッドが増えてくる来期は、HDDメーカーとの一層の緊密な関係を構築し、40%のマーケットシェアを目指します。

また、このところ低下している成長力を、いかに強化していくかが私どもの大きな課題です。小型、高性能、省エネ、省資源、環境対応、廉価といった、市場に要求される製品を当社の要素技術を活用し、タイムリーに供給していくことが成長の原点となり、電子素材部品業の特徴を出せるチャンスであると考えております。
その管理手法として、ナンバーワン製品比率、新製品比率を設定しています。ナンバーワン製品比率は51%、新製品比率は34%まできております。これにヘッドを入れると新製品比率は58%になりますが、今後もこの強化拡大に注力してまいります。
今上期は電源事業のラムダパワーグループ、電池のATL社の取り込みを行いました。自ら開発し、製造、販売して成長していくことが本筋と考えますが、事業戦略領域の成長を加速し、優良なCEOが得られ、その事業の価値を評価できる地続きの事業である場合はM&Aも選択肢の一つと考え、今後も積極的に検討してまいります。
電源事業は、インダクティブデバイスと同様に第三の柱になると考えています。それらはコアとなる材料が私どもの得意とするフェライトであり、さらなる市場の成長が期待できるからです。社内の電源事業は現在構造改革を実施中ですが、産業用電源に強いラムダパワーグループを取り込み、成長を加速していきます。開発生産体制をより効率的なものに再構築し、中期的には電源事業で2桁の利益率を目標とします。
二次電池の分野においても、ATL社の製品開発力に当社の材料技術を付加することにより、エネルギー密度の高い製品を開発し、ニッチ市場で競争力のある、特徴のある製品を拡大していきます。また、両社の材料技術、製品開発力を活かした新たな部品事業への拡大も可能となります。材料開発は時間もかかり、ヒット率のあまり高くない地味なものですが、市場との距離をできるだけ詰めて、地道な開発を精力的に行います。
激しく変化し、本物しか生きられない、変化に対応できるものしか生きられない環境なればこそ、今後も当社のコア技術となる材料、プロセス、評価・シミュレーション技術に磨きをかけ、市場の要求する製品を他に先駆けて提供できる体質づくりを最重点課題としていきます。この課題を突き詰めていくことで、他社の追随を許さぬ真のeマテリアルソリューションプロバイダの実現を図っていくことが、当社の企業価値を高めていくと考えております。

米中両国のバブル経済に引っ張られてきたマクロ経済ですが、原油価格を始めとする素材価格の高騰により不安度がますます増えています。中国元の切り上げの動きは、いったん収まったような感もありますが、元および円高への圧力は以前と変わらないと認識しております。さらに、現在きわめて旺盛な電子部品の受注は、年末年始の最終需要が気になるところです。

こういった先行不安はありますが、下期も課題を克服し、何とか初期の目標を達成し、株主各位様の信頼に応えていかなければならないと思っております。中期的にも、できるだけ早い機会に高収益を再現できる企業となり、ステークホルダーの皆様の期待に応えるために、営業利益率15%を中期的に実現することを目標にしていきたいと思います。構造改革の推進、成長力の強化をさらに進め、エキサイティング・カンパニーに向けて、一つずつ着実に進めてまいりたいと思います。引き続きご支援ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

ありがとうございました。

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