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[ 2005年3月期 中間期 連結決算説明会 ]2005年3月期 中間期 連結業績概要と通期の見通しについて

代表取締役社長 澤部 肇

代表取締役社長 澤部 肇

本日は集中日でお忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございます。また、平素はご指導を賜り厚く御礼を申し上げます。

さっそく、2005年3月期上期の連結業績からご報告申し上げます。
損益概況です。売上高は前年同期比0.8%増の3,188億円、営業利益は前年同期比11.9%増の269億円、税引前利益は15.2%増の288億円、中間純利益は前年同期比3.2%増の199億円でした。1株当たり中間純利益は150円11銭、1株当たり株主資本は4,615円44銭でした。6カ月を経過した段階ですが、全体としては、期初の計画である売上高3,177億円、営業利益245億円にほぼ沿った形で中間決算を締めることが出てきました。

次に、部門別売上高についてご報告申し上げます。
2つの部門に分かれているうちの1つ、電子素材部品部門は、前年同期比3.1%増の2,624億円。第1四半期のエレクトロニクス市場は、ご承知のように、デジタル家電が非常に好調でした。携帯電話も前期第4四半期に引き続き好調でした。しかしながら、第2四半期に入ると、携帯電話、PC市場がやや鈍くなり、また、デジタル家電もオリンピック後は市場の勢いがなくなった分だけ価格下落圧力となりました。こうした市場背景のもと、当社は、電子材料および電子デバイス部門、すなわち一般電子部品の売上高を伸ばすことができました。

電子素材部品部門を、製品別にブレークダウンします。
電子材料製品は、前年同期比11%増の910億円です。
「コンデンサ」は、デジタル家電製品の伸びや携帯電話のカラー化・カメラ搭載等の高機能化で売上高を伸ばし、売価下落や為替の影響を吸収して、前年同期比13%の増収となりました。フェライトはデジタル家電向けトランス・電源や情報通信機器向けのコアが伸びたこと、そして、マグネットはカーエレクトロニクスやPC関連で販売を伸ばせたことで、「フェライトおよびマグネット」は前年同期比6%の伸びとなりました。

電子デバイス製品は、前年同期比10%増の575億円です。
「インダクティブデバイス」は、デジタルAV市場の伸びや携帯電話の高機能化によって売上高を拡大いたしました。さらに、CAN-BUSをはじめとするカーエレクトロニクスも伸び、前年同期比11%アップとなりました。「高周波部品」は、ワイヤレスLANの伸びがあったものの、中国の携帯電話の在庫調整等で微減収となりました。「電源およびその他」は、情報家電向けや産業機器向けDC-DCコンバータおよびDC-ACインバータの好調、PC関連向けのセンサ・アクチュエータの売上高が増加し、前年同期比12%増加となりました。

記録デバイス製品は、前年同期比7%減の1,033億円です。
「HDD用ヘッド」は、私どものお得意様であるウェスタンデジタル社のヘッド内製化や、HDDメーカーの在庫調整等によって、売上高は前年同期比6%の減収となりました。マーケットシェアも前期の33%から29%に落ちました。このHDD用ヘッドについては、後ほど詳細をご報告申し上げます。その他のヘッドは、光ピックアップが得意先の生産調整により16%の減収になりました。

IC関連その他は、前年同期比28%増の105億円です。半導体が通信関連機器向けを中心に減収となりましたが、産業機器向けの設備や部品等が増加して増収となりました。

電子素材部品部門を、市場分野別にブレークダウンします。
構成比63%を占める情報家電分野は、2%の減収となりました。これは、先ほど申し上げたHDD用ヘッドの減収が主因です。構成比9%の自動車分野は、電装部品の増加により5%の増収となりました。構成比10%の高速・大容量ネットワーク分野は、携帯電話用部品の増加により16%の増収になりました。その他は構成比18%ですが、産業機器向け部品の増加により前年同期比16%の増収となりました。

