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[ 2024年3月期 通期 決算説明会 ]Q & A

Q1. 2025年3月期の営業利益予想は1,800億円と前期と比べて微増ですが、セグメント別の増減を教えてください。
A1. 全社で71億円の増益です。2024年3月期に発生した構造改革費用198億円と為替影響(前期1ドル=145円、今期同140円)を除いてご説明します。 受動部品は増収増益となり全社の利益を大きく底上げしています。磁気応用製品は、HDDヘッドの数量がブレークイーブンに届かないと見込んでいます。残念ながら赤字が残りますが、HDD関連製品(ヘッド及びサスペンション)の赤字は前期比で半減する見通しです。
センサ応用製品は、増収を見込んでいますが、TMRセンサの工場建設を含めた増産対応で固定費が先行して発生する影響もあり、利益はほぼ横ばいのイメージです。
エナジー応用製品は、ほぼ横ばいの売上を見込んでいます。第4四半期に急激に材料価格が低下したことによる売価低下と値引き影響が、品種構成改善等のプラス要因を打ち消しています。
Q2. 第4四半期から第1四半期の売上高及び利益の変化について教えてください。
A2. 為替前提を1ドル=140円と置いた場合の全社売上は△4-△1%と見込んでいます。為替影響を除いた場合は±0-+3%と見ています。セグメント別では、受動部品は+3-+6%、センサ応用製品は△11-△8%、磁気応用製品が△10-△7%、エナジー応用製品が+6-+9%と見込んでいます。
次に利益ですが、第4四半期に計上した構造改革費用171億円の影響と為替影響を除いた場合、全社ではほぼフラットに推移すると考えています。セグメント別には、受動部品は増収見合いの増益、センサ応用製品はTMRセンサの季節性の影響により数量が落ち込み赤字が若干増加する見通しです。磁気応用製品はHDDサスペンションの改善、HDDヘッドの操業益により、売上は減少しますが利益は若干の増益と見込んでいます。エナジー応用製品は増収と見込んでいますが、第4四半期での材料価格低下に伴う売価低下の影響が第1四半期にずれ込むことで、若干の減益と見込んでいます。
Q3. 第4四半期のエナジー応用製品セグメントの利益率は17%となっており、季節性の影響に照らし合わせて考えると高い水準です。主な理由は、材料価格の下落に対して売価がそれ程下がっていないことですか。ミックスの改善や、固定費の減少等も寄与していますか。
A3. 材料価格が低下した影響です。第4四半期に低下した材料価格の売価への反映には、若干のタイムラグがあり、今期の売価に反映されます。その分、第4四半期に対して第1四半期の営業利益は若干低下しますが、この影響を除けば第1四半期の方が収益性は向上していくと見込んでいます。
Q4. 実績(2024年3月期)での売価・数量の伸び率はどうでしたか。
A4. 2024年3月期の数量は前年比で6%伸びました。当初の計画では10%の減少と見ていましたが、中国スマートフォンを中心とした需要の増加と、当社のシェアアップ効果があり、6%程度の数量アップを実現しました。売価は数%の通常レベルの下落がありましたが、新機種の立ち上げによる品種構成の改善により、ほぼ相殺している状況です。材料価格の下落に伴う平均売価の減少(サーチャージ減少)等の影響も含め△10%となりました。
Q5. 2025年3月期の中型二次電池及び小型二次電池の売価、数量のイメージを教えてください。
A5. 中型二次電池については、前期のセグメント全体に占める売上比率は約5%でした。今期は約8%まで引き上げる計画です。販売数量は約2割増加する見通しです。増加要因は、家庭用蓄電システム(RESS)が日本及び欧州市場でシェアアップすること、商業用・産業用ESSにおいて、長寿命セルの導入により販売が増加すること、パワーツールにおいて高出力セル(円筒型)を本格導入していくことです。
小型電池については、数量は前年比約3%増加する見通しです。総需要が増えていくこと、ノートブックパソコンはコロナの特需から4年が経ち、買い替え需要が出て来ることに加え、一部顧客に対してのシェアアップを見込んでおり、全体として通年で3%の増加を見ています。ただし、上期と下期で若干温度差があると当社は考えており、上期は数量ベースで5%の増加を見ているものの、下期は市場や競争環境に不透明感がある為、現時点では保守的な数値を見込んでいます。
Q6. HDD関連製品(ヘッド及びサスペンション)の2025年3月期見込は、前年比赤字半減とのことですが、どのように改善するのでしょうか。
A6. HDDヘッドは、ブレークイーブンとなる数量(200M個/年)に対して20%程届かないという見方をしており、その分赤字が残留する見通しです。HDDサスペンションはさらにコスト改善を続けており、今期はブレークイーブンとなる見込みです。
Q7. QoQ(第4四半期→第1四半期)で見ると、一時費用の影響を除いても利益が落ちたと感じます。円安になったにも関わらず在庫はQoQでほぼ横ばいになっているということは、実質的には在庫数量は減ったと推察されますが、その影響はありますか。
また、第1四半期から利益率が改善していきますか。
A7. 利益率が下がった影響は複数あります。1つはアイテムミックスで、製品構成が第4四半期の方が不利に振れています。売価も年明けから下がり始めています。在庫数量は大きく増減していないので、在庫の影響は軽微です。また、引き続き売価は厳しく推移しており、大きく第1四半期から改善するとは見ていません。
Q8. 2025年3月期において、MEMSセンサ、磁気センサ、温度圧力センサ、それぞれの製品でどういった成長を見ているのか教えてください。
A8. 自動車市場の回復により、温度圧力センサの売上が伸びると見込んでいます。また、MEMSマイクが新機種に採用されることによる販売増を見込んでいます。この2つが売上を牽引していく主な要因です。磁気センサ(TMRセンサ)も自動車向けが一部伸びますが、ICT向けは数%の伸びと見ています。
Q9. 前中計での営業利益目標は2,400億円でした。これから成長を加速させるというフェーズで齋藤社長は経営の舵取りをしていると認識していますが、土台作りと仰っているのは、助走期間がもう少し長くなるという意味でしょうか。
A9. 戦略成長事業のバッテリー、センサ、受動部品は前中計と同様に伸ばしていきます。売上の成長ももちろんですが、利益率の未達が前中計での大きな反省事項です。戦略成長事業の確実な成長とともに、遅れている課題事業の深堀りを行い、利益率もしっかり達成していきたいと考えています。
Q10. 新中計における3年間の累計フリーキャッシュフローは2,600億円と大幅に増える見通しですが、投資戦略と株主還元に分けてフリーキャッシュフローの使い道を教えてください。
また、今後3年間でバランスシートはどのように変化していきますか。
A10. 新中計における配当性向の目線を5%引き上げ35%としました。前中計における累計株主還元額は約1,000億円でしたが、新中期では1,500億円程度と見込んでいます。還元後のフリーキャッシュフローは1,000億円程度残るイメージです。ここについては、さらなる成長投資案件に充てたいと思っていますが、案件に充当した後に残った部分は、自己株取得なども含めた株主還元の強化に使う予定です。いつ実行するかは未定ですが、株式市況や資金の使途の状況を踏まえて検討する必要があると考えています。
バランスシートの構造について常日頃申し上げてきたのは、株主資本比率50%程度、D/Eレシオ0.3-0.4倍、の構造で運営していきたいということでした。2024年3月期でほぼその構造を実現し、その上でフリーキャッシュフローがさらに積みあがっていく状況となるので、成長投資に充当した後の余剰分は株主還元の強化に充てたいと考えています。