LTO Ultrium: LTO Ultrium 6 データカートリッジの生産出荷を開始
- 大容量6.25TBのデータカートリッジを開発完了
2012年12月12日
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、LTO(Linear Tape-Open) Ultriumフォーマットの第6世代にあたる LTO Ultrium Generation 6 データテープカートリッジを開発、11月20日付でLTO認証機関 CVE(Compliance Verification Entity)の認証試験に合格し、生産出荷を開始いたしました。
TDKは長年の記録メディア開発のエキスパートとして、常にテープ、カートリッジ設計の初期段階から各ドライブメーカーと密接な情報交換を行い、各記録フォーマットに最適な製品の開発を目指しています。このような中、この度 LTO Ultrium 6 データカートリッジが、LTO認証機関CVEの厳しい認証試験に合格することが出来ました。
「ビッグデータ」に象徴されるように、大規模データセンターなどのデータストレージシステムで扱うデータ量は一段と膨大なものになっており、より一層の大容量およびシステムの高速化が求められております。LTOの第6世代にあたる LTO Ultrium 6 は、2.5TB(2.5倍圧縮時は6.25TB)の大カートリッジ容量とともに、160MB/s(2.5倍圧縮時は400MB/s)という高転送レートを実現しており、まさに大容量データ時代が求める高速大容量サーバのためのデータストレージシステムとなっております。
そのメディアである LTO Ultrium 6 データカートリッジは、大容量を可能にするために、12.65mm幅のテープに2,176本のデータトラックがあり(LTO Ultrium 5 は1,280トラック)、一段と厳しい精度・性能・耐久性が要求されます。
今回、生産出荷開始する LTO Ultrium 6 データカートリッジには、記録メディアメーカーであるTDKが、これまでのDDS、LTOテープをはじめとする磁気記録メディアの開発で培った最高度の磁性材技術、テープ化技術を投入。専用に設計した高出力の超微粒子メタル磁性材の採用や、磁性塗膜厚をナノメートルオーダーでコントロールする超薄膜2層塗布技術、高精度にサーボ信号を記録する専用のサーボライタの採用等により、LTO Ultrium 6 フォーマットでのデータ信号の安定した記録/再生を実現しております。
さらにドライブとのリンケージを確実に行うために、高精度なリーダピン、ドラムの真直度を高めたリールハブなど、各部品の機能、精度を追求した高精度カートリッジ・メカニズムを採用しています。
これらにより、TDKの LTO Ultrium 6 は、大容量・高速という時代のニーズに応える高耐久・高信頼のデータストレージメディアとなっております。
LTO Ultrium 6データカートリッジ仕様
項目 | 単位 | RW (ReWritable) |
WORM (Write Once-Read Many) |
||
---|---|---|---|---|---|
基本仕様 | 磁性材 | - | メタル | ||
記憶容量 | GByte | 2,500※ | |||
データ転送速度 | MB/s | ~160※ | |||
カートリッジカラー | - | ブラック | ブラック&ライトグレー | ||
寸法特性 | カートリッジ外寸 | mm | 102.0×105.4×21.5 | ||
テープ | 幅 | mm | 12.65 | ||
厚さ | µm | 6.4 | |||
長さ | m | 846 | |||
動作環境条件 | 温度 | ℃ | +10~+45 | ||
湿度 | %RH | 10~80※※ | |||
最大湿球温度 | ℃ | +26 | |||
短期保存環境条件※※※ | 温度 | ℃ | +16~+35 | ||
湿度 | %RH | 20~80※※ | |||
最大湿球温度 | ℃ | +26 | |||
長期保存環境条件※※※ | 温度 | ℃ | +16~+25 | ||
湿度 | %RH | 20~50※※ | |||
最大湿球温度 | ℃ | +26 |
- ※非圧縮時。2.5:1圧縮時は2.5倍になります。
- ※※結露しないこと。
- ※※※短期保存は6ヶ月までの、長期保存は6ヶ月以上の保存環境条件です。
(注1)4,000A/m以上の周辺磁界にさらさないこと。
(注2)寸法仕様は公称値。
*Linear Tape-Open、LTO、LTOロゴ、Ultrium、Ultriumロゴは、Hewlett-Packard、 IBM、Quantumの米国およびその他の国における商標です。
TDK株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品(製品ブランドとしてはTDK、EPCOS)をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2012年3月期の売上は約8,100億円で、従業員総数は全世界で約79,000人です。
ダウンロード
報道関係者の問い合わせ先
担当者 | 所属 | 電話番号 | メール |
---|---|---|---|
小西 | TDK株式会社 広報部 |
+81 3 6852-7102 | TDK.PR@tdk.com |
製品・サポートに関する問い合わせ先
担当者 | 所属 | 電話番号 | メール |
---|---|---|---|
田村 | TDK株式会社 アプライドフィルム・ビジネスグループ 営業部 |
+81 47 378-7129 | chiktam@jp.tdk.com |