磁性材料に関する産学の共同研究について
- 磁性の共同開発を進め、新たな材料開発の起点に
2015年7月15日
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)とアラバマ大学は、以前より共同研究を継続してきましたが、このたび、軟磁性に関する共同研究を追加することで合意しました。
具体的には、当社とアラバマ大学MINT(情報技術材料)センターとの間で、アラバマ大学にTDKの技術者を派遣し、共同研究を行うことなどが含まれます。今回の共同研究は、「MINT-TDKコラボレーション・プロジェクト」と名付けられ、このプロジェクトは、MINTセンター所長を務める 鈴木孝雄教授が率い、TDKとアラバマ大学における既存の共同研究の延長に位置づけられるものです。
この新たなプロジェクトは、9月1日より正式に発足する予定です。ここでは主に従来から継続しているレアアースを使わない永久磁石の開発に加え、今回から新たに高周波応用向けの軟磁性金属の開発を行います。
アラバマ大学の研究経済開発担当の副学長Carl A. Pinkert博士は、「TDKとアラバマ大学の研究者が共同で行う研究には、いわゆるレアアース材料の代替品の探究も含まれます。レアアース材料とは磁力を高める重要な材料です。TDKとMINTセンターの研究者がそれぞれ持つノウハウを合わせれば、このような大きな課題に取り組むことができるでしょう。」と述べています。
また、TDKの材料技術開発センターの崔京九センター長は、「TDKとアラバマ大学の共同研究によって、新たな磁性材料開発の取り組みをさらに推進することができるでしょう。これまでにもTDKとアラバマ大学ではレアアースを使わない磁石の開発に良い成果が得られているが、同様に、軟磁性材料の開発にも大きなブレイクスルーが期待できるとTDKは考えています。」と述べています。
TDKは現在、産学連携の積極展開やグローバルの研究開発体制の整備を進めておりますが、今回の共同研究を契機に、将来の柱となる新製品創出へ向けて磁石・磁性の研究開発を加速させてまいります。
アラバマ大学MINTセンターについて
アラバマ大学MINTセンターでは、データストレッジ、エナジーストレッジ、センサの材料や、その他の新材料・技術の応用についての基礎研究をおこなっています。アラバマ大学に属する組織で、7学部と40以上の研究室 から成ります。産業界や国家研究機関、世界各国の大学など、グローバルな研究者ネットワークを通じて研究と教育に従事しています。
TDK株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品※(製品ブランドとしてはTDK、EPCOS)をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2015年3月期の売上は約1兆800億円で、従業員総数は全世界で約88,000人です。
- ※ 主な製品は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等です。
報道関係者の問い合わせ先
担当者 | 所属 | 電話番号 | Email Address |
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Mr. Chris Bryant |
アラバマ大学 メディアリレーション |
+1 205 348-8323 | cbryant@ur.ua.edu |
担当者 | 所属 | 電話番号 | Email Address |
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大須賀 | TDK株式会社 広報グループ |
+81 3 6778-1055 | TDK.PR@tdk.com |