コモンモードフィルタ:MIPIライン用の薄膜コモンモードフィルタの開発
(TDK-EPC株式会社)
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- 業界初※、ディファレンシャルモードのノイズ対策機能を追加
2011年10月4日
TDK株式会社のグループ会社であるTDK-EPC(社長:上釜健宏)は、高速差動伝送におけるコモンモードノイズ対策とGSM帯のディファレンシャルモードのノイズ対策機能を1つの部品で可能とした、業界初※の薄膜コモンモードフィルタ(TCD0806B-350-2P)を開発し、2011年9月から量産を開始しました。
本新製品は、自社従来品(TCM0806G)と同サイズ(0.85×0.65×0.40mm)ですが、TDK独自の薄膜の回路形成技術、材料技術を生かし、従来コモンモードノイズ対策機能のみであったフィルタに、ディファレンシャルモードのノイズ対策機能を付加することに成功しました。
これにより、コモンモードノイズとGSM帯(800MHz帯)でのディファレンシャルモードノイズを同時に抑制することができ、スマートフォン、携帯電話等の受信感度の改善に大きな効果が得られます。本新製品に置き換えることにより、部品点数と実装面積の削減につながるとともに、モバイル機器等の更なる小型化にも貢献します。
本新製品のカットオフ周波数は、3.0GHzであり、コモンモードインピーダンスは35Ωtyp、定格電流は100mAです。
本新製品は、主にスマートフォン、携帯電話等のモバイル機器向けとして最適です。
※2011年10月、TDK調べ
用語集
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- MIPI:Mobile Industry Processor Interfaceのこと。「MIPIアライアンス」で進められているオープン標準規格
- EMI: Electromagnetic Interference(電磁妨害)。主に電子機器から放射される不要輻射による障害のこと。外部からの侵入電磁波への耐性であるEMS(Electromagnetic Susceptibility)とあわせ、EMC(Electromagnetic Compatibility)対策のうちの1つ。
主な用途
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- モバイル機器等一般のコンシューマ製品における高速差動伝送のノイズ対策
主な機能と主な利点
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- 1部品でコモンモードノイズ対策とディファレンシャルモードノイズ対策が可能
- 部品点数と実装面積の削減が可能
主要データ
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製品名 TCD0806B-350-2P コモンモードインピーダンス [Ω] 35Ωtyp. カットオフ周波数 3.0GHz 定格電圧 10V 定格電流 100mA サイズ [mm] 0.85 × 0.65 × 0.40 mm 生産・販売計画
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- サンプル価格 : 50円/個
- 生産拠点 : 秋田地区
- 生産予定 : 2000万個/月(当初)
- 生産開始 : 2011年9月
TDK-EPC株式会社について
TDK-EPC株式会社(本社:東京)はTDKのグループ会社であり、TDKの基幹事業である電子部品部門と、ドイツのEPCOS社との統合で設立された電子部品の開発・製造・販売を担うリーディングカンパニーです。日本を始め、アジア、欧州、米国の各地域に事業の拠点があり、製品ブランドとしてTDKおよびEPCOS双方の製品を扱います。
主な営業品目は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等であり、 これらの幅広い製品群により、TDK-EPCは情報家電、通信機器、産業機器、車載機器等、 世界のあらゆる市場ニーズにお応えします。
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