

#26今日も元気にうんち一発!
~消化とうんちのお話~
私たちは、栄養をとるために毎日食事をしています。
そして食事をしたあと出てくるものといえば…そう、うんちです!
大きな声では、話しづらいって? いえいえ、そんなことはありません。
うんちは身体からの大切なお便(たよ)り。
今回は「消化」をテーマに、うんちの知られざる実態について大きな声で語っていきましょう!
登場人物

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ふぅ…間一髪(かんいっぱつ)トイレに入れた…、あぶなかったぁ。
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でもお兄ちゃんが言ってた通り、家族で同じものを食べているのに、 どうして出てくるものはこんなに違うのかなぁ?
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私も気になるわ! さっそくパパに聞いてみましょう!
一体なにもの? うんち大解剖
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ようし、まずはうんちが何からできているか見ていこう。
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うんちは何からできているの?
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えっ! うんちってほとんど水分なの?
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食べたものが出てきているのかと思った…!
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意外と多い水分だけど、そのときのうんちの状態によってもちがう。
便秘ぎみのうんちだと約70%を下回り、
下痢だと約90%ほど水分が含まれている。 -
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あんなに硬いのに、ほとんど水分だったなんて驚きだわ!
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うむ。 次は、うんちの種類について見ていこう。
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うんちの種類!?
うんちは健康のバロメーター!
一言に「うんち」といっても、硬さや色など状態はさまざま。
では一体うんちは何種類あるのだろうか。
そこで、うんちの形や状態を7つに分類した
ブリストルスケールというものがある。
これは身体の健康状態を知るために、おもに医療現場で使われているんだ。
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1 コロコロうんち …うさぎのうんちのように硬くてコロコロ 2 硬いうんち …ソーセージのような形で硬い 3 ちょっと硬いうんち …表面にひび割れがあるソーセージ 4 良いうんち …表面がなめらかなソーセージ 5 ちょっとやわらかいうんち …やわらかくて小さな塊(かたまり) 6 泥(どろ)みたいなうんち …塊(かたまり)と水がまざって境目(さかいめ)がわからくなっている、泥(どろ)のよう。 7 水みたいなうんち …塊(かたまり)がなく、全体的に水のよう。
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3~4のうんちが、理想的なうんちと言われているんだ。
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私も理想的なうんちを出したいわぁ。
身体の内側を直接見ることはできないけれど、
外に出されたうんちから私たちの身体の中の状態を知ることができる。
つまり、自分の健康状態を知ることができるんだ。
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毎日のうんちは、まさに身体の状態を知らせてくれる情報の1つだったんだ!
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うーん、うんちの種類がいろいろあるのは分かったけど、 それと健康がどんな風に関わっているの?
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そうだね、次はその関わりを知るために、うんちが作られる過程を見ていこう。
うんちの運命を決めるものたち
さて、ここからは うんちはどうやって作られるのか、
「消化」の過程にも注目していこう。
食べ物は、口から入って胃や十二指腸(じゅうにしちょう)で分解される。
そのあと、小腸で栄養が吸収され、
吸収されずに残ったものが大腸に運ばれる。
大腸で水分が吸収され、 便をつくられる。
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そこで登場するのが、腸内にいる3種類の細菌(さいきん)!
「善玉菌(ぜんだまきん)」「悪玉菌(あくだまきん)」「日和見菌(ひよりみきん)」
これらの細菌のバランスによって、 うんちの善し悪しが決まるんだ。
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善玉菌は、ビフィズス菌や乳酸菌(にゅうさんきん)、
悪玉菌は大腸菌(だいちょうきん)など。
日和見菌は、どっちつかずでその時有利(ゆうり)な方の味方をする。
だから善玉菌でも悪玉菌でも、その時に数が多い方につくんだ。
腸内細菌たちは、あわせて600兆個ほどいる。
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日和見菌、どっちにもつくなんて、なんか調子よすぎ~。
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でもね、腸内細菌の70%はこの日和見菌なんだ。
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悪玉菌と善玉菌、それぞれの数が違うと、 出てくるうんちはどのように変わってくるのかしら。
善玉菌が多いと…
黄色くてにおいの少ない良いうんち
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悪玉菌が多いと…
黒くて硬いうんちや、びしゃびしゃのうんち、
においのきついうんちになる。 -
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へぇ~。腸の中の様子で、こんなにもうんちが変わってくるんだね!
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と、いうことは…ママの腸内って…(ジ~ッ)
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ちょっと! かなみん、私のお腹をじっとみないで~!
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腸の中も、みんな健康でいたいものだのぅ。
健康なうんちのためにも、しっかり寝て、ストレスをためずに、
繊維の多い野菜やこく類、消化にいい発酵(はっこう)食品など
腸が喜ぶ食事を食べていきたいですね。
もっと知りたい!<お腹の中のお花畑> ~光岡知足(みつおか ともたり) 編~
考えてみよう
赤ちゃんのうんちは臭くない?
赤ちゃんのうんちは臭くないというけれど、それは本当?
実は、本当。
生まれたばかりの赤ちゃんは、
まだ大腸の中に善玉菌しかいない。
うんちの臭いにおいの原因は悪玉菌なので、
それがいない赤ちゃんのうんちは、甘酸(あまず)っぱいようなにおいがする。
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食べ物を口に入れてから、うんちとして出るまで
身体の中ではさまざまな働きがあったんだ。トイレに行ったら、流す前にうんちの顔を見てあいさつ、 毎日の身体の様子を見てみよう!