もう1つの部門である、記録メディア・システムズ製品部門についてご報告します。売上高は、前年同期比9%減収の564億円でした。「オーディオ」、「ビデオ」等のアナログ製品の減収とソフト関連子会社の売却による売上減を、DVD等の光メディアでカバーしきれずに減収となりました。

もう1つの部門である、記録メディア・システムズ製品部門についてご報告します。売上高は、前年同期比9%減収の564億円でした。「オーディオ」、「ビデオ」等のアナログ製品の減収とソフト関連子会社の売却による売上減を、DVD等の光メディアでカバーしきれずに減収となりました。

次に、連結営業利益についてご報告申し上げます。
前年中間期の営業利益240億円から当期中間期は29億円増えて269億円、すなわち12%の増益でした。その要因は、売上増加および品種構成の改善による250億円の増加、歩留まり向上・資材値引き・経費圧縮等の合理化で166億円の増加が増収要因です。一方、売価値引きが9.7%で342億円のマイナスと、1米ドルが前年118円から110円の円高になった為替の影響による59億円のマイナスが減収要因です。さらに、その他として14億円のプラス要因があり、差し引き29億円の増益となりました。

これを部門別にブレークダウンいたします。
電子素材部品部門は、記録デバイス製品の減収減益を、電子材料、電子デバイス製品の増収および収益体質の改善でカバーしました。前年同期比41億円増の299億円です。一方の記録メディア・システムズ製品部門は、収益力のある磁気テープ製品の減収に加え、光メディアは増収にも関わらず売価の急落や第1四半期における光メディアの過剰在庫の処理費用がかさんだため、前年同期比12億円悪化し、マイナス30億円となりました。
期初の計画に対して未達になったわけですが、この主因はDVD製品の売価の大幅下落です。計画時点では、今上期6カ月間で20%の下落を見ておりましたが、実際は40%強の下落になりました。金額で申し上げますと、34億円の売価ダウン予定が65億円になり、収益を大きく悪化させました。下期に入り、この記録メディア製品の収益改革を急ぎます。販売体制、製造の生産性向上、SCMの改善、在庫の正常化等を行い、早急に収益体質の改善を図りたいと存じます。

次に、キャッシュフローです。フリーキャッシュフローは、前年同期比335億円から242億円減少して93億円となりました。これは、HDD用ヘッドならびにコンデンサ等の設備投資の増加が58億円。売上債権増加が52億円ありましたが、その内為替換算による影響が49億円ですので、実質的には手持ち月数は悪化しておらず2.7カ月です。それから、棚卸資産の増加が101億円、その内為替換算による影響が26億円。また、第3四半期初めにちょうど中国の国慶節がございましたので、そのために在庫を40億円ほど意識的に積み増しています。この66億円の異常要素を除くと35億円の増加になります。内訳はHDD用ヘッドで20億円、一般電子部品で15億円です。合計35億円の増は0.1カ月分に相当します。10月の売上増加対応分ですので、10月末には適正在庫に戻ると思っています。
また記録メディア・システムズ製品は、為替換算の影響を除くと、2004年3月期末の在庫水準である2.2カ月に戻っています。

次に、単独決算です。売上高は前年同期比10%増の1,677億円、営業利益は前年同期比436%増の57億円、経常利益は360%増の222億円、中間純利益は1,309%増の159億円でした。営業利益の改善は、コンデンサ、インダクティブデバイスの増収による利益の増加です。経常利益の改善は、子会社からの受取配当金86億円、為替差益23億円が主なものです。中間配当金は、1株につき前年の25円から30円とする予定です。

2005年3月期の通期見通しです。連結見通しは、期初に発表したものと同額とします。すなわち、売上高前年比3.2%アップの6,800億円、営業利益10.5%アップの600億円、税引前利益11.5%アップの620億円、当期純利益10.4%アップの465億円を見込んでいます。上期は当初計画を若干上回りましたが、下期に入ってマクロ・ミクロともに環境は不透明度が増してきました。したがいまして、当初計画の達成を目指してまいりたいと思います。なお、為替レートは期首計画どおり1米ドル105円を想定しています。上期は109円80銭でした。

