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好奇心旺盛のてれみんが、日常で「理科にまつわる発見」をしながらちょっとずつ理科が好きになるおはなし。 好奇心旺盛のてれみんが、日常で「理科にまつわる発見」をしながらちょっとずつ理科が好きになるおはなし。

#14
台風は、入道雲のおばけ?
~秋の天気と気象のお話~

てれみんズ
2020.10.15
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秋が近づくと、必ずといっていいほど日本に来るアイツ…
そう、「台風」!
今回は、そんな台風と秋の天気のひみつにせまってみよう。
みんなが知っている雲の名前は、いくつでてくるかな・・・?

登場人物

  • てれみん
    てれみん
    ものづくりや実験が大好き
  • かなみん
    かなみん
    てれみんの妹。きれいなものが好き
  • てれみんパパ
    てれみんパパ
    何でも知っている。ニュートンが好き。
  • てれみんママ
    てれみんママ
    いつもはやさしい。おこるとこわい。
  • てれ公
    てれ公
    サイボーグ犬。たまにあばれる。
  • てれみん
    ふう~、あのあと雲を元の場所に戻すの大変だったよ
  • てれみんパパ
    かなみんも、おもしろいことを考えるのぅ
  • てれみん
    そういえば、かなとこ雲ってどうしてあんな不思議な形になるの?
  • てれみんパパ
    よし、今回は雲の形や秋の天気について考えてみよう!
  • 「かなとこ雲」ってナンダ?

    かなとこ雲

     

  • てれみん
    エリンギみたいだね!
  • ※エリンギは、ヒラタケ科ヒラタケ属のキノコの一種だよ。
    歯ごたえがいいので、いろんな料理にも使われているね。

夏っぽい雲ナンバー1といえば、入道雲。

正式名称を「積乱雲(せきらんうん)」と言うよ。
もくもくと上に成長していくこの雲は、夏によく見られる。

積乱雲

 

実は、「かなとこ雲」は、この積乱雲が巨大に成長した姿なんだ。
積乱雲がさらに大きく成長し、空に広がった形が、
金属を加工するときに使われる「金床(かなとこ)」に似ていることから、そう呼ばれるようになった。

  • 金床

  • この雲は、湿った夏の空気が地面近くで暖められて上昇し、成長した姿。
    だから、真下では雷が鳴ったり、大雨が降ったりする。
    ときには、ゲリラ豪雨も…!

    ゲリラ豪雨

     

  • 大雨 + 暴風 = 台風?

     

    秋は台風のシーズン。
    そもそも台風は、どこで生まれているのだろう?
    実は、湿った空気の天国である熱帯地域の温かい海の上が、台風の発生場所なんだ。

    熱帯低気圧

     

    あちこちで湿った空気が上昇することで、積乱雲が次々と発生する。
    次第に積乱雲が合体していき、渦を巻き始める。
    これが、台風の卵である「熱帯低気圧」なんだ。
    熱帯低気圧は、さらに湿った空気を取り込み続け、成長し、やがて台風になる。

    熱帯低気圧
  • てれみんパパ
    ちなみに、台風は最大風速が約17m/sを越えたもののことを言うよ。 時速60kmで走る車の窓を開けて感じるくらいの風なんだ。
  • 台風は、風に乗って日本列島に近づいてくる。
    秋の日本に近づくと、だんだんと海の水が冷たくなるから、
    台風の成長に必要な暖かく湿った空気が減ってきてしまうんだ。
    その結果、台風はだんだんと衰える。

     

    だけど、秋には日本の近くには、夏と冬の空気がぶつかり合う場所があることが多い。
    この場所のことを「秋雨前線(あきさめぜんせん)」と言うんだ。

     

    台風の風に乗って、湿った空気がこの前線に運ばれることで、前線が活発になることがある。
    だから、台風から離れた場所でも大雨になることも・・・。

     

    温帯低気圧

     

    暖かく湿った空気でできている台風は、
    北上を続けるとやがて冷たい空気と合流してしまう。
    こうなると、もう台風ではなく「温帯低気圧」という、別の種類の低気圧へと変化していくんだ。

  • てれみんパパ
    ニュースで聞く「台風が温帯低気圧に変わった」というのは、勢力が衰えたからではないんだね
  • てれみん
    逆に、大気の動きが活発になって、強く雨が降ることもあるみたい
  • 台風の得意技は暴風雨だけじゃない!

     

    風が強く吹く日は、「フェーン現象」と呼ばれる現象にも注目してみよう!
    フェーン現象とは、暖かく湿った空気が日本をかけ抜けるときに起こる現象のこと 。

    「フェーン現象」

     

    空気は、山を越える時に冷やされて雨雲となり、湿気を使い切ってしまう。
    そのあと、山から下りる時にどんどん温度が上がり、やがて街にカラカラの熱風として吹き込む。

     

    台風が近づいたり遠ざかったりする時に、風向きによって急に猛暑になることがあるよね。
    そんなときは、もしかしたらこのフェーン現象が起きているかもしれない。

  • てれみんパパ
    カラッカラに乾燥した空気なので、火事に注意!

もっと知りたい!<雲の形は何種類?> ルーク・ハワード編

考えてみよう

今日の雲は、どんな形?

  • 台風は、なかなか見られないけれど、雲ならみんなの身近な存在。
    実は雲の種類は10個しかないんだ。

    雲の種類巻雲、巻積雲、巻層雲

     

    • ① 巻雲(けんうん)… 「すじ雲」とも呼ばれているよ。すじ状の雲で、晴れている時によく見られる。
    • ② 巻積雲(けんせきうん)… 「うろこ雲」とも呼ばれているよ。この雲があると、天気が下り坂になることも…。
    • ③ 巻層雲(けんそううん)… 「うす雲」とも呼ばれているよ。薄い、白っぽいベールのような雲なんだ。
    高積雲、高層雲、乱層雲

     

    • ④ 高積雲(こうせきうん)… 「ひつじ雲」とも呼ばれているよ。斑点や帯状に雲が並んでいるんだ。
    • ⑤ 高層雲(こうそううん)… 「おぼろ雲」とも呼ばれているよ。 太陽が、すりガラスを通して見えるようにぼんやりと見えるよ。
    • ⑥ 乱層雲(らんそううん)… 「あま雲」とも呼ばれているよ。どんよりと空を覆い、太陽を隠してしまうんだ。この雲ができると、雨が降ることが多いよ。
    層積雲、積雲、層雲、積乱雲

     

    • ⑦ 層積雲(そうせきうん)… 「うね雲」とも呼ばれているよ。雲の大きなかたまりが、群れを成したように並んでいるんだ。
    • ⑧ 積雲(せきうん)… 「わた雲」とも呼ばれているよ。上に発達した雲で、上はドーム状、下は水平になっているんだ。
    • ⑨ 層雲(そううん)… 「きり雲」とも呼ばれているよ。霧のような雲で、10種類の中で一番低い位置にできるんだ。
    • ⑩ 積乱雲(せきらんうん)… 「入道雲」とも呼ばれているよ。台風は、この積乱雲が巨大に成長したものだったね。

     

     

     

    秋によく見られるのは、うろこ雲と呼ばれる「巻積雲(けんせきうん)」と、
    ひつじ雲と呼ばれる「高積雲(こうせきうん)」だよ。

    1週間のうち、君はどんな雲を見つけられるかな?

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