[ 2011年3月期 第1四半期 連結決算説明会 ]Q&A
- Q1. 製品別売上区分のコンデンサの内、セラミックコンデンサがどれくらいの売上構成比であったのかということと、2Q以降どんな按配で伸びそうかということについて教えてください。併せて、1Qでのセラミックコンデンサの収益改善に関してもう少し詳しく教えてください。
- A1. コンデンサの売上に占めるセラミックコンデンサの比率ですが、約65%です。セラミックコンデンサの収益改善についてですが、第1四半期は計画よりやや前倒しで黒字を達成しております。
- Q2. セラミックコンデンサに関して2Q以降受注状況に関して教えてください。
- A2. 1Qは想定以上に受注が多く、現時点では2Qにつきましても1Qとほぼ同じぐらい、3Qは4、5%受注が増えるかなと思っています。4Qについては、例年どおり、3Q比で下がる見込みでおります。
- Q3. 2Q、1Qと、売上がほぼフラットになったときの収益性は、どんな感じで出てきそうですか。
- A3. 一つの懸念事項としては、円高があります。今、我々は87円/米ドルを前提としています。2Qは1Qとほぼ同じぐらいの利益は確保したいと思っています。
- Q4. HDDヘッドは記録デバイスの中でどれぐらいの構成比なのかということ、いつものように本数ベースで出荷の動きを教えてください。
- A4. HDDヘッドは記録デバイスの中で約9割の構成比になっています。数量の指標ですけれど、114期の1Qを100としたときに、今回1Qの実績は122になりました。2Qは126ぐらいまで上がって、3Qは150を超えるのではないかと見ております。
- Q5. 本日はありがとうございました。質問が2点ございます。1点目、セラミックコンデンサは1Qから黒字化を実現されたということですが、先ほど、プロセス改善と材料の内製化というご説明をいただいておりますけれども、プロセス改善というのは、どういった改善点があるのかご説明いただきたいのと、材料内製化の比率が期末にかけてどのように上昇していくのか教えてください。それによって、2Q以降の収益性がどう改善すると私ども考えるべきなのか、ヒントをいただきたいと思います。
2点目ですが、エプコスだけを取り出したときの1Qの売上高および営業利益、あと、エプコスののれん代を教えてください。併せて、エプコスの2Q以降の見通しについてもお願いします。よろしくお願いいたします。 - A5. セラミックコンデンサのプロセス改善につきまして具体的にはご説明申し上げられませんが、各プロセスでいろいろと、材料を含めた見直しをしています。今後、主な製品について生産性をさらに改善したいと考えています。材料内製化の比率については、申し訳ないですけれどもご容赦頂きたいと思います。今後の損益の改善効果ですが、来期、再来期に向けた大きな改善という考え方で進めております。
次にエプコス1Qの状況ですが、今回セグメントを変更して、エプコスとTDKが事業を統合していく中で、受動部品という括りの中で各々の製品が統合されていますので、今までのようにエプコスとTDKという形で明確に分けることが難しくなってきて、これからもそうなっていくということでございます。そういう中で、エプコスの1Qはのれん償却費用をいれても十分な黒字になっています。のれんの償却費用は、約12億円が別途計上されています。 - Q6. コンデンサの受注の入り方ですが、まだまだタイトで全然作りきれない状況なのか、タイトの度合いが4月の説明会のときと現時点で、どんなふうに変化してきているのかご示唆いただけますでしょうか。
- A6. 直近で言いますと、8月納期の受注は弱含みのように見受けられます。これは、8月の休みも含めてある程度想定範囲内だと考えています。9月以降につきましては、1Qのような強い形でいくかどうか、現時点では見通しを申し上げるのは難しいです。
- Q7. まず、全体像を把握する上で、1Qから2Qにかけて、できれば旧製品なり、旧セグメントの流れで、増益に一番貢献するようなセグメントと、逆に、1Qから2Qに減益になるようなセグメントがあるのかどうか。構造改革費用も加味して、おさらいさせてください。2Qは増益を見込んでいるのか、減益見込みなのか、2Qの業績水準を考える上でのヒントという視点でお伺いしたいと思います。
2つ目ですが、HDDヘッドのところで、先ほど数量はいただきましたが、従来から伺っているマーケットの前提、御社のシェアを教えてください。また、記録デバイスの売上見込みについてもお願いします。 - A7. TDKグループ全体の中での1Qから2Qへの流れでございますが、まず、数量に関しては、ほぼ横ばいか、若干出荷が延びるという前提ですが、為替を87円でみていますので、損益的にはほぼ同じ水準か、為替が前提より円高に変動した分がマイナスになる可能性があると思います。構造改革費用は1Q実績で2億円、2Q見込みについても数億円程度になると思います。