2005年3月期の中間期について、まとめます。
一般電子部品、すなわち電子材料、電子デバイスが、デジタル家電の普及等で市況が堅調の中、大幅な増収増益となりました。HDD用ヘッドと記録メディアの減少を補い、営業利益は12%増益となりました。この一般電子部品では、テーマとしていた新製品比率も、前期の24%から30%に向上しました。合理化とともに収益性の改善に寄与しております。
HDD用ヘッドは、ウェスタンデジタル社のヘッド内製によって、6%減収となりました。また、80GB/Pの寿命が延びたことにより売価ダウンも非常に厳かったのですが、売上高、利益とも当初の計画は達成しております。今後も製品寿命の長期化、あるいはノンIT製品の拡大により、価格引き下げ圧力は強くなると思います。それに対応した収益体質の構築ならびにタイムリーな新製品の開発により、収益の向上を図りたいと思います。

本決算の問題点は、記録メディア・システムズ製品部門の未達です。この原因は、1つにはDVD用メディアの価格下落スピードの読み違いです。計画では6カ月で20%ダウンと見ていましたが、40%強になってしまったことです。もう1つは、第1四半期の在庫増加等も含めて、販売機能を含めた変化対応の遅さです。早急に、収益構造を含めた体質改善を行ってまいります。

マクロ経済もエレクトロニクス産業も、ここにきて短期的には悲観的な見方が多くなってきたように思います。原油価格の高騰や、米国・中国経済の先行きに対する警戒感もありますが、殊に気になるのは、強いドルを堅持して借金により経済拡大を図ってきたアメリカに政策変更が起こるか否かという点です。強いドルをギブアップということになると為替に大きく影響しまので、この辺を心しながら下期を進めたいと思います。

当社においては、第2四半期に比して第3四半期は受注が増えています。例年の第3四半期に比べると、やや勢いはがないようにも思いますが、年末商戦の受注増に加え、欧米系携帯電話メーカーが攻勢に出始めたこと、台湾系PCメーカーやHDDメーカーの在庫調整が一巡したことによって、受注は増加しています。問題は、その持続性がどれだけあるかということで、第4四半期に若干の調整局面を覚悟しなければいけないとも思っています。
エレクトロニクス産業は、短期的には好不調を繰り返しながら、長期的には成長力を十分に持っていると考えます。ブロードバンドやデジタルコンバージェンス化が、いよいよ具体的になってまいりました。市場が要求する小型、高性能、環境フリー、省エネ、廉価といった要件を満足する新製品を、当社の要素技術を駆使してタイムリーに供給してまいります。

携帯電話の多機能化に対応した静電破壊対策用の小型チップバリスタ、車載LANのノイズフィーターなど、新しいマーケットの立ち上がりに合わせて、新製品が業績に寄与し始めております。
コンデンサについては、さらなる大容量化、低インダクタンス化への対応が非常に重要になっています。また、当社の低損失という特徴を生かしたフェライト材料を使用した、ハイブリッドカー向けのDC-DCコンバータ、液晶用バックライト多灯型のインバータなども成長が期待できます。これらを実現するのは、低損失の高性能フェライト材料です。この材料を活用したトランスで、地球環境にやさしい省エネ化への貢献も果たしていきたいと考えております。
加えて、UWB通信への対応、あるいはRFID関係のソリューションの提供など、ユビキタス社会に役立つ製品群が控えています。これらは、いずれも当社のコア技術である材料技術、積層薄膜技術などのプロセス技術、ならびに評価シミュレーション技術がキーになります。現有のコア技術の融合・進化により、本格的なユビキタス社会でキー部品のサプライヤーとなるべく、必要な研究開発推進のための投資を積極的に行います。

営業利益率は多少改善しましたが、目標とする2桁の利益率にはまだ至っておりません。やるべきことをきっちりとやって、殊に記録メディアの体質改善を始めとして、一般電子部品においても低採算品の一層の収益改善を推進します。さらに、市場の求める新製品をスピーディーに開発することによって、エキサイティング・カンパニーの実現を図りますので、引き続きご支援の程をよろしくお願いします。
ありがとうございました。

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