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[ 2002年3月期 中間期 連結決算説明会 ]HDD用ヘッド事業の概要について

ヘッドビジネスグループ G.M. 上釜 健宏

ヘッドビジネスグループ G.M. 上釜 健宏

スライド1 表紙

橋本にかわりまして、今後、私がハードディスク用ヘッドビジネスについてご説明させていただきます。

スライド2 上期売上状況

まず最初に、今期上期の売上状況について説明致します。上期見込み670億円に対しまして、実績として640億円ということになりました。売上で4%の減少です。要因といたしまして、3.5インチ用40GB/Pのヘッドの商品化を有意義にできたのですが、量産立ち上げが見込みよりも若干遅れてしまいました。 これはドライブ、ヘッド両方に要因があったと思います。 その結果、マーケットシェアアップを見込んでいた40GB/Pの製品構成比が低くなり、結果としてマーケットシェアも落としてしまい、8月時点の見込みより低下しました。

スライド3 下期売上見込み

次に、下期売上見込みについて説明いたします。下期のヘッドの需要は、上期比で12%ほど減少するだろうと見込んでおります。 また、40GB/P製品がやっと主流となりまして、第4四半期ではマーケットシェアを30%台まで回復できる見込みです。結果として、下期の売上750億円を見込んでおります。
ハードディスクの需要は堅調であると見込んでいる一方、ヘッドの需要が12%減少する要因としては、40GB/Pの生産量産が本格的になると、ドライブ1台に対してヘッドが1個しか使われないというヘッドの員数減少が加速されるだろうと見込んでいる結果です。また、40GB/Pヘッドについてはお陰さまで、ノンキャプティブメーカーのほぼ全機種に承認されております。特に、OEM(得意先であるHDDメーカーがPCメーカーに対してOEMするということ)の承認を獲得することができました。これが大きな受注増につながっており、第4四半期ではマーケットシェアを30%台に回復できると見込んでおります。
その結果ヘッドビジネス全体では、下期において、上期比17%の売上増を見込んでおります。

スライド4 今期の総需要

今期ドライブの総需要、TDKのシェアということについてご説明申し上げます。景気の減速を受け、PC、ハードディスクの需要が下方修正されたことから、ヘッド需要も下方修正しました。 また、ヘッド1個/HDDが増えるということでヘッドの員数が減り、需要の減少が加速される方向だと見込んでおります。
シェアにつきましては、先ほども述べました通り、上期初22%と予測したのですが、40GB/Pの遅れで20%まで落としてしまいました。ただ、40GB/Pは本格的に量産が始まりまして、下期平均では29%まで挽回する見通しです。第4四半期におきましては30%台になる見込みです。

スライド5 容量別販売見込

次に、TDKの容量別販売見込みについてご説明させていただきます。TDKの売上数量構成は、前回8月の時点で7-9月期の40GB/Pの製品の構成比は46%と見ておりましたが、実際には先ほど言ったような遅れもありまして、36%となっております。この理由は先ほども説明したとおり、ヘッド、ドライブ両方の要因によって立ち上げが遅れたことが原因です。9月の時点におきましては、40GB/Pの製品の出荷比率は55%を達成しました。第3四半期では、68%くらいになる見込みです。さらに第4四半期では80%までなる見込みです。市場全体でみた第3四半期の40GB/Pの製品構成は、まだ半分か半分以下であって、第4四半期でようやく70%台になってくるものと見ております。
TDKの場合、市場環境は、やっと40GB/Pの製品がほぼ全面量産に入りまして、売上数量が増加して、シェアも回復できる見込みと見ております。

スライド6 製品開発スケジュール

最後に40GB/Pに次ぐ製品開発スケジュールを説明します。 現在、まさに3.5インチ用60GB/P(面記録密度で45Gbit/スクエアインチ)サンプルを客先に出して評価をいただいている最中でございます。これは、既存の技術が使えておりまして、一応良好な評価をいただいております。
次の80GB/Pは、客先によっては来期の第2四半期から量産をというお話もあるのですが、来年の9月を量産のめどとして開発を進めております。これも、技術的にはほぼ見えてまいりました。サンプル出しを、今年の12月を目処としています。 市場では60GB/Pを飛ばし、一気に80GB/Pへ移行する可能性もあることから来期はこの80GB/Pをどう制するかが、ビジネスを左右する一番のポイントになるのではないかと考えています。

以上で説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。