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Core Technologies
フェライトで培った“素材技術”を基盤に、素材の特性を引き出す“プロセス技術”、開発設計を促進する“評価・シミュレーション技術”、TDKのモノづくりを支える“生産技術”、複数の電子部品を統合して高機能・多機能化を図る“製品設計技術”という5つのコアテクロジーを駆使し、幅広い分野でワールドワイドに事業展開しています。
TDKの製品力の源泉は素材技術です。
材料の特性を原子レベルから追求しつつ、先進ニーズに応える独創的な電子部品・デバイスを創出しています。
- 材料設計技術
- 主原料の配合や微量添加物の制御などにより、必要とする特性を実現します。
- 粉体制御技術
- 主原料の多くは粉体です。原料粉末のナノメートルオーダーの微細化・均一化など、さまざまな先進技術が導入されています。
- 微細構造制御技術
- 多結晶体である各種エレクトロセラミック材料の結晶粒子の内部組成や、結晶粒子同士の境界(粒界)を制御することなどにより、さまざまな特性を実現します。
結晶粒子の微細化・均一化による製品特性の向上を図ります。

エネルギー分野でも活躍するTDKの素材技術
- 素材技術
- 太陽光・風力発電システムに接続されるパワーコンディショナのリアクトル(昇圧コイルや平滑コイル)のコアとしてもTDKのフェライト が使われています。


PE90材によるリアクトル用コア
- フェライト
(磁性セラミックス) -
フェライトコア(左)/
フェライトマグネット(右)
- 誘電体セラミックス
-
セラミックコンデンサ:高圧用
- 圧電体セラミックス
-
ピエゾ(圧電)アクチュエータ
- 半導体セラミックス
-
積層チップバリスタ(左)/
リングバリスタ(右)
素材の持ち味を最大限に引き出すのがプロセス技術。
ナノメートルオーダーの極限のコントロール技術により、高性能・高機能の製品を生み出します。
- 成形技術
-
フェライトや磁石材料などは、原料粉末にバインダー(結合剤)を加えて成形されます。小型・薄型・複雑形状の成形には、高度な技術が求められます。
高度な成形技術による各種形状のフェライトコア
- 焼成技術
-
エレクトロセラミック材料や磁石材料は、成形後に焼成工程に送られて焼結体となります。焼成の温度・雰囲気(焼成炉の中の気体成分)は、材料の微細構造や特性に関わるために、きわめて精密に制御されます。
フェライトの焼成工程
誘電体セラミックス粒子のコア(中央部)・シェル(周辺部)構造
- 厚膜プロセス技術
-
誘電体やフェライトのシートに導電性材料を印刷して多層積層し、チップコンデンサやチップインダクタなどの積層電子部品を製造する技術です。
チップコンデンサの断面図
- 薄膜プロセス技術
-
ウェハ上に薄膜を形成し、エッチング処理などにより、電極、コイル、機能素子などを構築する技術。HDD用ヘッドや薄膜電子部品などの製造に利用されます。
ウェハ上に形成された薄膜ヘッド素子(右)とその拡大写真(左)
ウェハ上に生成された薄膜コモンモードフィルタ(左)とその拡大写真(右)
- 巻線技術
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コイルやトランスのコアに銅線を巻く技術。先進の自動化・最適化により、高信頼性の製品を生み出します。
パワーコイル
コモンモードフィルタ
- 塗布技術
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基板やフィルムに、均一な膜をコーティングする技術。磁気テープの製造で培った高度なノウハウで製造されます。
Ag積層型透明誘電性フィルム
- 電極材料技術
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積層セラミックチップコンデンサやリチウムイオン電池などの電極に材料技術のノウハウが組み込まれています。
積層セラミックチップコンデンサ
リチウムイオンポリマー電池
- 真空巻取り技術・蒸着技術
-
フィルムコンデンサなどの製造において、プラスチックフィルムに高速で蒸着し高精度に巻取る技術です。
フィルムコンデンサ
TDKの蓄積技術に磨きをかけ、さらなる発展の推進力となっているのが評価・シミュレーション技術。
素材の分析・解析から、製品の構造や熱、電磁界のシミュレーション解析、電波暗室を用いたノイズ測定やノイズ対策など、新製品創出を力強くバックアップしています。
- 評価解析技術
-
微細構造の観察や元素分布の可視化など、先進の分析機器・装置が活躍しています。
部品実装基板の元素イメージング技術
- シミュレーション技術
-
回路が放出する熱の分布、ノイズの原因となる電磁界の分布などをコンピュータを用いて可視化し、設計の効率化やノイズ対策に役立てます。
ノイズ測定
熱解析シュミレーション
- EMC対策技術
- 外部ノイズの侵入から電子機器を守るとともに、電子機器自らが出すノイズを抑制するのがEMC 対策。TDK では多種多様な EMC 対策部品をラインアップ。ノイズ測定・評価やアンテナ評価などには、電波暗室も利用されます。

市場変化に即応する素早い実行力によるQCDS(品質・コスト・納期・サービス)のさらなる向上と、
材料から製品までの一貫生産の推進により、製品力の強化を図っています。
- 装置技術
- すぐれた製品はすぐれた製造装置によってつくられます。
独自工法の開発とともに、それを具現化するための製造設備を内製してきたことも、TDKのモノづくりの特色と強みになっています。

フィルムコンデンサの製造に使われる
高速・高精度の自動捲回機

TDK製FA機器:フリップチップ実装機(左)/FOUPロードポート(右)
- パッケージング技術
- 部品のアセンブリ、接合、封止、そして先進の構造設計、形状設計などにより、小型化・高性能化を図ります。

NTCサーミスタ(左)および高周波部品(右)
- 回路技術
-
最適な部品選定、配線、放熱設計など、シミュレーションも駆使した回路設計を推進します。
CVCC直流可変電源 GENESYS+ シリーズ
- LTCC技術
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コンデンサやインダクタなどの多数の素子を誘電体シートに印刷積層してモジュール化する低温同時焼成セラミックス(LTCC)技術です。
LTCC高周波モジュール
- MEMS技術
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MEMS(微小電気機械システム)は、チップ上にセンサやアクチュエータなど、微小な機能デバイスを構築する微細加工技術です。
MEMS マイクロフォン
MEMS 圧力センサ
- IC内蔵基板(SESUB)技術
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樹脂基板の中にIC(半導体)を内蔵し、受動部品等を3次元実装してモジュール化する技術です。
Bluetooth モジュール
パワーマネジメントユニット
And More
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