インダクタ:積層フェライトコイルMLZ2012-Hシリーズの開発、量産
(TDK-EPC株式会社)
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- 従来品比で定格電流を最大2.5倍に向上
2011年2月17日
TDK株式会社のグループ会社であるTDK-EPC株式会社(社長:上釜健宏)は、デジタルスチルカメラやビデオカメラをはじめとする携帯電子機器や、ノートパソコン向けのデカップリング用途として、2012サイズの積層フェライトコイル(MLZ2012-Hシリーズ)を開発し、2011年2月より量産を開始します。
本製品は、直流重畳特性を改善させた独自のフェライト材料と、エナメル物性制御により最適積層構造を構築することで、当社従来品(MLZ2012-W)よりも、インダクタンス値1.0μHで定格電流が700mAと、最大で2.5倍向上させており、2012サイズのデカップリング用積層フェライトコイルでは業界最高※の定格電流を実現し、巻線タイプのコイルと同等レベルの直流重畳特性を達成しています。
近年の電子機器は、ICの駆動をはじめ、低消費電力の傾向にあるため、積層タイプのコイルの使用領域が徐々に増えております。MLZ2012-Hシリーズは、当社が得意とする積層技術を生かし、従来は巻線タイプのコイルでしか使用できなかった回路にも対応できるようになった製品です。
※2011年2月、TDK-EPC調べ
用語集
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- デカップリング: 電流変動の影響が他の回路部分へ波及すること(結合:カップリング)を防ぐ(デカップリング)こと
- 直流重畳特性: 直流電流により、磁気飽和を起こし、インダクタンスが低下する現象
主な用途
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- デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、ノートパソコン等の小型電子機器向けのデカップリング
主な特長
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- 従来品比2.5倍の定格電流向上を達成し、巻線コイルと同等レベルの定格電流
- RoHSに適応しており、鉛フリーはんだ付け条件にも対応
主な特性
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製品名 形状
[mm]インダクタンス
[μH]直流抵抗
[ohm]定格電流
[mA]MLZ2012M1R0H 2.0×1.25×1.25 1.0±20% 0.10±30% 700 MLZ2012M2R2H 2.0×1.25×1.25 2.2±20% 0.16±30% 400 MLZ2012M4R7H 2.0×1.25×1.25 4.7±20% 0.34±30% 300 MLZ2012M100H 2.0×1.25×1.25 10±20% 0.68±30% 200 生産・販売計画
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- サンプル価格 : 10円/個
- 生産拠点 : 秋田地区
- 生産予定 : 1,000万個/月(当初)
- 生産開始 : 2011年2月
TDK-EPC株式会社について
TDK-EPC株式会社(本社:東京)はTDKのグループ会社であり、TDKの基幹事業である電子部品部門と、ドイツのEPCOS社との統合で設立された電子部品の開発・製造・販売を担うリーディングカンパニーです。日本を始め、アジア、欧州、米国の各地域に事業の拠点があり、製品ブランドとしてTDKおよびEPCOS双方の製品を扱います。
主な営業品目は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等であり、これらの幅広い製品群により、TDK-EPCは情報家電、通信機器、産業機器、車載機器等、世界のあらゆる市場ニーズにお応えします。
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