[ 2011年3月期 第1四半期 連結決算説明会 ]受動部品事業について
取締役 常務執行役員 荒谷 真一
続きまして、受動部品についての概況をお話しさせていただきます。
受動部品事業
まず、受動部品事業でありますが、このたびから新しいセグメントとして分けることになりました。その中で、トータルで言いますと、民生機器、自動車及び産業機器など、幅広い分野で増加してます。数字につきましては、まず、2011年3月期第1四半期につきましては、コンデンサで379億8,500万円、全体の構成比は36.1%となります。先期が288億1,200万円でございましたから、増減としては91億7,300万円、31.8%の増加となっております。続きまして、インダクティブデバイス。2011年3月期第1四半期につきましては、325億1,300万円、構成比で30.9%、先期が247億5,800万円でしたから、増減で77億5,500万円。こちらも31.3%の増加となっております。その他受動部品。こちらにつきましては、高周波部品、圧電材料部品を含みますが、2011年3月期第1四半期において345億8,300万円、構成比で32.9%となっております。先期が266億5,300万円でございましたから、増減としては79億3,000万円、29.8%となります。これで合計して受動部品計としては、2011年3月期第1四半期で1,050億8,100万円、先期が802億2,300万円でございましたから、増減で248億5,800万、31%の増加となっております。こちらで見ていただくとおわかりのとおり、コンデンサ、インダクティブ、その他受動部品、ほぼ同じような増加率30%増加で推移しております。
主要製品の概況ですが、積層セラミックコンデンサ、こちらにつきましては、我々の競争力のある自動車を中心に大幅に増加しています。それから、今回のコンデンサに含まれるアルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、こちらは旧エプコスが中心になりますが、ヨーロッパが活況であること、それから、エネルギー関連が活況であることを含みまして、産業機器を中心に増加しています。インダクティブデバイスにつきましては、新型の小型製品並びに電源系の新しい製品などを開発いたしまして、自動車、通信機器、情報家電など幅広い分野で増加いたしました。その他の受動部品でありますが、高周波部品、これはSAWフィルタが中心ですが、こちらも通信機器向けに増加しております。また、圧電材料製品、回路保護製品、それから、センサ、こちらにつきましては、バリスタ、アレスタを中心に、自動車産業機器分野を中心に増加いたしました。以上が受動部品事業全体の概況です。
セラミックコンデンサ 第1四半期概況
続きまして、セラミックコンデンサについての概況をお話しいたします。先ほどの内容でおわかりのとおり、売上でみますと、コンデンサ部門が約3分の1ということになるわけですが、セラミックコンデンサに関して今までお話ししてきましたことの総括をしたいと思います。
まず、第1四半期の概況ですが、2011年3月期第1四半期における収益改善、進捗状況であります。以前もお話ししましたが、ここ1年の間に国内製造拠点を集約してまいりました。これの合理化効果が1つあります。もう1つは、生産性改善による変動費削減効果ということで、細かい工程の改善をしてまいりました。3番目が稼働率アップによる増産効果であります。今回、整流化を含めて拠点を集約してまいりましたが、そこでの設備の過不足を調整いたしまして、稼働率アップを図ることができました。その結果として、第1四半期の増産にもつながっています。4番目が受注製品ミックスの改善効果でありますが、先ほどお話ししましたように、自動車部品を中心に開発要素の高い製品ですとか、受注製品の中でも利益率の高いものを増やしてまいりました。その結果、利益の改善につなげることができました。トータルとして、第1四半期につきましては、前第1四半期と比較して、大幅な収益力の改善を図ることができました。
セラミックコンデンサ 第2四半期以降の施策
続きまして、セラミックコンデンサについて、第2四半期以降の施策についてお話申し上げます。第1番目でありますが、拠点戦略です。ここ1年間で国内の拠点の整流化を中心としてやってまいりました。今期につきましては、海外についていろいろな集約を行う予定であります。1つは、海外のテーピング拠点の集約です。8拠点をアジアを中心に4拠点にしてまいります。集約につきましては2Qでほぼ完了の予定であります。その結果として、これからの主力なテーピング拠点は中国・長安で、後工程を中心に生産の本格化をしていく予定です。2番目が製造戦略でありますが、何度かお話ししておりますように、我々としましては、新設備稼働によってプロセスを改善し、それにより増産及びコスト低減を図って行きます。もう1つ、材料費の削減につきましては、材料内製化拡大によってコスト改善を行っていきたいと考えています。3番目の製品戦略につきましては、先ほどお話ししましたような自動車向けなど開発要素の高いアプリケーション、こちらは今までどおり拡充してまいりますが、若干我々が遅れている次世代ハイランナー、この製品についても製品ラインナップを拡充してまいります。この結果、これからも成長力強化、更なる収益力の改善に努めてまいりたいと思っております。
以上、ご説明申し上げました。