

#17押し合って大地
~地球誕生のお話~
毎日ふみしめている地面だけど、そういえば地面っていつからここにあるんだろう?
よくよく考えると、あまり知らない大地の成り立ち。
てれみんファミリーが、タイムスリップして調べます!
登場人物

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アンモナイトさん、無事に海へ帰っていったね。
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…あれ?でも、なんで目覚めたら畑にいたんだろう?
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いいところに気がついたねぇ。 それでは、地球の時間を巻き戻してみよう。
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そもそも地面は、どうやってできたの?
約46億年前、できたての地球は岩石がドロドロに溶けた星だったんだ。
そこから、だんだんと表面が冷えて、殻のように固まり始める。
これが、地球の 地面のはじまり なんだ。
同じ時期に、冷えゆく岩石から出てきた水蒸気が雲を作って雨が降り、海が誕生した。もともとむき出しになっていた地球の“殻”は、
海の誕生と共に海底でふやけ、“やわらかい殻“になった。
これが、殻の中身の動きに合わせてひび割れて、動き始める!
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地球の中身の動きと関係があるんだね。
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ところで、お風呂のお湯を想像してみよう。
温かい水は上にいき、冷たい水は下に行くのは知っているかな。
この温度の違いによって起こる動きのことを 対流 というよ。実は、地面の下でも同じことが起きているんだ。
地球の中身も真ん中が熱くて、表面にいくと冷えて冷たくなる。
表面で冷えて固まった地面は、
すぐ下の動きに引っ張られるように、ゆっくり動いてやがて沈もうとする。地球の中では、あちこちで対流しているんだ。
その動きにあわせて、地面はゆで卵の殻のようにひび割れては、動く。
あちこちでひび割れた地面がそれぞれ動いて、
その境目で押し合いへし合いをしている。地面同士がぶつかるところでは、
下に潜ったり、潜りきれずにモリモリと盛り上がったりする。地球の中に潜りきれずに盛り上がった場所の一つが、日本列島。
日本のはじまりなんだ。日本の下で起こる、地面同士のおしくらまんじゅう!
地球を覆う、ゆで卵の殻のような地面のパーツを プレート というよ。
世界にはいろんなプレートがあって、そこに乗っかるようにさまざまな大陸があるんだ。
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プレートが、大陸そのものではないんだね。
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日本の位置を確認してみると…なんと4つものプレートが重なっている。
実は、私たちは4つのプレートが押し合いをする真上に住んでいるんだ。
と、いうことは…
しょっちゅうプレートが、ずれたり、ひび割れたりする。すると、どんなことが起きるかというと…
地震が多くなる。なんと、世界で起こる地震の10%は日本で起きているんだ。
ちなみに広いアメリカを見てみると・・・
地震が少ないアメリカ東海岸、地震が多いアメリカ西海岸がある。
アメリカ東海岸のように、大きな大陸の真ん中というのは、
ほとんどの場合プレートの真ん中なんだ。
プレートの真ん中では、地震はあまり起こらない。
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そっか。 プレートの真ん中だと、地面の押し合いへし合いが伝わりにくいんだね。
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地震が多い国に住んでるだなんて…ちょっと嫌だなぁ。
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そうとも限らないぞ。 日本はこの地形ならではの良さもあるんだよ。
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地震が多い日本だけれど、その分 地面が盛り上がったり削られたりする。
そうすると、新しい大地にさまざまな地形が生まれる。
こうしてできた豊かな地形には、川が流れる谷ができたり、平地ができたり…
多くの人にとって恵みの多い大地をもたらしてもくれるんだ。
もっと知りたい!<大陸は、動いている!?> ウェゲナー編
考えてみよう
エベレストのおみやげが、アンモナイト?
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えっ!エベレストって、あの世界一高い山だよね?
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でもアンモナイトは、もともと海の生き物よね。
どうしてそんなことが起きるの?
世界的に高い山で有名なエベレストと、海底の生き物であるアンモナイトは
一見関係のないように見える。でも、地球の誕生とともに、エベレストも大昔は海底にあったんだ。
日本の成り立ちと同じようにね。だから、海底にいたアンモナイトの化石が出てくる。
それにちなんで、名物のお土産にされているんだ。ちなみに、日本でも日本アルプスから、海の堆積物がでてくるよ。
石灰岩、鍾乳洞があった場所も、昔の海の底のなごりなんだ。-
身近な地形や家の周りに、どんな歴史があるのかを調べるのも面白そうだねぇ。
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