HDDヘッドの売上についてご報告いたします。2011年3月期第4四半期売上実績および上期・下期の見込みですが、1Qの売上実績は717億円、上期は1,400億円と見ております。下期は1,534億円、通期で2,934億円と見ております。HDDの需要は、6億7,400万台と見ております。シェアについては、3Q、4Qにかけて、前回ご報告しましたように35%に向けて準備を進めています。2Q以降のHDD1台当たりのヘッド平均搭載個数(員数)は約3ヶ/セットで見ております。 - Q8. 最初の全体像について確認したいと思います。2Qの数量見込みの観点からすると、海外のハイテク企業も言っているように、例えば、10%とか、それなりに数量がまだ増えると思いますが、その中で、特に御社では、増収率が高いもの、逆に、マイナスになってしまうもの、そういったセグメント別の明暗はありますか。先ほど、売上はほぼ横ばいというトーンでおっしゃっていましたが、セグメント別にはどのように見てられるのか教えてください。
- A8. 記録デバイスにつきましては、1Q、2Qほぼ同じ売上です。受動部品セグメントについても、全体的なところを見ても、全体でほぼ同じ動きと見ています。
- Q9. 構造改革費用は、今年はいつかかってくるのでしょうか。
- A9. 今、上期はそんなに大きな金額は出ませんので、下期にまとまった金額を見ています。
- Q10. 年間50億円ぐらいという見込み額は変わっていないでしょうか。
- A10. 変わっておりません。
- Q11. 1点目は、4Qの実績と1Qの実績の比較ですが、営業利益で120億円ぐらい改善しておられますが、これを、セグメント、主要製品ごとに分けてみたときに、どういうところがどのように貢献して、結果として120億円改善しているという、全体の変化を教えてください。
2点目に、HDDヘッドについてです。6月にかけて急激な変化があったと伺っておりますけれども、この7月、8月にかけての状況。月次ベースでの改善の動きが現に出てきているのか、それとも、まだ低迷している中での回復見込みなのか。その辺の足下の状況を教えてください。 - A11. まず、受動部品でございますが、4Q比で80億円ぐらい改善しています。磁気応用製品については約40億円の改善です。
HDDヘッドですが、皆さんご承知のように、6月は在庫調整ということで、かなり数量が落ちました。7月、8月については、7月は緩やかな回復。8月からしっかり盛り返してくると見ております。 - Q12. そこのビジビリティ、確率という点については、だいぶ見えているという感じですか。というのは、HDDメーカーさんのガイダンスそのものは多少バラツキはあるものの、決して強いという感じではありませんけれども、御社がご覧になっているベースでは、しっかりと8月は戻ってくるという手応えがあるということですか。
- A12. あります。
- Q13. セラミックコンデンサに関して、実際の生産のほうは、1Q、2Q、どう動くのか。今期のトレンドについて、設備の稼働に合わせた生産計画を教えてください。
- A13. セラミックコンデンサの能力につきましては、4月30日に行いました決算説明会のときにお話ししましたが、前期4Qから今期の3Q末までに15%ぐらい生産能力を上げる予定にしています。1Qではその半分の7-8%の能力アップを行いました。これについては新規設備ではなくて、先ほどお話ししましたいろんな形での設備の再編成を含めた稼働率アップということになります。残りの7-8%増加部分については、今、新規投資をしておりますので、そこについては3Q末までに生産能力を増強して、先期末との比較で15%ぐらい能力を上げたいと考えております。
- Q14. 構造改革の影響についてのご質問をさせてください。具体的には、今回1Q、売上高販管費率が16.6%になっておりまして、前期水準と比べると、かなり下がってきていると思います。実額にして370億/Qぐらいです。この水準の販管費が続けられるのかどうか、あるいは、売上高比率で16〜17%を維持できるのかどうか、お見通しをいただくとともに、既に完了した構造改革が具体的にどういったことが成果として出てきているのかという点について教えてください。
2点目がセラミックコンデンサです。3Q以降に売上が、新規の投資をされて能力が上がるといったときに、事業としての固定費をどう考えればいいかという点について教えてください。投資をするので償却費が上がって、固定費が上がると考えるのが正しいのか、それとも、設備投資効率のいい投資をされるので、ポテンシャルの生産能力が上がって、固定費率はむしろ下がっていく方向で考えたらいいのか。そういった点について、ご示唆いただければと思います。 - A14. 売上高販売管理比率についてでございますが、当第1四半期は16.6%ということで、期初計画は約17%でしたので、計画どおりでございます。今後は16%ぐらいまで下げる形でチャンレンジしていきたいと思っています。1Qの販売管理費率が下がっている理由の一つとして、ここまで構造改革等で、国内外の拠点の統廃合をしていますし、システムの見直し等で効率を上げていることなどにより、16%台をキープしています。
セラミックコンデンサの固定費のご質問ですが、今後利益率を上げるに当たってと言ってもいいと思いますけれども、基本的には先ほどお話がありましたように、固定費の増加はありますが、固定比率については、売上対比で下げていきたい。全体の改善を変動費と固定費とに分けてみた場合2対1ぐらいになるだろうと思っております。 - Q15. それは例えば、トータルコストを5%ポイント下げようと思ったときに、5%ポイントを変動費と固定費で2対1に分けたいということですか。
- A15. おっしゃるとおりです。