

#12花火もパーマも酸素のおかげ?
<酸化のお話>
毎日息をすって、はいて…私たちは酸素がないと生きていけません。
でも、酸素にはどうやら他にも、いろんな役割があるみたい。
酸素があることで、いったい何が起こるのでしょうか。
さっそく、てれみんたちと見てみよう!
登場人物
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てれ公、きれいになって前より元気に動いているね。
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そうだね。さびていた部分が動きにくかったのかもしれないな。
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そういえば、自転車も古くなるとさびてくるよね。なんでだろう?
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うむ。そのひみつは「酸化」という化学反応なんだよ。
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「酸化」? ときどき聞く言葉だけど...どんなことが起きているの?
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よし、ちょっと詳しくみていこう。
ちょっとおさらい...
この世のあらゆるものは、原子と分子からできている...ってことは、覚えているかな?
(くわしくは「♯8ミクロの世界」を読み返してみよう)
私たちの周りにある空気も、目には見えないけれど、酸素やちっ素の分子が混ざってできているんだよ。
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空気の中にある酸素はとても大切だけど...、
実はいろんなものに触れて結び付くことで、
色を変えたり「サビ」を作ってしまうんだ。酸素とものが結びつく、この反応のことを「酸化」と言うよ。
酸化...ものが空気中の酸素と結びついて反応すること
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てれ公が海に入ってサビがつきやすくなったのは、海水に含まれる塩分が、 鉄と酸素を結びつけやすくしているからだよ。
さて、身の回りでは どんな「酸化」が見つかるかな?
有名なのは くだものや野菜の酸化
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その食べ物に含まれる成分によって、酸化のしかたはさまざま。
他にはどんなものがあるかな?
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1ニューヨークの「自由の女神」は、はじめは茶色だった!?
「自由の女神」は現在では、青緑色に見えるね。
でも、自由の女神の外側は銅で出来ていて、はじめは10円玉と同じ茶色だったんだ。
それが、時間とともに酸化して緑色のさび「緑青(ろくしょう)」がついたんだ。ちなみに... 鎌倉の大仏も同じようなしくみで今の色になっているよ。
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「銅」は酸化の具合によって、黒っぽくなったり青っぽくなったりするんだ。 みんなの身近な銅像は、何色をしているかな?
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2花火はわざと酸化させている!?
ものが「燃える」のは、空気中の酸素と激しく酸化してるからなんだよ。
でも、花火のようにもっと激しく燃やすためには、空気中の酸素だけでは足りないんだ。
だから、花火の中にわざと「酸化剤」を入れて、激しく反応するようにしているんだよ。
同じ理由で、ロケットを打ち上げる時に使う「固形燃料」の中にも酸化剤が入っているよ。
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ちなみに...普通の火は水の中では消えてしまうけど、酸化剤が入っている花火は水中 でも燃えるくらい激しいんだ。取り扱いはくれぐれも気をつけてね。
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3おしゃれなパーマは酸化でキープ!?
美容院でやってもらうパーマ、これも「酸化」が関係しているんだ。
パーマは特別な薬品を使って、髪の中の成分から一度酸素を取り除いておく。
その後くるくる巻いてパーマの形をつくり、最後はそれをキープするために「酸化」の反応をつかっているんだ。
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おしゃれも化学のおかげだったのね!るんるん♪
もっと知りたい!ファラデー編
考えてみよう
人間も酸化しているの?
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私たちはいつも息を吸って、吐いて、呼吸しているよね。実は、私たちは体中で「酸化」の反応を使って、生きるためのエネルギーを作り出しているんだよ。吐く息に含まれる二酸化炭素は、体の中で酸化が起こっている証拠なんだ。酸化は生きるために必要な反応だけど、酸化しすぎると、体にダメージが出ることもある。酸化しすぎも、しなさすぎも、どっちもあまり良くないんだね。
適度に運動もしようね!!