サステナビリティ | 環境生物多様性への対応
基本的な考え方
TDKでは事業活動を通じて、地球環境の再生・保護に努めるなど、サステナブルな未来の実現を目指すことを私たちの果たす役割としています。生物多様性の喪失は、気候変動に次ぐ長期的グローバルリスクになっています。製品の原材料から廃棄にいたるバリューチェーンを通して、生物多様性に与える負の影響を回避、軽減、回復し、ネイチャーポジティブに貢献する活動が求められます。
TDKは、従業員一人ひとりが、生産活動にともなう環境への影響や企業活動と環境との関わりを考え、豊かな地球環境の保全に努めていくとともに、TDK環境憲章の中で、生態系保全への寄与を常に考え、積極的に取り組むことを明記しています。また、地域社会などの外部パートナーと連携した取り組みも推進しています。
関連情報
自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD) への対応
2023年9月18日、自然関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Nature-Related Financial Disclosures, TNFD)の最終提言が公開されました。TDKではTNFDが提唱するLEAPアプローチにより、事業と自然との接点を分析し、生物多様性を含む自然資本との依存、インパクト、リスク、機会の特定と評価を開始しました。
関連情報
ガバナンス
TCFD / TNFDをご覧ください。
戦略
TCFD / TNFDをご覧ください。
リスク管理
TCFD / TNFDをご覧ください。
指標と目標
TCFD / TNFDをご覧ください。
取り組み
水資源への配慮(グローバル)
TDKにおいて、水は製造活動において必要不可欠な資源であるとともに、水資源の枯渇や洪水などの影響を受けるため、水リスクの適切な把握と管理は重要事項です。地域の水リスクと生産工場における水利用状況について監視、管理を行い、製造工程における取水量の削減に努めています。
取水量の削減は「TDK環境・安全衛生活動2025」における活動項目の一つであり、水取水量原単位の前年度比1.5%改善を年間の削減目標と定めています。2023年度の総取水量は前年度比8.75%減少の15,179千m3、原単位は前年度比5.4%改善となり、目標を達成しました。
水資源への取り組みに関して、詳細はリンク先をご参照ください。
Miyawaki Forest at Nashik(TDK India Private Limited, Nashik Factory)
インドにあるNashik Factoryではナシーク遺跡に隣接する約6,000平方メートルの土地に宮脇方式※に基づいた森林帯を造成しました。これまで植樹した樹木は60種以上、10,000本以上になります。植樹された木々は、森林被覆度の改善、生物多様性の保護に役立っています。このプロジェクトは、国の森林被覆率を現在の17%から33%に引き上げるという政府目標に貢献するものです。この活動を通じ、従業員の生物多様性に対する意識向上につなげています。この森林を維持するために、Nashik Saytrees Environmental Trust(非営利団体)の協力を仰いでいます。
※宮脇方式:1970年代にすでに大都市の森林開発と緑化に取り組んでいた日本の生態学者宮脇昭氏によって生み出された手法。その土地に自生し、生態系に最適な樹種群を選定して苗木を育て、混色・密植型の植樹を行うことで、それぞれの樹木の特性を活かしながら、自然の状態をよみがえらせる手法。この手法により、森林は従来の10倍の速さと3倍の密度で成長し、30倍のCO2吸収を実現。3年で自給自足の自然林が生まれます。
”Tree For Life”, planting program(PT TDK ELECTRONICS INDONESIA, Batam / Indonesia)
PT TDKエレクトロニクス・インドネシアに近いバタム島は過去に長い乾燥に見舞われ、また数年前には森林火災が発生しました。貯水池の水位は非常に低くなり、水不足リスクが高いエリアとなっています。PT TDKは地域コミュニティの一員として、植林プログラムに参加して、水供給としての貯水池と森林生態系の活性化に協力しています。植林プログラムのテーマは "Tree for Life"。2016年以来、PT TDKは年間1,000本の森林植樹を行い、2021年からは年間1,000本のマングローブ植樹も行っています。このプログラムは地元政府との協力のもと、TDKの従業員やTDKの教育プログラムの学生も参加して実施しています。