TDKの積層セラミックコンデンサの生産体制強化について
- 電気自動車(EV)、運転支援システム(ADAS)向けで需要が急増している高信頼性積層セラミックコンデンサの生産体制強化のため新棟を建設
- 材料から完成品までの一貫生産ラインを構築。省エネ・環境配慮に対応した新棟でTDKの受動部品のものづくり強化の第二弾
2022年5月10日
TDK株式会社(社長:齋藤 昇)は、積層セラミックコンデンサ(以下、MLCC)の生産体制を強化するため、TDK エレクトロニクスファクトリーズ(本社:由利本荘市)の北上工場(岩手県北上市)の敷地内に新たに製造棟を建設することを決定しました。新棟の建設は今年度末(2023年3月)から開始する予定であり、2024年6月の竣工を予定しております。
現在、電気自動車(EV)の世界的な普及に加え、自動運転技術やADASといった運転支援技術など自動車の多機能化が進み、各種ECU(電子制御ユニット)の消費電力の増加や高電圧化がさらに進んでいます。自動車一台に搭載される電子機器、電子部品は増加する傾向にあり、電子部品の信頼性が自動車全体の信頼性に及ぼす影響が大きくなっています。
また、車載用電装機器の小型化や高機能化に伴い、電子部品の搭載数の増加やより厳しい環境での使用が増えており、電子部品には小型化、高性能化、高信頼性化が求められています。その中でも、温度変化や機械的強度、高い電圧に対して耐久性を有する高い信頼性は最も重要な要求項目となっています。
以上のように車載向けの高信頼性MLCCの需要が急増している状況を受け、当社は昨年より、従来の生産拠点と関連会社における増産体制を整えてきましたが、このたび、さらに大幅にMLCCの増産体制を構築するため、TDK エレクトロニクスファクトリーズ北上工場にて材料から完成品までの一貫生産が可能な新棟の建設を決定しました。これにより、お客様からのより多くの需要に対応することが可能となります。また、本工場はエネルギーロスを削減する施設レイアウトを構成し、排熱、排気の環境も整備することで徹底した省エネルギー化を実現しCO2の排出削減にも貢献します。
なお、今回の北上工場の新棟建設は先般発表しました稲倉工場西サイト(秋田県にかほ市)の新棟建設に続く電子部品のモノづくり強化の第二弾の施策となります。今後ともTDK エレクトロニクスファクトリーズを中心に電子部品事業の強化を進めてまいります。
新棟の概要
1. 建設地 | : 岩手県北上市和賀町後藤2地割106-163 |
2. 延床面積 | : 約33,000平方メートル |
3. 建物の構造 | : 4階建て |
4. 主な事業 | : 積層セラミックコンデンサの開発・製造 |
5. 建設開始日 | : 2023年3月(予定) |
6. 竣工予定日 | : 2024年6月(予定) |
7. 量産開始日 | : 2024年9月(予定) |
TDK株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、スマート社会における電子デバイスソリューションのリーディングカンパニーを目指しています。 独自の磁性素材技術をそのDNAとし、最先端の技術革新で未来を引き寄せ(Attracting Tomorrow)、社会の変革に貢献してまいります。
当社は各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、温度、圧力、磁気、MEMSセンサなどのセンサおよびセンサシステムがあります。さらに、磁気ヘッドや電源、二次電池などです。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、自動車、産業電子機器、コンシューマー製品、そして情報通信機器など幅広い分野においてビジネスを展開しています。2021年3月期の売上は約1兆4790億円で、従業員総数は全世界で約129,000人です。
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