サステナビリティ | 環境水資源への取り組み

水資源に関する基本的な考え方

途上国における経済発展や人口増加などによって限りある資源である水の利用が変化しており、世界規模な影響を及ぼすリスクの一つとして水の危機があげられています。TDKにおいて、水は製造活動において必要不可欠な資源であるとともに、水資源の枯渇や洪水などの影響を受けるため、水リスクの適切な把握と管理は重要事項です。
TDKではサプライヤー行動規範を定め、サプライヤーに対しても排水管理や水の効率的な利用に取り組むことを要請しています。
TDKは、地域社会やステークホルダーと共同し、持続可能な水利用の促進を図ってまいります。

TDKでは製品の原材料から廃棄に至るサプライチェーン全体を通して、環境負荷の少ない操業に努めており、森林資源や水資源の保護も同様に進めています。TDK環境憲章に則り、「地球環境との共生」を目指し、従業員一人ひとりが、生産活動に伴う環境への影響や企業活動と環境との関わりを考え、豊かな地球環境の保全に努めていくとともに、生態系保全への寄与を常に考え、積極的に取り組んでまいります。
また、TDKは、事業特性を考慮した形で、TDKが注力するSDGsを定め特定しており、本業の技術開発を通じ、水関連問題を含めた各課題を解決していくという方針を明らかにしています。水関連の例では、Goal12「つくる責任つかう責任」に沿って、各種センサー類の開発をすすめています。また、製造工程における取水量の削減も行っています。

2021年度目標と実績、評価と今後の取り組み

2021年度目標 実績
水使用量(取水量)原単位 前年度比1.5%改善 前年度比 25.5%改善

評価と今後の取り組み

TDKでは、取水量を目標の指標としています。
2021年の総取水量は、前年度比4.1%減少の17,049千㎥でした。また、原単位では、前年度25.5%改善となり、目標を達成しました。TDKグループの全生産拠点における水リスクに関して、世界的な評価ツールであるWWF Water Risk Filter※1及び世界資源研究所(WRI)が発表したAqueduct※2を用いてTCFDに沿った調査を行い、水ストレスの高い地域を特定し、対策を講じています。インドにある1拠点において、水リスクが高いという結果が出ており、2021年度は当該工場にて28千㎥取水しました。これはTDKグループの総取水量の1%未満です。なお、弊社の製品内に水が混載することはないため、工程での消費量は洗浄の際の蒸発等ごくわずかとみています。
引き続き、地域の水リスクと生産工場における水利用状況について監視、管理を継続し、改善に努めます。

※1 WWF Water Risk Filterは、WWFとドイツの金融機関DEGによって開発された、水環境にかかわるリスクを調査、評価、および対応できるようにするためのツールです。2012年に最初のバージョンが発表されて以来、世界中の企業や投資家から使用されており、主要かつ信頼性の高いツールとなっています。
※2 Aqueductは、2011年の開始以来、洪水、干ばつ、ストレスなどの水関連リスクについて、企業、政府、非政府組織(NGO)に情報を提供しており、水リスクに関するグローバルな基準となっている評価ツールです。

2021年度の具体的な進捗報告

水総取水量の推移(グローバル)
水総使用量の推移

活動事例紹介

TDKは取水量の削減及び水のリサイクルに取り組んでおり、取排水をサイト毎にデータとして把握しております。
具体的な活動内容としては、下記のようなものがあります。

30,000 m3の水削減に成功(TDK Philippines Corporation)

アジア地区 フィリピン工場では、工場全体で水リサイクル活動を推進し、洗浄工程で使用された水をリサイクルするなどにより、年間30,000 m3の水を削減することに成功しました。

排水ゼロの工場を目指して(TDK India Private Limited, Nashik factory)

インドのナシーク工場では、排水ゼロを目標に掲げ、自工場内に下水処理設備を導入しました。ここで処理された水はリサイクル水として、工場敷地内の植物にスプリンクラーで自動供給され、ガーデニングやトイレ水洗などに使用されています。また洗面所における人感センサーの導入により、水洗量の最適化を通した取水量削減にも取り組んでいます。

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