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TDKのネオジム磁石を強化するための
昭和電工の磁石合金研究開発事業の取得について

EV(電気自動車)向けのモーターをはじめとする成長市場に対し、さらなる高性能、高品質のネオジム磁石の開発を加速するとともに効率よく生産し、タイムリーな市場提供を目指します

2018年11月27日

 

TDK株式会社(代表取締役社長:石黒 成直)は、石油化学製品や電子材料など総合化学メーカーである昭和電工株式会社(東京都港区、代表取締役社長:森川 宏平、以下、昭和電工)と、昭和電工の電子機能材料の、ネオジム磁石合金の研究開発事業に関する譲受について合意し、本日、昭和電工との間で譲渡契約を締結しましたので、下記のとおりお知らせします。

1.取得の理由

当社は独自の素材技術、特に磁性材料技術をベースとし、電子部品をはじめ様々な製品展開をしております。このうち、磁石事業に関しては、レアアースを多く含むネオジム磁石と、フェライトをベースとしたフェライト磁石をラインナップしており、自動車向けをはじめ、産業機器、ICTなど各分野で使用されるモーター向けに幅広く提供しております。

特に、世界的に普及が加速する電気自動車などの高性能なモーターは、需要の急拡大が期待されており、それに伴いモーターに搭載するネオジム磁石は、さらなる高機能、高品質な新製品開発の加速とより効率的な生産体制の構築が必要不可欠になっております。
今回、昭和電工から同社が長年培ってきたネオジム磁石合金の開発事業を譲り受け、TDKの磁石事業にてシナジーを発揮することで、最適な合金材料の開発が可能となり、その結果、3つの重点市場(自動車、産業機器、ICT)で必要とされている高信頼性、高品質、高特性を満足するネオジム磁石を提供することが可能と考えています。

本件により、TDKのネオジム磁石は材料ベースからのさらなる品質の強化が可能となり、当社が中長期で目指しておりますゼロディフェクトの達成に向けてさらに一歩進むとともに、お客様にはより安心、安全なTDK製品をタイムリーにご提供することができると考えています。

2.取得資産の概要

昭和電工のネオジム磁石合金関連の一部設備ならびに特許権・ノウハウ等の知的財産権

3.譲渡元の概要

(1)社名 昭和電工株式会社
(2)所在地 東京都港区芝大門1-13-9
(3)代表者 代表取締役社長 森川 宏平
(4)主な事業内容 石油化学、化学品、無機材料、電子材料の開発、製造、販売
(5)資本金 140,564百万円(2018年6月30日現在)
(6)当社との関係 資本関係及び人的関係はありません。取得先からの電子材料の購入等取引は行っています。

4.譲受の予定

平成30年11月27日 両社にて契約締結
平成31年1月 31日(予定) 譲受完了

5.今後の見通し

本件による当社グループの2019年3月期の連結業績予想に与える影響は軽微であります。

TDK株式会社について

TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、温度、圧力、磁気、MEMSセンサなどのセンサおよびセンサシステムがあります。さらに、磁気ヘッドや電源、二次電池などです。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。2018年3月期の売上は約1兆2000億円で、従業員総数は全世界で約103,000人です。

報道関係者の問い合わせ先

担当者 所属 電話番号 Email Address
大須賀 TDK株式会社
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