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EMC対策部品: LC複合型EMIフィルタMEM1005PPシリーズの開発と量産

  • 定格電流は従来品MEM1608Pシリーズと比較して3.5倍の350mA
  • 直流抵抗は従来品と比較して69%低減の0.8Ωmax.
  • 製品面積は従来品と比較して61%低減 (従来品:1.6×0.8mm)
  • 使用温度範囲は、-55~+125℃と広範囲 (従来品:-40~+85℃)
EMC対策部品: LC複合型EMIフィルタMEM1005PPシリーズの開発と量産

2017年3月7日

TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、LC複合型EMIフィルタMEM1005PPシリーズ(外形寸法:L1.0×W0.5×T0.35mm)を開発し、2017年3月より量産を開始したことを発表します。

通常、スマートフォン等の無線通信帯域のノイズを除去する目的では、コンデンサやコイルを各々もしくは組み合わせてノイズ対策を講じています。本製品はこれらを小型サイズで1チップに収納し、実装面積を従来品から約61%削減したことで、部品点数の削減と省スペース化に貢献します。

電気特性は当社独自の構造設計により、従来品に比べて直流抵抗を69%低減した0.8Ωmax.としたことで低損失を実現し、定格電流は3.5倍の350mAに改善と、業界最高水準*の特性を実現しました。また、動作温度環境は-55~+125℃と広範囲での使用が可能です。定格電流の拡大と広範囲な温度対応となったため、回路設計における自由度が格段にアップします。

無線通信帯域を含む700MHz~3GHzでの挿入損失は30dB以上あり、優れたノイズ除去特性をもっています。これにより受信感度劣化に対して高い改善効果を発揮します。

当社は、今後さらにラインアップを拡充し、多種多様な無線通信機器の設計ニーズに対応していきます。

  • ※2017年3月現在、TDK調べ

主な用途
  • スマートフォン、タブレット端末
  • 通信機能を搭載したゲーム機器
  • 無線通信基地局
主な特長と利点
  • 通信機器で使用する通信周波数帯域のノイズを除去し、受信感度劣化を改善することが可能
  • インダクタとコンデンサのディスクリート実装から、1チップで省スペース化と実装コストの削減
  • 直流抵抗値を大幅に改善し、回路損失を低減させる
  • 定格電流が高いので、回路設計における自由度が上がる
主な特性
製品名カットオフ周波数
[MHz]
直流抵抗
[Ω] Max.
定格電流
[mA] Max.
定格電圧
[V] Max.
MEM1005PP251T 250 typ. 0.8 350 10
生産・販売計画
  • サンプル価格 : 20円/個(税抜き)
  • 生産拠点 : 日本
  • 生産予定 : 100万個/月(当初)
  • 生産開始 : 2017年3月
TDK株式会社について

TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品(製品ブランドとしてはTDK、EPCOS)をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2016年3月期の売上は約1兆1500億円で、従業員総数は全世界で約92,000人です。

  • ※ 主な製品は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等です。

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補足情報

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丸川 TDK株式会社
広報グループ
+81 3 6778-1055 TDK.PR@tdk.com