サステナビリティ | 社会健康経営
基本的な考え方
TDKのチームメンバー(従業員)の健康は事業活動におけるすべてのクオリティに直結する重要な課題と認識し、チームメンバーの健康管理、増進を積極的にサポートするために健康宣言を制定しました。
チームメンバーが心身ともに健康に働き続けることができるよう健康推進活動に取り組んでいます。
TDK健康宣言
TDKは、革新的なテクノロジーや製品、ソリューション、プロセスを提供することで、サステナブルな未来への変革を実現します。これまでもチームメンバー(従業員)は、すべての「クオリティ」を重視することで、その実現に貢献してきました。クオリティとは製品のみならず、安全、働き方、法令遵守など全てにおいてのクオリティです。グローバル社会は複雑化し、急速に変化する中で、TDKの社是である「創造によって文化、産業に貢献する」ためには、チームメンバーの健康における「クオリティ」を高めることが不可欠です。TDK Unitedでは、健康のクオリティ向上を目指し「ヘルスファースト」を掲げています。すべての事業・機能において、地域規模、グローバル規模で健康推進プログラムを提供することで、健康に過ごせる組織風土を醸成していきます。私たちは、TDK United※の多様なチームメンバーが健康推進活動に積極的に参加することで、サステナブルで健康な社会の実現に貢献します。
健康宣言
TDK United は、ヘルスファーストでクオリティの向上に取り組みます
代表取締役 社長執行役員CEO 齋藤 昇
※TDK Unitedとは、過去数十年においてM&Aや提携によって多種多様な歴史、文化、習慣を持ったチームメンバーと企業が集まったTDK独自の融合体を意味します。それぞれの個性がうまく融合していることがTDKの特長であり、強みです。
ガバナンス
TDKでは、チームメンバーの健康維持・増進を重要な経営課題として位置付け、人事担当役員を健康推進責任者とし、健康推進活動に積極的に取り組んでいます。
人財全体のガバナンス体制につきましてはリンク先をご覧ください
関連情報
教育と啓発
チームメンバーの一人ひとりが自身の健康をケアできるよう、外部有識者の講演を含む健康リテラシー教育を継続的に行っています。
- 外部有識者講演会
- eラーニング
健康推進担当役員:専務執行役員Andreas Keller
TDKでは、チームメンバーの健康管理、増進のため、定期健康診断の実施はもとより、事業所に産業医、保健師、看護師、歯科医(一部の事業所)を配置し、健康相談、歯科診療が日常的に受けられる環境を整えています。また、健康保険組合が開設している社外の電話健康相談窓口(24時間受付)でチームメンバーからの相談を受け付けています。
2018年度からは会社、健康保険組合、産業医、保健師、看護師、労働組合の関係者による健康管理事業推進委員会を発足させ、委員会にて各種健康推進活動を検討、実行に移し、健康推進活動を展開しています。
健康推進体制のフロー
戦略
チームメンバーの一人ひとりが心身ともに健康で、幸せに、自分らしくいきいきと働くことは、一人ひとりの成長につながり、その合計が会社の価値になると考えています。TDKでは、健康のクオリティ向上を重要な経営課題として位置付け、長期的な人財戦略の一つとして取り組んでいます。
また、戦略マップに基づくPDCAのサイクルを確実に回すことで健康経営を推進しています。健康推進課メンバーが中心となり具体的な施策の立案を行い、健康管理事業推進委員会において施策の検討と承認を行い、各拠点で施策を実行し、健康推進課メンバーで評価を行い、次年度の計画策定につなげています。
リスク
健康課題を以下と認識し、チームメンバーがベストな状態を保つための健康推進活動を支援し、心身ともにいきいきと健康クオリティを高め、仕事のみならず生活のクオリティも高めることで、サステナブルで健康な社会の実現に貢献していきたいと考えています。
- 生活習慣病の患者や予備軍の増加
- メンタル疾患のリスク者比率が高い
- 健康への無関心者の割合が高い
機会
これらの課題に対し、意識・行動変容を促す健康施策を実施し、
- 生活習慣の改善
- メンタルヘルス不調者の低減
- 健康リテラシーの向上
を図ります。
リスク管理
ERMの中では、人財獲得と人財育成に関するリスクが管理されており、それらにつながりうる健康指標を注視しています。
指標と目標
指標
No | 指標項目 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 定期健康診断受診率※1 | 98.9 | 98.5 | 99.9 | 99.9 | 99.9 |
