STORY 02

新規事業を創出できるチャンスを提供!
まだ世の中にない価値創造に挑める

QUESTION 01

佐藤

「TDK Kindergarten」は、既存事業の枠にとらわれず、新規事業を創造するための社内インキュベータープログラムです。コンペ形式でアイデアを募り、役員へのプレゼンなどを経て最優秀者を決定。その後、事業化に向けて本格的にプロジェクトが始動します。もともとヨーロッパの拠点で始まり、日本では2022年にスタートしました。みんなは、なぜ応募しようと思ったの?

市川

私は学生時代から、自分で事業を立ち上げたいと考えていました。入社後に「TDK Kindergarten」の存在を知り、新ビジネス創出に向けた手厚いサポートに魅力を感じてエントリー。事業を立ち上げるという目標を叶える、大きなチャンスだと思いました。

齋藤

漠然とですが、以前から何か新しいことに挑戦したいという気持ちがありました。そんななか、それまで携わっていた仕事が一区切りつくことになり、新しいチャレンジをするいい機会だと考えたからです。

中西

私が応募を決めたのは、「TDK Kindergarten」を通じてお客さまの課題を解決できると思ったからでした。実は、「新規事業を立ち上げたい」という強い気持ちがあったわけではないんですよ。

佐藤

ちなみに、応募にあたっての条件はいっさいありません。市川さんのように入社2年目でもエントリーできますし、入社1年目で応募してファイナリストまで残った新人もいました。

市川

それ、僕の同期です!応募の締切が5月だったのですが、彼は入社からわずか1ヵ月強でビジネスプランを作成。同期の活躍に刺激を受け、私も入社2年目でチャレンジしました。

QUESTION 02

佐藤

「TDK Kindergarten」には、自由な発想でさまざまな新規事業のアイデアが集まります。それでは、みんなのビジネスプランを紹介してもらいましょう。

中西

私たちのチームは、電子部品の熱問題を解決するソリューションを企画しました。パソコンやスマートフォンを長時間使用していると、電子部品が熱を発ち、過熱します。AIの導入や部品の小型化が進むなか、熱が原因でアプリケーションがダウンするなど、近年は電子部品の熱問題は業界における大きな課題に。それを解決することで、熱を効果的に管理・制御するための設計プロセスに変革を起こしたいと考えていました。

齋藤

私は一人でエントリーしたのですが、ゲームという趣味を活かして、タイピング時の感触や打ち心地を自由に調整できるゲーミングキーボードを提案しました。自分の好みに合わせて“打鍵感”を調整できるキーボードを提供することで、ゲーマーたちのパフォーマンス向上に貢献したいと思っています。

市川

私は入社後、配属先の長野で上司が所有している畑を借りて野菜をつくっていました。その経験を通じて、農業の大変さを実感しまして。農作業の効率や成果を高めるアイデアを、企画に落とし込んでいきました。ただ、新規事業のアイデアを考えた経験がなかったため、そのテーマにたどり着くまでとても苦労したんです…。

齋藤

わかるわかる! 私もそうでした。けれども、「TDK Kindergarten」では、新規事業のアイデアを生み出す段階からサポートしてもらえるのが特徴です。一番ありがたかったのは、アイデア出しのワークショップ。「世の中の困りごとを解決する」というアプローチをはじめ、さまざまな考え方を学べました。「困りごとって何だろう」と自分事として考えた結果、趣味のゲームのキーボードに行き着いたんです。

市川

説明会の開催から1on1の実施、メンタリング、プレゼン資料の作成アドバイスまで、手厚いサポート体制が整っていることに驚きました。

中西

時間が限られているなか、役員へのプレゼンは英語。ビジネスアイデアを明確に説明することは、とてもハードでした。英語でのプレゼン対策として、強調すべき単語についてまでアドバイスをもらえたことはありがたかったですね。

佐藤

新規事業の創出に向けて、私たちはサポートを惜しみません。みんなの情熱をカタチにするために、しっかりと伴走します!

