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EMC対策製品: 積層パワーチップビーズMPZ0603-Hシリーズの開発と量産

  • 自社従来品比で直流抵抗を約50%低減し、かつ定格電流は2倍を実現
EMC対策製品: 積層パワーチップビーズMPZ0603-Hシリーズの開発と量産

2018年8月7日

TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、積層パワーチップビーズMPZ0603-Hシリーズ(外形寸法:長さ(L) 0.6 × 幅(W) 0.3 × 高さ(T) 0.3mm)を開発し、2018年8月より量産を開始したことを発表します。

本製品は電源の伝送路におけるノイズ成分を除去するフェライトビーズです。スマートフォンに代表されるポータブル機器やこれら機器に搭載されているモジュールはさらなる多機能化が進んでいます。そのため、パワーチップビーズは高い定格電流と機器の消費電力を低減させる目的で低抵抗であることが求められています。また、内蔵バッテリーの容量増加にともない外形寸法の小型化の要求が高まっています。

今回、新たにラインナップを追加したMPZ0603-Hシリーズは、内部導体形成の新しい技術を開発したことにより、従来品MPZ0603-Cシリーズと比較して、直流抵抗を約50%低減し、定格電流は2倍を実現しました。この特性に関しては、長さ(L) 0.6 × 幅(W) 0.3 × 高さ(T) 0.3mmのサイズでは業界最高水準にあり、電子機器の低消費電力化と多機能化に貢献します。また、スマートフォンなどに搭載されているICの電源ラインへのノイズ対策に最適です。対策帯域は60MHz~1GHz付近で効果が得られるインピーダンスを取り揃えており世界中のお客様の幅広いノイズ対策のご要求に対応可能です。

今後、TDKはこの新しい内部導体形成技術を用いた電源ライン用チップビーズのラインナップ拡大を進めて参ります。


主な用途

  • スマートフォン、オーディオプレイヤ-、PC、基地局他各種機器の電源ラインのノイズ除去

主な特長と利点

  • 従来品対比で直流抵抗を約50%低減することにより機器の消費電力に寄与
  • 従来品対比で定格電流を2倍とすることで機器の多機能化に対応

主な特性

製品名インピーダンス
@100MHz
[Ω] ±25%
直流抵抗
[Ω] Max.
定格電流
[mA] Max.
MPZ0603S220H220.0361900
MPZ0603S330H330.0501600
MPZ0603S800H800.0951200
MPZ0603S121H1200.1301000

生産・販売計画

  • サンプル価格 :25円/個(税抜き)
  • 生産拠点 : 日本
  • 生産予定 : 500万個/月(当初)
  • 生産開始 : 2018年8月

TDK株式会社について

TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、温度、圧力、磁気、MEMSセンサなどのセンサおよびセンサシステムがあります。さらに、磁気ヘッドや電源、二次電池などです。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。2018年3月期の売上は約1兆2000億円で、従業員総数は全世界で約103,000人です。

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大須賀 TDK株式会社
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