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[ 2002年3月期 中間期 連結決算説明会 ]市場環境変化への対応と施策

代表取締役社長 澤部 肇

代表取締役社長 澤部 肇

スライド1 表紙

2002年3月期中間決算上期決算の連結業績からご報告申し上げます。なお、中期決算の詳細につきましては、のちほど経理部長のほうからご報告申し上げますので、ここでは概要になります。

スライド2 上期の連結業績

最初に連結業績です。売上高は対前期比22.6%減の2,726億円。営業利益は前年の364億円に対し、マイナス28億円。税引前利益は前年の478億円に対し、マイナス31億円。当期純利益は対前期比94%減の18億円です。

電子材料、電子デバイス部門は、自動車あるいはアミューズメント、ゲームの需要を除きまして、全市場、全分野にわたりまして減収。特に通信関連は47%の減収でした。記録デバイス部門は、PCあるいはサーバ市場の低迷、容量の大きいほうの40GB/Pの市場普及への遅れ等により、30%の減収。記録メディア部門は、オーディオ、ビデオテープの減少を光メディア、ソフトウェア関係が補い、横這いとなりました。

営業損益は1975年11月の連結決算開始以来初の赤字となってしまいました。為替は、1USドル122円、前年同期が107円。売上では191億円、営業利益が49億円のプラス要因でした。売上の減少794億円、それに伴う操業度の悪化等によって、409億円の利益が減りました。それから、売価の変動は約7%で、これによって201億円。こういったマイナス要因を、合理化あるいはコストダウン等でカバーできず、大幅な減益となってしまいました。

中間配当につきましては、1株につき30円とさせていただきたいと思います。

スライド3 通期の見通し

次に、2002年3月期通期の見通しでございます。1USドル120円ということで想定いたしました。連結売上高は前期比19%減の5,600億円。営業利益は前年の563億円に対しまして、マイナス13億円。税引前利益は前年の645億円に対し、マイナス26億円。当期純利益は前年の440億円に対しプラスマイナス・ゼロを想定しております。

電子材料および電子デバイスの売上高は、下期は、上期横這いと見ています。
記録デバイスはPCおよびハードディスクドライブマーケットは伸びません。先ほど申し上げました40GB/Pの構成比が増加してまいりました。これに伴いシェアも増加すると考え、売上増加を見込んでいます。
記録メディアにつきましては、季節変動要因、通常ですと10月から11月は最も売上が伸びる時期ですが、これらによって増収を見込んでいます。

日頃の皆様のご支援にもかかわらず、こういった業績の悪化は、変化に対する認識の遅れ、あるいは認識してからの行動の遅れということに起因していると思います。株主の皆様をはじめ、各ステークホルダーの方々には誠に申し訳なく思っています。できるかぎり早期に、これから申し上げます収益構造改革を行い、企業価値の拡大を図ってまいりたいと存じます。
既に損益分岐点の引き下げや資産効率の向上のために、アクションは取りつつあります。当中間期におきましても連結従業員数の削減等を開始しております。これに加える形で、さらなる構造改革を検討中です。
しかし、現時点では改革の内容は未確定ですし、予想費用も確定していないため、先ほど申し上げました当期見通しにはその費用を組み入れていません。内容が確定次第、内容および予想費用について、適時開示していきます。

スライド4 損益分岐点引き下げ(1)

では次に、今回組み入れています収益構造改革、先ほど申し上げました予想損益に組み入れている収益構造改革についてご説明いたします。
今回の景気の悪化は、電子部門と極めて関係の深いアメリカの経済の低迷、あるいはITバブルの調整、中国製品の、あるいは中国経済の存在価値の拡大ということがありまして、通常の景気後退とは異なる、非常に深く長い景気後退があるのではないかと想定しています。従って、売上が伸びない状態でも収益を確保する体制を作ることが急務だと思っています。

まず、損益分岐点の引き下げです。固定費の削減を2003年3月期で300億円を計画しています。そのうち人件費削減を160億円、固定経費削減を140億円見込んでいます。
人件費の削減は、対象人員8,860名の削減を予定。国内で2,360名、海外で6,500名の削減をします。海外につきましては、すでに1,500名を削減済みです。当期中に6,380名の削減、翌期には2,480名の削減を計画しています。
削減の中身ですが、パートタイマーあるいは生産子会社の人員、あるいは正規社員等いろいろ含まれています。経費のほうは、人件費を除く固定経費約1,400億円の10%削減をしていきたいと考えています。