2 | ストレスチェック受検率※1 | 90.3 | 89.2 | 84.6 | 82.1 | 92.5 |
3 | ウォーキング大会参加人数 | 605 | 592 | 885 | 1,248 | 1780 |
4 | 女性の健康課題に関する教育への参加率 | ー | ー | ー | 72.0 | 87.1 |
5 | 喫煙率 | 27.3 | 26.5 | 26.0 | 26.0 | 25.8 |
6 | 運動習慣者率 | 20.7 | 22.2 | 22.9 | 23.6 | 24.7 |
7 | 適正体重者率 | 63.2 | 63.7 | 63.6 | 63.8 | 63.4 |
※1はTDK株式会社の実績
No | 指標項目 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | アブセンティーイズム(時間)※1,2 | - | - | - | - | 7.99 |
2 | プレゼンティーイズム(%)※1,3 | - | - | - | - | 82.9 |
3 | Engagement Index ※4 | - | - | 72※5 | 72※5 | 72 |
※1はTDK株式会社の実績
※2は直近3カ月で健康上の問題により休暇あるいは遅刻や早退をした時間を従業員アンケートにて測定
※3はSPQ(Single Item presenteeism Question 東大 1 項目版)を用いて測定。直近 1 か月の主観的なパフォーマンス発揮度(%)として表記
※4は当社のチームメンバーエンゲージメント調査における「職場での満足度」「他者への推薦」に関するスコアの平均
※5は2023年2月実施の調査の結果を掲載しています。
評価と今後の取り組み
健康推進活動の取り組みの結果として、3年連続「健康経営優良法人」を取得しました。今後、より一層の健康推進活動の展開により、チームメンバーが心身ともにいきいきと健康クオリティを高め、仕事のみならず生活のクオリティも高めることで、サステナブルで健康な社会の実現に努めます。
取り組み
戦略マップ
健康経営の推進にあたっては、健康経営で実現したい姿である、チームメンバーの健康クオリティの向上につながる健康課題を特定し、それらを解決するための具体的取り組みを整理した戦略マップを作成しています。
主な健康推進活動
メンタルヘルス対策
身体の健康のみならず、近年、社会的関心が高まっている心の健康管理についても積極的に取り組んでいます。
特定の事業所での専門医によるメンタルヘルス相談窓口の設置や、チームメンバーが気軽にカウンセリングを受けられる体制を整えるとともに、eラーニングによるセミナーも開催しています。
また、職場復帰に取り組むチームメンバーを最大限に支援するため、リハビリ勤務制度等を含む「職場復帰支援プログラム」を導入しています。
2016年度からは、チームメンバー自身がストレスの程度を把握し、メンタルヘルス不調となることを未然に防止することを目的として、ストレスチェックを実施しています。
eラーニング
戦略マップに基づき、チームメンバーが自らの健康管理ができるよう、継続的に健康リテラシー教育を実施しております。昨年度の具体的なプログラム内容としては、「歯周病から歯を守る」、「大人の食育(前編・後編)」、「新任管理監督者のための健康リテラシー」、「みんなで知りたい働き盛りの健康課題~月経・PMS・妊活・男女の更年期~」を実施しました。
健康アンケート
TDK国内グループの健康課題を把握し、今後の健康推進施策に活用することを目的に、健康経営アライアンスが提供する健康アンケートを実施しました。このアンケートでは、健康課題とパフォーマンス発揮度やパフォーマンス低下の相関性に着目し、要因分析を行いました。
健康推進全体会議
年に一度開催される健康推進全体会議は、医療スタッフ、人事責任者、健康推進課の連携を強化し、健康推進活動を促進することを目的としています。会議では、健康推進担当役員の講話、健康経営の取組状況報告、外部専門機関のファシリテーションによる健康課題を共有・抽出するグループディスカッションを行いました。
今後も、チームメンバーのプレゼンティーイズム・アブセンティーイズムの改善、生活習慣病リスクの低減を重要課題とし、これらの健康推進活動を通じて、メンタル不調者の減少や健康リテラシーの向上を図り、組織全体のパフォーマンスと健康クオリティを高めていきます。
健康経営優良法人認定取得
TDKは、経済産業省と日本健康会議が実施している「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に3年連続で認定されました。