

#10電流(でんりゅう)ってなに?
電気は私たちに一番身近なもので、なくてはならないもの。
#01では止まっている電気(=静電気)について見たけれど、
流れている電気(=電流)はどうなっているかな。
今回はそんな電気と電流について、てれみんたちとくわしく見てみるよ。
登場人物

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パパ、てれ公が故障して大暴れしたのだけど、電気の流れも大暴れだったよ。
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それはびっくりしたね。それにしてもてれみんは面白いものを作ったね。
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いつも使っている電気がどんな動きをしているか知りたかったんだ。
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なるほど、そうか。では電気の流れについて少し考えてみようか。
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電気の流れかぁ!電気は勝手に動くものではなくて、「流れる」ものなんだね!
<ちょっとだけおさらい!>
静電気やイオンの回で出てきた「マイナスの粒」は、
電気の素で「電子」と言うよ。
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電子の流れのことを「電流(A:アンペア)」と呼ぶ。
電流が大きい=電子がたくさん流れている、と言うこと!
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電子は勝手に流れるわけではなくて、
電子を流すためには、押し出す力(圧力)が必要。
その力を「電圧(V:ボルト)」と言う。
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電気はエネルギーでもあるんだ。 電気のエネルギー量は#04で見た「しごと」として考えることができるよ。 おぼえているかな? もう一度#04をおさらいしてみよう! https://www.jp.tdk.com/museum/teremin/article/004
電気がするしごと(電力、W:ワット)は、
電流(A)と電圧(V)の2つの掛け算で決まる!
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電気が流れる様子は、川をイメージするとわかりやすいよ。 電力を川の大きさや、水が流れる勢いでイメージしてみよう。
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同じコースに電子を流す場合、
電圧が低い(水が流れる勢いが弱い)と、
電子はあまり勢いよく流れない
→電流は小さくなる
電圧が高い(水が流れる勢いが強い)と、
電子を勢いよく送り出せる
→電流は大きくなる
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電圧が大きくても、電子が通る道が細ければ電流は少ししか流れない。
→あまり仕事ができない。
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電圧が小さくても、電子が通る道が太ければ電流はほどほどに流れる。
→ほどほどに仕事できる。
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電圧が大きくて、電子が通る道が太ければ電流はたくさん流れる。
→バリバリ仕事できる。
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電圧が小さくて、電子が通る道が細ければ電流は全然流れない。
→全然仕事できない。
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電力1000Wのドライヤーの場合、
家庭用100Vのコンセントで使うことを予想しているので、
10Aの電流が流れるように作ってあります。
電力は電流と電圧で決まるから‥
10A(アンペア) × 100V(ボルト) = 1000W(ワット)
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もし車用の12Vシガーソケットから使おうと思うと、
もちろん電圧が足りないのでちゃんと動きません。
逆に、工場で使われる機械などは100Vだと電圧が足りないので、
業務用の200Vを使う事もあります。
もし、200Vコンセントで、ドライヤーを使おうとしたらきっと壊れます。よいこのみんなは絶対やらないでね!
電化製品はすべて最大で使える電力が決まっているよ。身近なものをチェックしてみよう!
もっと知りたい!<電子>トムソン編
考えてみよう
家では、電気はどのくらい流せるの?
一般家庭のコンセントは、一定の電圧(100V)で電子を送り出せるようになっている。
でも、家全体で流せる電子の量(A)は契約するときに決めているはずで、限りがある。
(どのくらい流せるかは、電力会社から毎月くる電気代の請求書や、
家の電気をコントロールしているブレーカーを見れば、書いてあるはず)
また、家庭で使う一般的なコンセントで流せる電気の量も、安全のためまでとされているものが多い。
もし一つのコンセントからドライヤーやストーブなど
たくさん電気を使う製品を動かそうとすると…バチン!と、
安全のためブレーカーが落ちて電気が止まるようになっているんだ。
自分の家や部屋がどれだけ電気を使えるのか、一度調べてみよう。
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電力(エネルギー)は電圧と電流で決まるんだね。
わたしたちは毎月どのくらいの電力を使っているのかな。調べてみよう!
次回は、「電池」についてみてみるよ!
電池はこれまでのお話が関係しているみたい!お楽しみに。