インダクタ:業界最高水準のQ特性を実現した高周波インダクタの開発と量産
- 0402 サイズで業界最高水準※のQ 特性21 typ.(@1.0GHz)を実現
2016年1月26日
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、業界最高水準※のQ特性を実現した高周波回路用インダクタMHQ0402PSAシリーズを開発し、2016年1月より量産したことを発表します。
近年のモバイル機器は、多機能化を背景に省スペース化が課題となっており、高い特性値と小型化の両立が求められるようになってきております。
MHQ0402PSA( L:0.40×W:0.20×H:0.20mm)シリーズは、1.0GHz のQ 特性値21(インダクタンス:0.3nH の場合)を実現し、弊社従来製品であるMLG0402Q と比較して30%以上アップしました。また、高いQ 特性を持つ弊社従来品であるMHQ-P シリーズの従来最小サイズMHQ0603P(L:0.65×W:0.35×H:0.35mm)と比較して、体積で70%減および実装面積で53%減と小型化し省スペースに貢献します。
本シリーズは、当社独自の誘電体材料、内部電極断面のハイアスペクト化とコイルパターンの最適化設計により、小型(L:0.40×W:0.20×H:0.20mm)でありながら高いQ 特性を実現しており、高周波回路の高効率化に応えます。
従来シリーズである高いQ 特性を持つMHQ1005P(L:1.0×W:0.6×H:0.5mm)およびMHQ0603P(L:0.65×W:0.35×H:0.35mm)に本シリーズを加えた3 シリーズで多様な設計用途に対応し豊富なラインアップを提供します。
- ※2015年12月現在、TDK調べ
用語集
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- Q:任意の周波数における誘導性リアクタンスと抵抗の比率を表し、その効率性を数値化したもの。
Q の値が高いほど、損失が少ない理想的なインダクタとしての特性を持つことになる。
- Q:任意の周波数における誘導性リアクタンスと抵抗の比率を表し、その効率性を数値化したもの。
主な用途
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- スマートフォン、携帯電話、タブレット端末のBluetoothやWi-Fi
- 移動体通信各種機器の高周波回路、高周波モジュール(PA、VCO、FEM等)
主な特長と利点
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- 高いQ 特性による高周波回路の損失低減
- 従来製品MHQ0603-P 比較で体積70%減、実装面積で53%減し省スペースに貢献
主な特性 (一例)
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製品名 インダクタンス[nH] Q typ.@1GHz 自己共振周波数
[GHz] min.直流抵抗
[Ω] max.定格電流
[mA] max.MHQ0402PSA 0.2~8.2 21 10~4 0.15~1.20 600~180
生産・販売計画
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- サンプル価格 : 20円/個
- 生産拠点:日本
- 生産予定:5000万個/月(当初)
- 生産開始:2016年1月
TDK株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品※(製品ブランドとしてはTDK、EPCOS)をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2015年3月期の売上は約1兆800億円で、従業員総数は全世界で約88,000人です。
- ※ 主な製品は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等です。
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担当者 | 所属 | 電話番号 | Email Address |
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手島 | TDK株式会社 広報グループ |
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