積層セラミックコンデンサ:AC耐圧保証の積層セラミックチップコンデンサの開発、量産化
- 電極分割構造を用い、交流電圧の耐圧特性を向上
2012年7月26日
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、電源回路に要求されるAC耐圧印加を保証可能にしたTDK積層セラミックコンデンサを開発し、2012年7月より量産を開始したことを発表します。
本製品は、内部電極構造を最適化することにより優れたAC耐圧特性を有することで、従来の直流耐圧に加えて、交流耐圧保証を可能としています。
また、本製品は、定格電圧 DC 630V、形状が2タイプ(3216サイズと3225サイズ)となっており、容量範囲は3216サイズ品が1.0nFから15.0nFまで、3225サイズ品が22.0nFとなっています。従来の直流電圧に対する保証のほか、AC 500Vrms-60sec、AC 600Vrms-3secを保証します。
主な用途は、DC-DCコンバータやAC-DCコンバータなどの、AC耐圧を必要とする部位のノイズフィルタとして使用可能で、温度特性はX7R特性(温度範囲:-55度〜+125度、静電容量変化率:±15%)となっています。
用語解説
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- 印加:回路に電源や別の回路などから電圧を与えること
主な用途
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- AC-DCコンバータ(2次側-フレームグランド間)
- DC-DCコンバータ(1次-2次間)
主な特長と利点
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- 電極構造の最適化による優れたAC耐圧特性
- 温度特性はX7R(温度特性:温度範囲:-55度〜+125度、静電容量変化率:±15%)
主な特性
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形名 形状(mm) 定格電圧(V) 静電容量(nF) 温度特性 C3216 3.2x1.6x1.6 630 1.0-15.0 X7R C3225 3.2x2.5x2.3 630 22.0 X7R
生産・販売計画
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- サンプル価格 : 20円/個
- 生産拠点:秋田地区
- 生産予定:1000万個/月
- 生産開始:2012年7月
TDK株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な営業品目としては、各種受動部品をはじめ、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、電源、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス、FA関連機器等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2012年3月期の売上は約8,100億円で、従業員総数は全世界で約79,000人です。
TDK-EPC株式会社について
TDK-EPC株式会社(本社:東京)はTDKのグループ会社であり、TDKの基幹事業である電子部品部門と、ドイツのEPCOS社との統合で設立された電子部品の開発・製造・販売を担うリーディングカンパニーです。日本を始め、アジア、欧州、米国の各地域に事業の拠点があり、製品ブランドとしてTDKおよびEPCOS双方の製品を扱います。 主な営業品目は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等であり、これらの幅広い製品群により、TDK-EPCは情報家電、通信機器、産業機器、車載機器等、世界のあらゆる市場ニーズにお応えします。
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