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EMC対策部品:薄膜コモンモードフィルタのラインアップ拡大

  • 業界最小サイズで高い減衰能力を実現した薄膜コモンモードフィルタ
EMC対策部品:薄膜コモンモードフィルタのラインアップ拡大

2015年5月14日

TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、電子機器の高密度実装に対応すべく、業界最小サイズのコモンモードフィルタのラインアップを拡大し、TCM0403Rの量産を開始します。

近年、デジタル電子機器の高機能化・多機能化に伴い、データ通信量が増加し、伝送信号の高速化が進んでいます。伝送信号が高速になることで、機器内部から輻射されるノイズも必然的に高周波となります。さらに、小型化・薄型化に伴い、部品の高密度実装化が進んでいます。同一機器内に複数の伝送路が近接して存在することで、ある伝送路での通信が他の伝送路に干渉し、信号品質を劣化させます。ノイズ対策部品は、高い周波数まで信号の品質を低下させずにノイズを抑制することが求められます。

本製品は、弊社現行標準サイズである0.65×0.50mmから実装面積を約58%削減し、省スペース化に貢献します。また、TDKのヘッド事業を通して培ってきた薄膜プロセスおよび受動部品事業を通して培ってきた材料プロセスを融合させたことによる、独自の薄膜パターンニング技術を活用し、高精度、高アスペクト比のコイルパターン形成により、広い周波数帯域で高減衰特性を確保することを実現しております。

また、従来の小型コモンモードフィルタTCM0403Sは850MHzでのCommon-mode Attenuationが15dBでありましたが、27.5dBに大幅に改善されております。

高速信号の伝送波形に影響を与えず、スマートフォン、携帯電話、タブレット等MIPI、USB等の輻射ノイズの抑制に効果を発揮します。


用語集
  • 高アスペクト比:(導体厚/導体幅)の比率
  • MIPI:Mobile Industry Processor Interfaceのこと。「MIPIアライアンス」で進められている オープン標準規格
主な用途
  • スマートフォン、タブレット、携帯電話等のモバイル機器
  • 高速インターフェース(MIPI、USB等)の電子機器
主な特長と利点
  • 現状標準製品から製品面積約58%削減(標準品:0.65×0.50mm)
  • 500MHz~2.2GHz近傍のコモンモード減衰特性が良好で、携帯受信感度改善に効果的
  • 大幅な小型化と同時に直流抵抗3.5Ω(Typ.)を実現
主な特性
品名外形寸法
[mm] typ
Common-mode
Att.[dB] typ
カットオフ周波数
[GHz] typ
直流抵抗
[Ω]typ
TCM0403R-900-2P 0.45×0.30×0.23 27.5 @850MHz 5.0 3.5
生産・販売計画
  • サンプル価格 : 30円/個
  • 生産拠点   : 国内
  • 生産予定   : 1,000万個/月
  • 生産開始   : 2015年5月
TDK株式会社について

TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品(製品ブランドとしてはTDK、EPCOS)をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2015年3月期の売上は約10,800億円で、従業員総数は全世界で約88,000人です。

  • ※ 主な製品は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等です。

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手島 TDK株式会社
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