TDK初のグリーンボンド発行およびサステナビリティ・リンク・ローンによる資金調達について
2023年7月31日
TDK株式会社(社長:齋藤 昇、以下「当社」)は、2023年8月以降に総額1,000億円を上限とする長期資金調達を計画しております。調達手法はグリーンボンドの発行(以下、本発行)およびサステナビリティ・リンク・ローンの調達(以下、本SLL)とする予定であり、本日、本発行に向けた社債の訂正発行登録書を関東財務局長に提出致しましたことをお知らせします。
1. 本発行および本SLL調達の目的および背景
当社グループは、2015年に、創業100周年に向けた企業ビジョン「Vision2035」を策定しました。Vision2035では、「かけがえのない地球環境の再生・保護と、豊かで安心できる暮らしの実現」に真正面から取り組むことで、社是「創造によって文化、産業に貢献する」を着実に果たしていくことを掲げています。2016年には、企業ビジョン「Vision2035」を受けて、2035年におけるTDKのあるべき姿を「自然の循環を乱さない環境負荷で操業すること」と定義づけ、「ライフサイクル的視点でのCO2排出原単位を2035年までに半減」することを掲げた「TDK環境ビジョン2035」を策定しました。
今般、新たにTDK株式会社サステナブルファイナンス・フレームワークを策定し、「TDK環境ビジョン2035」の実現に向けての取り組みが反映されるSustainability Performance Targets(以下、SPTs)を設定したサステナビリティ・リンク・ファイナンスと、製品によるCO2排出削減を実現する資金使途を特定するグリーンファイナンスを活用し、「TDK環境ビジョン2035」の実現および「Social Value(社会的価値)」、「Commercial Value(成長戦略)」、「Asset Value(資本効率)」の3つの「Value」の更なる向上に向けた資金調達基盤を確立するとともに、持続的な企業価値の向上を図っていきます。また、これらのファイナンスを通じて、お客さまに満足いただけるソリューションを提供し、期待を超える体験を提供する「2CX(Customer Experience, Consumer Experience)の実現」に向けて、EXとDXの分野で貢献し、持続可能な社会のための価値を創造していきます。
2. 本発行の概要
発行体 | TDK株式会社 |
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発行年限 | 5年(予定) |
発行額 | 最大200億円(予定) |
発行時期 | 2023年9月(予定) |
資金使途 | 主に電気自動車(EV※1)や太陽光発電などに使用される積層セラミックコンデンサ(MLCC)の生産設備(北上新工場を含む)資金 |
主幹事証券会社 | 野村證券株式会社、SMBC日興証券株式会社、みずほ証券株式会社 |
サステナブルファイナンス・ストラクチャリング・エージェント※2 | みずほ証券株式会社 |
- ※1:xEVとして、BEV(Battery Electric Vehicle)、FCEV/FCV(Fuel Cell Electric Vehicle/Fuel Cell Vehicle)、PHEV/PHV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle/Plug-in Hybrid Vehicle)、HEV(Hybrid Electric Vehicle)が含まれております。
- ※2:フレームワーク策定及び第三者評価取得の助言などを通じて、サステナブルファイナンスの調達支援を行う者
3. 本SLLの概要
借入人 | TDK株式会社 |
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借入額 | 最大900億円(予定)、シンジケート方式による借入 |
借入期間 | 6年(予定) |
契約日 | 2023年8月(予定) |
借入銀行(予定) | 株式会社りそな銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社三菱UFJ銀行、三井住友信託銀行株式会社、株式会社みずほ銀行 |
サステナブルファイナンス・ストラクチャリング・エージェント | みずほ証券株式会社 |
SPTs※3 | ① CDP気候変動の最終スコア ② 再生可能エネルギー電力導入率(%) |
- ※3:調達条件と連動するSPTs
- ①CDP気候変動の最終スコアにて毎年A/A-を維持
- ②目標値である2025年度における再生可能エネルギー電力導入率50%および整合する各年度目標を達成
4. サステナブルファイナンス・フレームワークの策定と外部評価の取得
当社は、本発行および本SLLの調達にあたり、国際資本市場協会(ICMA)の「グリーンボンド原則2021」および「サステナビリティ・リンク・ボンド原則2023」、ローン・マーケット・アソシエーション(LMA)等の「グリーンローン原則2023」および「サステナビリティ・リンク・ローン原則2023」、環境省の「グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン2022年版」および「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン2022年版」に則り、「TDK株式会社サステナブルファイナンス・フレームワーク※4(以下、「本フレームワーク」)」を策定しました。
本フレームワークは、第三者評価機関である株式会社格付投資情報センターより、資金使途を特定するグリーンファイナンス(社債およびローン等)、ならびに資金使途を特定しないサステナビリティ・リンク・ファイナンス(社債およびローン等)の発行および調達に係る各種基準に適合する旨のセカンド・パーティー・オピニオン※5を取得しています。
- <参考リンク>
- ※4:TDK株式会社 サステナブルファイナンス・フレームワーク【pdf: 2,454 KB】
- ※5:株式会社格付投資情報センター セカンド・パーティー・オピニオン【pdf: 5,333 KB】
TDK株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、スマート社会における電子デバイスソリューションのリーディングカンパニーを目指しています。 独自の磁性素材技術をそのDNAとし、最先端の技術革新で未来を引き寄せ(Attracting Tomorrow)、社会の変革に貢献してまいります。
当社は各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、温度、圧力、磁気、MEMSセンサなどのセンサおよびセンサシステムがあります。さらに、磁気ヘッドや電源、二次電池などです。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、自動車、産業電子機器、コンシューマー製品、そして情報通信機器など幅広い分野においてビジネスを展開しています。2023年3月期の売上は約2兆1,800億円、従業員総数は全世界で約103,000人です。
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大須賀 | TDK株式会社 広報グループ |
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