[ 2003年3月期 通期 連結決算説明会 ]HDD用ヘッド事業の概要について
ヘッドビジネスグループ Deputy G.M. 中野 興一
ヘッドビジネスグループの事業概要についてご報告申し上げます。
最初に、ヘッドビジネスグループの2003年3月期の売上実績です。すでに社長からご報告している数字ですが、2003年3月期上期は782億円、下期が978億円で終えております。この結果、通期として1,760億円。前期に対して290億円の増加、20%のアップになります。1,760億円は、前回2月5日の決算説明会にて見通しした1,738億円に対して22億円の増加となっておりますが、この増加分は大半がHDD用ヘッドによるものです。
2004年3月期の業績見通しについては、通期で1,842億円。そのうち、上期に912億円を見込んでいます。直近では、先ほど社長からも話が出ておりましたとおり、受注が非常に好調に推移しておりますので、計画の912億円を上回る数字を達成できるのではないかと見ております。
次に、HDD用ヘッドの総需要とTDKのシェアについて報告します。2002年3月期は、PC需要は1億2,600万台、HDDの生産台数は1億9,400万台、員数は2.7個、HGAの総需要は5億2,100万個、マーケットシェアは23%でした。2003年3月期は、PC需要が2%増の1億2,800万台、HDDは13%増の2億2,000万台、員数は同じく2.7個、HGAの総需要は12%増の5億8,400万個、マーケットシェアは30%だったと見ております。2003年3月期の第4四半期ではマーケットシェア33%と、通期30%を多少上回るところで終えたと見ております。
2004年3月期は、PC需要は伸び率3%増の1億3,200万台、HDDの需要は9%増の2億4,000万台、員数は若干の減少傾向になり、2.5個と見ております。この員数の減少は、いよいよ80GB/Pが本格的に量産が開始されるという予測に基づくものです。その結果、HGAの総需要は3%増の6億個、マーケットシェアは33%を目標に進めております。この中で、2003年3月期からPCの伸び率とHDDの伸び率に差異が出ております。この原因について、私どもではNon-IT製品へのHDDの採用がいよいよ本格化してきたのであろうと考えます。Non-ITは、カーナビおよびゲーム、HDDを搭載しているビデオレコーダー等をメインと見ております。
今後のHDD用ヘッドの製品化スケジュールは次の通りです。80GB/Pが今年に入り、いよいよ本格的な量産を各社様でスタートしています。これに対応して80GB/Pへの生産シフトを加速しており、この5月および6月に、その大半の製品が80GB/Pにシフトしてまいります。
80GB/Pの次世代になります120GB/Pは、3.5インチのデスクトップの換算になりますが、各社様とも承認段階に入っております。当面、私どもといたしましては、各HDD社様のスケジュールをベースに、年内に評価を終了し、第4四半期(2004年1-3月)には量産スタートと考えております。ただし、80GB/Pの製品ライフを伸ばそうという各HDD社様の製品戦略も出てきておりますので、80GB/Pの製品ライフが今まで以上に延びるだろうと見ております。その結果、120GB/Pの量産投入時期が若干ずれる可能性があると思われますが、私どもとしては、量産に向けての承認化は、図にありますように年内を目標に進めてまいります。
なお、120GB/Pの製品対応について、3.5インチのデスクトップはGMRヘッドで対応、2.5インチおよびそれ以下のモバイル機器については、従来からご紹介しているTMRヘッドでの対応を考えております。
以上で私からの報告を終わらせていただきます。ありがとうございました。