TDK ロゴ

好奇心旺盛のてれみんが、日常で「理科にまつわる発見」をしながらちょっとずつ理科が好きになるおはなし。 好奇心旺盛のてれみんが、日常で「理科にまつわる発見」をしながらちょっとずつ理科が好きになるおはなし。

#22
呼吸、サンキュー!
~呼吸のお話~

てれみんズ
2022.6.16
  • Face Book
  • X, formerly twitter
  • Face Book

呼吸は、私たちが生きていく上で大切な生命活動の1つ。
今回はそんな身近な呼吸の仕組みや、ちょっとかわった生き物の呼吸をご紹介!

登場人物

  • てれみん
    てれみん
    ものづくりや実験が大好き
  • かなみん
    かなみん
    てれみんの妹。きれいなものが好き
  • てれみんパパ
    てれみんパパ
    何でも知っている。ニュートンが好き。
  • てれみんママ
    てれみんママ
    いつもはやさしい。おこるとこわい。
  • てれ公
    てれ公
    サイボーグ犬。たまにあばれる。
  • てれみん
    あ~、苦しかった。
  • もぅ、お兄ちゃんてば・・・、プールの発明まではよかったのにね。
  • てれみん
    呼吸って、ふだんは無意識でやってるけど、やっぱり必要なんだね。
  • うーん、でも呼吸って実際 私たちの体でどんな風に役に立っているの?
  • てれみん
    う…それは…(汗)

呼吸をするのは何のため?

  • 「呼吸」は、私たちが生きていくために欠かせない体の活動の1つ。 でも、そもそもどうして呼吸をしなくちゃいけないの?

    空気中の酸素を取り入れるため

  • いらなくなった二酸化炭素も、吐く息と共に排出しているよ。
  • てれみん
    「酸素」が必要なのは知っているけど、体のなかでどんな風に使われているんだろう?

「酸素」がどうして必要か、それは…

摂取した栄養を、エネルギーに変える時に酸素が使われているから。

  • 食べたものから吸収した栄養を、身体を動かすエネルギーに変えるときに、 酸素が必要になるんだ。
  • てれみん
    へ~、食べたものがそのままエネルギーになるわけじゃないんだね。

呼吸のメカニズムについて、もう少し詳しく見ていこう。
ヒトは、口や鼻から呼吸をしているね。
空気中の酸素を体に取り入れ、いらなくなった二酸化炭素を排出する働きをしているのが、
みなさんご存知の  。

その肺の中の様子は、どうなっているのかな。

  • 肺の中をたどっていくと細かく分かれていて、 最後は肺胞と呼ばれる小さな小さな袋になる。

  • あら、まるでブドウの房のようね!
  • 肺には、その肺胞が約3~6億個あると言われているんだよ。
  • てれみん
    えー!そんなに!?
  • 全身を巡ってきた血液が、この肺胞に二酸化炭素を渡し、酸素をもらっているんだ。

     

    ちなみに、肺は自分の力で勝手に動いているのではなく、
    その下の横隔膜や筋肉が動くことによって膨らんだりしぼんだりしているよ。

  • 焼肉屋さんで見かける「ハラミ」は、横隔膜の周りの筋肉だよ。
  • ちなみに1分間の呼吸の数は、
    大人で16~18回、子どもだと20回程度と言われている。
    大人の方が、1回の呼吸で肺を出入りするガスの量が多いんだ。

  • 運動量や落ち着いているかどうかで、体が使っているエネルギーも変わるね。 その時の体の状態によって、呼吸の数も変わるんだ。
  • 確かに、走った後は息が切れて呼吸の回数が増えるもんね。
  • パパ、落ち着きすぎて寝てるわよ。 まだ話の途中なんだから、起きてちょうだい!

呼吸をするのは何のため?

 

ヒト以外の呼吸についても見てみよう。

 

<主に陸で生活している仲間>  ネコ、イヌ、トリなど は ヒトと同じ 肺呼吸

  • てれみん
    そうなると、てれ公は・・・?
  • ……、エッホン。  ところで同じ肺呼吸でも、トリは少し変わった肺呼吸をしているぞ。

トリは空を飛び、空気の少ないところで生活している。
そのため、息を吸っている時でも吐いている時でも酸素を取り入れることができるんだ。

 

<主に水中で生活している仲間>
メダカ、金魚、サケ、ウナギなどの魚類は えら呼吸
顔の近くにある えらを通して、水の中の酸素を取り込んでいるんだ。

  • ただし、ウナギはぬるぬるの皮膚を通して皮膚呼吸もできる。
    ウナギと似ていて、身体が細長くてぬるぬるしているミミズも、皮膚呼吸しているよ。
    湿ったぬるぬるの皮膚を通して呼吸をしているため、表面が乾いてしまうと呼吸困難に…!

  • <ちょっと変わった呼吸をする生き物たち>
    イルカやクジラは、海に住んでいるけれど 肺呼吸
    魚のような体をしているけれど、人間と同じく赤ちゃんで生まれてくる哺乳類だからだよ。
    クジラの祖先は陸で生活していたため、身体の仕組みはずっと変わらず肺呼吸なんだ。

  • えっ!クジラも大昔は陸に住んでいたんだ!

カニは水の中でも陸でも見かけるけれど、実は えら呼吸
陸にいるときは、身体の水分をえらから通すことで水中の酸素を取り入れている。
一度通した水分を、何度も何度も循環させているんだ。

  • 口の周りにぶくぶくと泡が立っているのは、何度も濾された(こされた)水分の粘りけが増しているためなんだ。

摩訶不思議(まかふしぎ)! 成長と共に呼吸法が変わる生き物がいる!?

 

それは、両生類のカエル。
カエルは、オタマジャクシのときには水の中でえら呼吸をしているけれど、
大人のカエルの姿になると肺呼吸に変化する。
実は皮膚呼吸もしているから、ミミズたちと同じように体の湿り気も大事!

  • カエルのように、えら呼吸から肺呼吸に変わる生き物はいるけれど、 肺呼吸からえら呼吸に変わる生き物はいないようだね。
  • てれみん
    へぇ~、なんだか生き物の進化と関係がありそうだ。

もっと知りたい!<息をするってなぜだろう?> ジョン・メイヨ―編  

考えてみよう

虫は どこで呼吸する?

本編ではでてこなかった昆虫
昆虫はどのように呼吸をしているのだろう?

 

昆虫は「気門」と呼ばれる小さな穴がお腹のあたりにあって、 それを使って呼吸をしているんだ。 (呼吸気孔)

  • カブトムシやクワガタは体が大きいので、捕まえるとその呼吸している穴をみることができる。
    お腹のあたりを探してみよう!

  • セミの抜け殻もきれいなものは穴がはっきりと見える。
    内側の、白い糸のような部分だよ。

     

    夏になると、いろんな虫が元気よくなってくるよね。
    外で虫に出会ったら、呼吸をしている気門をさがしてみよう!
    (そーっとゆっくり、やさしくね)

TDK歴史みらい館

 

このサイトは秋田県にかほ市にあるTDK歴史みらい館が運営しています。

  • Face Book
  • X, formerly twitter
  • Face Book

LESSON!もっと見てみよう!