EMC対策部品:業界最小サイズの薄膜コモンモードフィルタTCM0403Sの開発、量産化
- 業界最小サイズとなる0.45×0.30×0.23mmの薄膜コモンモードフィルタ
2012年7月5日
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、電子機器の高密度実装に対応すべく、TDK独自の薄膜パターンニング技術を利用した、小型・高精度のコイルパターン形成および端子形成工法による業界最小サイズのコモンモードフィルタを開発しました。2012年7月より量産を開始することを発表します。
本製品は、弊社現行標準サイズである0.85×0.65mmから実装面積を約75%削減し、省スペース化に貢献するとともに、GHz帯域でのコモンモードノイズ抑制効果が高く、スマートフォン、携帯電話等の輻射ノイズの抑制に効果を発揮し、無線信号通信の受信感度を向上させます。
また、カットオフ周波数が7.0GHzと高く、信号の伝送波形に影響を与えないため、各種高速インターフェイス(MIPI、USB2.0、USB3.0等)に対応しています。
用語解説
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- MIPI:Mobile Industry Processor Interfaceのこと。「MIPIアライアンス」で進められているオープン標準規格
主な用途
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- スマートフォン、携帯電話等のモバイル機器
- 高速インターフェイス(MIPI、USB2.0等)の電子機器
主な特長と利点
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- 現状標準製品から製品面積約75%削減(標準品:0.85×0.65mm)
- 2.4GHzのコモンモード減衰特性が良好で、WiFi受信感度改善に効果的
- カットオフ周波数7.0GHzで高速インターフェイスに対応
主な特性
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品名 外形寸法
[mm]インピーダンス
[Ω]typカットオフ周波数
[GHz]typ直流抵抗
[Ω]TCM0403S-350-2P 0.45×0.3×0.23 35 7.0 3.0
生産・販売計画
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- サンプル価格 : 50円/個
- 生産拠点:秋田地区
- 生産予定:50万個/月(当初)
- 生産開始:2012年7月
TDK株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な営業品目としては、各種受動部品をはじめ、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、電源、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス、FA関連機器等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2012年3月期の売上は約8,100億円で、従業員総数は全世界で約79,000人です。
TDK-EPC株式会社について
TDK-EPC株式会社(本社:東京)はTDKのグループ会社であり、TDKの基幹事業である電子部品部門と、ドイツのEPCOS社との統合で設立された電子部品の開発・製造・販売を担うリーディングカンパニーです。日本を始め、アジア、欧州、米国の各地域に事業の拠点があり、製品ブランドとしてTDKおよびEPCOS双方の製品を扱います。 主な営業品目は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等であり、これらの幅広い製品群により、TDK-EPCは情報家電、通信機器、産業機器、車載機器等、世界のあらゆる市場ニーズにお応えします。
ダウンロード
- 製品の詳細情報はhttp://www.tdk.co.jp/tjfx01/j9712_tcm.pdfで参照できます。
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大須賀 | TDK株式会社 広報部 |
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