QUESTION 03

佐藤

国内で開催された「TDK Kindergarten」から生まれた第1号のプロジェクトが、中西さんたちの「Samasy」。そして、翌年に第2号のプロジェクトとして選出されたのが齋藤さんの「Clixir」です。市川さんは齋藤さんと同じタイミングで応募して、ファイナリストに選出。最優秀者には届かなかったものの、入社2年目でこの結果はとても立派です。

中西

ファイナリストに選出された時点で、正直「イケるかも!?」と手応えを感じていました。いざ採択されると、「やり遂げなければ!」と気が引き締まりましたね。

齋藤

私は、役員の方々にゲーミングキーボードに興味を持ってもらえるか不安でした。「通ればラッキー」くらいの気持ちで挑んでいたので、最終的に選ばれたときには驚きました。

市川

私のチャレンジは、最終選考で終了しました。ただ、佐藤さんたち運営側から「ゲーミングキーボードのプロジェクトに参加しない?」と声をかけてもらったんです。もともと私自身もゲーマーで、齋藤さんのプロジェクトに興味があったことに加え、事業立ち上げのノウハウも学べると思い、すぐに参加を決めました。

QUESTION 04

佐藤

事業化に向けて、それぞれのプロジェクトは今、どんな状況なの?

齋藤

「Clixir」では、3ヵ月間で140人ほどのゲーマーさんのニーズを吸い上げたうえで、私ともう一人のメンバーでキーボードを試作。現在は、それをゲーマーさんたちに使ってもらい、フィードバックをもらって改善を繰り返している段階です。苦労しているのは、キーボードそのものの作り込み。キーがぐらついていたりすると、押し心地以前の問題になってしまいますからね。

市川

マーケティングを担当している私は、協力してくれているゲーマーさんとの窓口を担っています。今は主に、試作品に対するフィードバックを収集し、齋藤さんたちに報告。多くのゲーマーさんが欲しかったキーボードづくりに挑んでいるので、皆さんとても協力的です。

齋藤

お給料をもらいながら、自分たちが欲しいものを自由に開発できるなんて、こんなに幸せなことはありません!

市川

しかも、大手企業でありながら若手のうちから新事業の立ち上げに携われるのが魅力。プロジェクトに参加してから、視野が大きく広がりました。友人たちからは、「すごい制度だね」と驚かれています。

中西

「Samasy」は、プロダクトのコンセプトやビジネスモデルの検証フェーズまで進んでいたのですが、2025年4月にプロジェクトがクローズしました。ショックも悔しさもありましたが、この経験を糧に次へ進もうと気持ちを切り替えています。現在は経営企画グループに異動し、TDK全社の企業価値を高める戦略の立案・実行を担当。「Samasy」で得た挑戦と学びを、今後は会社全体の成長につなげていきたいと考えています。

佐藤

「TDK Kindergarten」は、大きなチャンスを与えるいっぽうで、限られた時間と予算のなかでシビアに成果を求められるプロジェクトでもあります。まさにビジネス同様、挑戦と責任が常に隣り合わせの環境だと言えるでしょう。

中西

本業との掛け持ちではなく、新規事業の創出に集中できたのは貴重な経験になりました。逃げ道がなく、「本業が忙しいから…」という言い訳ができない状況なので、自然と気合いが入ります。ゼロイチを生み出すプロジェクトだから、決して楽な道のりではありません。けれども、完成すれば世の中に大きなインパクトを与え、社会の課題解決の一翼を担えるので、高いモチベーションで挑むことができました。齋藤さんと市川さん、僕たちのぶんも頑張ってね!

齋藤

はい! 特に、私たちのプロジェクトはTDKでは珍しいBtoC向けのモノづくり。当社のゲーミングキーボードをたくさんの若者が使ってくれるようになれば、会社のさらなる知名度アップにも貢献できると思います。

佐藤

「TDK Kindergarten」に参加してから、みんなの顔つきが変わりました。自ら考え、主体的に行動している彼らは、まさに当社が求めている社員像そのものです。お客さまの御用聞きにとどまらず、まだない新たな価値を生み出し、それを多くの人々に提供することで世の中をよくしていく。社員一人ひとりが主役となり、社会を変革していく会社でありたいと考えています。

2025年6月時点の情報です

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