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好奇心旺盛のてれみんが、日常で「理科にまつわる発見」をしながらちょっとずつ理科が好きになるおはなし。 好奇心旺盛のてれみんが、日常で「理科にまつわる発見」をしながらちょっとずつ理科が好きになるおはなし。

#24
生き物タイムカプセル!?
~化石のお話~

てれみんズ
2022.10.11
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過ごしやすい気候になってきた秋、てれみんファミリーは楽しいお出かけ。
キャンプ先で小枝を探していたら…
てれみんは、なんだか不思議なものを見つけちゃった!?
今回は、魅力あふれる「化石」についてちょっぴり掘り起こしていきましょう!

登場人物

  • てれみん
    てれみん
    ものづくりや実験が大好き
  • かなみん
    かなみん
    てれみんの妹。きれいなものが好き
  • てれみんパパ
    てれみんパパ
    何でも知っている。ニュートンが好き。
  • てれみんママ
    てれみんママ
    いつもはやさしい。おこるとこわい。
  • てれ公
    てれ公
    サイボーグ犬。たまにあばれる。
  • てれみん
    まさかキャンプで冷凍庫の化石(残り物)を食べることになるとは、思わなかったよ。
  • ホホホ…。ところで、さっきてれみんが見つけた木の化石!あれには驚いたわ。
  • うん!化石って、恐竜とか、アンモナイトとか、そういうのばかりだと思ったよ。
  • てれみん
    ぼくも。そうなると…そもそも化石って、何なんだろう?
  • ようし、今回は「化石」の話をしていこう。
  • 化石って、何?

     

    化石

     

    化石とは
    長年地中に埋まっているうちに、
    骨や植物の成分が岩石の成分と入れ替わったもの

    見た目はそのままでも、成分は石になっている。 
    だから見た目から想像する重さよりも、ずっと重いんだ。

     

    「化石」になるのは、実はとても難しい。
    多くの絶妙な条件が必要なんだ。
    空気にふれてしまってもいけないし、
    微生物がいると分解されてしまう。
    膨大な時間をかけて、さまざまな条件が重なって
    ようやくできるんだ。

     

    化石

     

    「化石」は、
    人間の歴史よりもっと昔の動物や植物の痕跡(こんせき)を、
    長ーい時間をかけて保存したタイムカプセルなんだ。

  • だから、人がつくった「化石」はないんだよ。
  • どんな化石があるの?

  • 次は、化石の種類について見ていこう。
  • わぁ。私が知っている化石はあるかなぁ。
  • 有名な化石としてあがるのは、
    アンモナイト、恐竜の歯や骨、三葉虫(さんようちゅう)、サメの歯、貝の化石など。

     

    これらは体の全体、または一部が化石になっている。
    これを 体化石(たいかせき) という。

     

    体化石

     

    他にも、
    恐竜の足あと、生き物のフン、巣穴などの化石もある。

     

    このような、生き物の生活した跡(あと)が化石になったものを
    生痕化石(せいこんかせき) という。

     

    生痕化石

     

  • 足あとが何億年も残るなんて…なんだか不思議。
  • ちょっと変わった化石でいうと
    木からでる樹液(じゅえき)が、化石になったものもある。
    それが 琥珀(こはく)
    透明感(とうめいかん)のある黄色やオレンジ色をしていて
    その美しい見た目から、宝石のように扱われていたんだ。

     

    琥珀

     

  • まあ!本当に宝石みたい。きれいだわぁ…。
  • うむ。中に虫が入っているものは、ちょっと珍しいんだ。
  • 「どこから」「何が」見つかったかで、「いつ」「どんな」が分かる 

  • 化石は大昔のことを教えてくれる貴重なもの、というのは知っているけれど…。
  • てれみん
    実際は、どんなことが分かるのかなぁ?
  • 「どこから」見つかったかで、「いつ」のものかが分かる。

     

    化石は地層から見つかる。
    何の化石がどの地層から出てきたかで、その地層ができた時代が分かるんだ。

     

    三葉虫やアンモナイト、ビカリアと呼ばれる巻貝の化石は、
    短い期間でさまざまところで生息していたので
    「いつ」といった時代を教えてくれることが多い。

     

    このように「いつ」(その地層ができた時代)を教えてくれる化石のことを
    示準化石(しじゅんかせき)というよ。

     

    示準化石

     

    その他にも 「何が」見つかったで 「どんな」場所だったかが分かる。

     

  • 実は、南極で恐竜や植物の化石が見つかったというニュースもあるんだ。
  • かなみん_驚き
    えっ!南極みたいな寒い所にも、恐竜が生活していたってこと!?
  • ふふふ。その答えも、恐竜の化石たちが教えてくれたんだ。
  • 恐竜や植物が生活できるのは、温かい場所。
    だから、この化石の発見から
    南極は、そのまた昔は温暖な地域だったことが分かったんだ。

     

    他にも
    サンゴが見つかったところは暖かくて浅い海、
    シジミが見つかったところは河口の近くや湖…といったように
    「何の」化石がでてきたかによって、
    その場所の当時の環境を知ることができる。
    これらの化石のことを 示相化石(しそうかせき) という。

     

    示相化石

     

  • てれみん
    やっぱり化石は、当時の様子を教えてくれる貴重なものなんだね。
  • なるほど…。 じゃあ私、これからも冷凍庫の化石の発掘に挑むわ!
  • ・・・・・・・・。
  • あら?どうしたの、みんな。石みたいに固まっちゃって…。

もっと知りたい!<化石は古代の生き物よ!> メアリー・アニング編

考えてみよう

大昔から完全形!? 姿が変わらない生き物

  • 「生きた化石」として有名なゴキブリ、どうしてそのように言われているのか…

     

    その理由は、約3億年も前にでてきたゴキブリ(の先祖?)の化石が、
    今のゴキブリの姿とほとんど変わってなかったから!

     

    ほとんど変わらないゴキブリの化石

     

    通常、生き物は生きている環境に合わせて体や機能を少しずつ変えている。

     

    「しかし、大昔から姿かたちが変わらないということは、
    その姿から「変わる必要がなかった」か
    「変えなくても良いくらい、周りから影響を受けなかった」という理由が考えられる。
    ありとあらゆる生き物が 影響し合っているこの世界で、
    これってよく考えると ちょっとすごい。

     

    そういったゆえんから「生きた化石」と呼ばれる生物はいくつかある。
    実は、「イチョウ」も生きた化石!

     

    約2億年前から、その姿はほとんど変わってないんだ。

     

    ほとんど変わらないイチョウの化石

     

    はるか昔から姿かたちを変えずにいた「生きた化石」
    それが今じぶんの目の前にあるって、なんだかロマンを感じるね。

     

    「生きた化石」は、
    意外とみんなの近くに、隠れているかもしれない。
    まずは、イチョウの葉を探してみるところからはじめよう!

     

TDK歴史みらい館

 

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