サステナビリティ | サステナビリティ経営 | TDKグループのマテリアリティオポチュニティ&リスクマネジメント

マテリアリティ特定の背景

TDKにとっての意義

社内外の情報をもとにTDKの事業における機会を特定することで、現在のポートフォリオには存在しない新しい製品・ソリューションの創造、研究開発リソースの効率的な分配が可能となり、TDKが新たな事業機会を獲得し、さらなる成長を目指すことができます。
また、経営目標達成の阻害要因となるリスクを適切に評価・認識することで、経営陣や事業部門が機会とリスクを正しく捉え対応することが出来ます。これにより、大規模な事故・不祥事等の発生による事業および企業の価値毀損を防ぐだけでなく、企業価値創造のためリスクを適切に取ることが可能になります。

社会にとっての意義

TDKグループがデジタル技術を駆使してマーケティングを強化し、効果的に事業機会を特定するほか、リスク管理力の強化に取り組むことは、社会課題、顧客ニーズに沿った高品質な製品の提供や、生産的な環境の実現、社会が求める規範の遵守など、ステークホルダーからの期待に応え続けることを可能にすると考えています。

概要(テーマ、主管部門、目標、KPI、進捗状況)

テーマ 主管部門 3年間で目指す姿 主な活動項目 KPI 中期目標(2021~2023年度) 2021年度実績 2022年度実績
デジタル技術を駆使したマーケティングの強化による効果的な事業機会の特定と取り込み コーポレートマーケティング&インキュベーション本部 範囲: デジタルマーケティングは、効率的に機会とリスクを管理するために、現在のビジネストレンドを理解し新たな事業機会を予測するためのグローバルなコーポレート機能です。トップマネジメントや社内のステークホルダーに正確、迅速、且つ効率的にインテリジェンスを提供するため、我々はデータドリブンなソリューションを活用します。

3年間で目指す姿: UXドリブンの広告活動とコンテンツ作成により適切な顧客の情報を獲得し、デジタルマーケティングのデータ構造を創出する。さらにデータ分析を用いて市場トレンドやステークホルダーによる製品利用に関する情報を抽出する。
  • インバウンドマーケティング:TDKの付加価値情報の顧客への提供
  • コンテンツマーケティング:見込み顧客の獲得
  • データの蓄積と・充実化および、情報とインテリジェンスへの変換
インバウンドマーケティングに適した付加価値のあるコンテンツ数とランディングページ数 テクニカルライティング力を強化し(リソース/チーム/プロセス)、TDKグループの製品、ソリューション、技術に関するインバウンドマーケティングのコンテンツおよびランディングページを作成する。 戦略的な採用活動によりコンテンツ作成リソースを強化。
ステークホルダーに対して付加価値のあるコンテンツを提供。
新規コンテンツ数の増加、および品質の向上を達成。
アカウントや連絡先のリード情報獲得 リードの獲得、分析、ナーチャリング方法、能力、プロセスの確立。一方で個人情報に関する法律を厳格に遵守。 グローバルとローカルなプラットフォームでリードの獲得、ナーチャリングを実施。
社内関係者と安全にリード情報を共有するためのプライバシー保護プラットフォームの評価を開始。
グローバルとローカルなプラットフォームでリードの獲得、ナーチャリングを実施。
社内関係者と安全にリード情報を共有するためのプライバシー保護プラットフォームの評価を実施。
ビジネスインテリジェンスを得るためのデータの種類・質・量 複数のデータ分析を活用してビジネスインテリジェンスを獲得。顧客情報を厳格に保護するため、特にプライバシー保護データ分析に力を入れる。データドリブンによる市場分析やレコメンデーションを提供する。 現在のプライバシー保護プラットフォームの要求についての評価を開始。また、顧客データプラットフォームのさらなる開発も継続実施。 現在のプライバシー保護プラットフォームの要求についての評価を実施。また、顧客データプラットフォームのさらなる開発も継続実施。
グループ全体のリスク管理力の強化 経営企画グループ リスクの認識、評価、対応策の策定・実行モニタリングの仕組みを再構築し、全社のリスクを体系的に管理する体制を実現している
  • リスクの収集・評価・管理の仕組み構築
  • 気候変動リスクの特定・管理
リスク特定・評価およびリスク主管部門のアサインメントとレビューの実施 毎年実施 事業に関連するリスクの抽出と対応担当部門の割り当て、リスク発生頻度と影響度を確認。
各リスクオーナーのリスク対応の脆弱性を検証。
組織変更等に応じてリスク対応部門の割当の見直しを実施、外部環境変化や当社のリスク対応状況を踏まえ、残余リスクの評価を実施。
各リスクオーナーにおけるリスク対応状況を検証。
気候変動リスクシナリオの明確化 2021年度中に実施 リスクシナリオの完成。有価証券報告書にて開示、およびCDP(https://www.cdp.net/)の質問票への回答を通じ詳細なリスクシナリオを開示。 気候変動リスクシナリオを有価証券報告書にて開示、およびその詳細をCDP(https://www.cdp.net/)の質問票への回答を通じ開示。

部門長メッセージ

コーポレートマーケティング&インキュベーション本部

Michael Pocsatko

【主管テーマ】

  • デジタル技術を駆使したマーケティングの強化による効果的な事業機会の特定と取り込み

コーポレートマーケティング&インキュベーション本部は、お客様のニーズを受信し、TDKの技術を発信する「アンテナ」の役割を担っています。データを情報とインテリジェンスに変換し、そのインテリジェンスをもとにTDKには存在しない新しい製品やソリューションを創造して、インキュベートすることをミッションとしており、社内外のイノベーターとのコミュニケーションやコラボレーションによって「Value Creation」を加速させることを目指しています。これにより、強固なアウトサイド・インの視点、より顧客志向のアプローチ及び言語が生まれます。
また、組織を超えて社内外のあらゆる部門とコラボレーションしながら、TDKのテクノロジーを組み合わせ、新たな価値の創造を目指します。
TDKのEX、DXへの取り組みは社会からの要請に応える大切な活動であり、TDKが開発する技術は、本質的に人々の幸福に貢献できる素晴らしいものです。同時にこれらの注力分野はTDKの長期戦略の中核、かつ事業計画Value Creationを推進する重要な要素です。
今後も、より顧客志向でイノベーションを起こし、アウトサイド・インの考え方を組織に根付かせて、お客様の期待を超える体験を提供する2CX(Customer Experience, Consumer Experience)を実現してまいります。

戦略本部経営企画グループ

橋山 秀一

【主管テーマ】

  • グループ全体のリスク管理力の強化

現在の課題は、ERM(全社的リスクマネジメント)に関する専門的な知識・経験を持った人材と、グループ内でのリスク管理に関する理解の不足であると考えています。そのため、まずはリスク管理の方針を確立し、事務局の体制を構築していきます。次に各部門において自部門に関係するリスクを評価してもらうことで、グループ各部門のリスク感度を向上させ、従業員のリスクに対する考え方や認識、行動まで、より良いリスクカルチャーの醸成を図っていきます。
激しく変化するビジネス環境のリスクとオポチュニティを、各組織が正しく認識することで、持続可能なValue Creation(価値の創出)とValue Protection(価値の保護)を実現する仕組みを築いてまいります。