スライド5 損益分岐点引き下げ(2)

次に、変動費の改善です。購入資材値引きを2003年3月期に計画していますが、年間購入金額2,000億円の約10%の計画です。それから、製造歩留まりの改善、特にヘッド関係ですが、これらの改善も見込んでいます。

スライド6 資産効率の改善

資産効率の改善につきましては、マチュアード(成熟)になってきた商品、あるいは市場の変動等々で生産拠点とマーケットがアンマッチになってきているので、再編成をしていきたいと考えています。2003年3月期に向けて実施していきたいと思いますが、国内製造子会社18社の統廃合、海外製造子会社31社の統廃合を2003年3月期に向けて実施してまいります。
次に棚卸資産の削減ですが、2001年3月末に1,164億円ございました棚卸資産を、2002年3月末に1,000億円以下にしたい。できるだけ早い機会に、目標である月商の1.5カ月に向けて、さらなる削減をしていきたいと思っています。

スライド7 今後の成長戦略(1)

次は、成長戦略です。これからの我々のビジネス環境の変化としては、この表のように考えております。消費者の要求は、今までのテレビやビデオなど、物を買いたいということから、こういうことをしたい、あるいはこういうサービスを受けたいというように変化してきています。この傾向はますます強くなると思います。
ご存じのようにインターネットを介したさまざまなサービスが盛んになり、データ通信も急激に増加しています。各家庭にも各種ブロードバンド通信システムが入り込むことになりました。通信容量が急速に増加し、さまざまな通信方式がシームレスにつながる世界が目前に迫っています。

また、このごろ一息ついた感のある携帯電話ですが、利便性から、携帯電話以外のワイヤレスの通信手段が今後どんどん出てくると考えています。その1つは、ホットスポット・サービスのような、高速でインターネットにアクセス可能な、広域の無線LANサービスなどが挙げられると思います。
このように無線の利用が急速に増してくるにつれ、環境問題として電波環境が大きな課題になってくるようになりました。トータルEMCソリューションプロバイダとして、TDKの貢献できる場が広がると考えています。

スライド8 今後の成長戦略(2)

次に、中期的な技術戦略でございます。まず、ソリューション型部品ビジネスの展開ですが、TDKは当然ながら電子部品に注力していきます。そのやり方の1つは、マーケティングの強化です。お客様であるセットメーカーと同じ目線でマーケットを見て、回路をよく知ることにより、主要IC開発にデザインインし、使い勝手の良い部品やモジュールを開発いたします。リファレンス回路の採用をこれまで以上に増やしていきたいと考えています。単体の部品、あるいはそれらの集合体としてのモジュールから、ファンクションを売るようにしていきたいと思っています。

基盤技術の徹底追及について、例えばヘッドはますます密度を上げていく方向に、チップコンデンサは単位体積当たりの容量密度をより高くといった開発目標が明確になってきます。こういった製品に対しては、設計技術や高度な材料技術に加え、ナノスケールの微細加工技術など、先端プロセス技術を駆使して、常に他社をリードしていかなければいけないと考えています。そのためには、さまざまな基礎技術の蓄積につきまして、これまで以上にリソースの配分を行っていく所存です。

スライド9 今後の成長戦略(3)

次に、中国事業の再構築です。TDKはこれまで、中国を主として生産基地として活用させていただき、比較的ビジネスも順調に推移してきました。生産拠点は7カ所、販売拠点は4カ所。2001年3月期の売上は、中国で約2,000億円ありました。そのうち400億円が中国国内向け、残りが輸出です。累積投資額は約1,000億円でした。
ご承知のように、中国の品質、あるいは技術レベルが大幅に向上し、市場もベンダーをはじめますます大きくなってきました。生産基地として、第1ステップを経まして、これから巨大市場として、あるいはコンペティターとして、また人材の宝庫として、中国とどう関わっていくかということは、極めて重要な避けられない問題だと思います。
今までは生産基地としてうまくいきました。これからの中国展開をどうするかということで、このたび中国事業本部を新設しました。新たに総合的事業展開を行うようにしていきたいと考え、役員を責任者として常駐させることにしました。できるだけ短期間に具体的な施策を決めまして、近いうちに皆様にご報告できるようにしたいと思っています。

以上ご報告を申し上げます。ありがとうございました。

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